自分以外の音がして、うるさいでしょ。と、妻が言う。自分以外の音。そう言われると、確かに、新しい音が確実に存在している。
ひとり暮らしのとき、自分以外の音というのは、テレビの音。スピーカーから流れる音楽。トイレの流れる音。水道の蛇口からポタポタと滴の落ちる音。窓の外で車の通る音。人の話し声。などなどだった。
今聞こえるのは、妻がキッチンを掃除する音。トントンとまな板で包丁の切る音。そのひとつひとつに意志があり、行為へと確実に結びついている。
一連の音が終わると、きれいに磨き上げられたキッチン。食器カゴに整えられた食器類。なんでもないことだが、ありがたい自分以外が奏でる心地良い音。
これから毎日、そしていつまでも大事にしていきたい、自分以外の新しい音だ。
ひとり暮らしのとき、自分以外の音というのは、テレビの音。スピーカーから流れる音楽。トイレの流れる音。水道の蛇口からポタポタと滴の落ちる音。窓の外で車の通る音。人の話し声。などなどだった。
今聞こえるのは、妻がキッチンを掃除する音。トントンとまな板で包丁の切る音。そのひとつひとつに意志があり、行為へと確実に結びついている。
一連の音が終わると、きれいに磨き上げられたキッチン。食器カゴに整えられた食器類。なんでもないことだが、ありがたい自分以外が奏でる心地良い音。
これから毎日、そしていつまでも大事にしていきたい、自分以外の新しい音だ。