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みちのくの小藩、海坂藩で、つつましくもけなげに生きる人々をつづった、ご存じ藤沢周平の物語。今回は『山桜』の系譜の、女性が主人公となった『花のあと』です。
試写で一足先に見せていただいたので、ご紹介を。今回も、あたしのふるさと、庄内地方の風景が満載です。
藩一の腕を持つといわれた寺井甚左衛門。ぜひ息子に指南をしようと思っていたが、生まれたのは女子。一瞬、肩を落とすが、娘・以登に剣の手ほどきをする。どうやら、ひとかどの腕前となる。
一度、藩随一と誉れの高い江口孫四郎と、剣を交えてみたい。父に願い出て、念願の試合を行った。静謐な中で、竹刀が打ち合う重い音が響く。江口の剣は、その人柄を表すように、誠実で、まっすぐ。相手を女と侮ることなく、力のこもった試合だった。
孫四郎に想いを抱く以登だったが、思い通りに人生が歩めるわけがない。一人娘の以登には許婚がおり、禄の低い家柄の三男、部屋住みの孫四郎も、婿入りのいい話があった。それぞれの道を行くしかない。
孫四郎が婿に行った先は、代々、藩の奏者番を勤めていた内藤家。藩主への奏上や、江戸幕府に対して、藩からの奏上などを司る役目。何よりしきたりにうるさく、段取りを大事にする江戸時代においては、神経の使う、真に必要ないが、大事なお役目だった。
そこで、大失態をしてしまった孫四郎。腹切るしか、術がない。それでも藩の体面を保つのは難しい。
孫四郎が、自害したことを知った以登は、何かの間違いと確信する。陰謀に巻き込まれてしまったのではないか。そこにちらつく影は、藩の側用人、藤井勘解由。以登が頼りにするのは、彼女の許婚の才助。なんとも覇気のない男子と侮っていた未来の婿どのが、以登のために奔走する。そして、見えてきた真実は・・・・。
ということで、我が故郷・鶴岡を舞台にした、非常に静かな、そして力のある静と動の対比が見所の映画でした。見慣れた鶴岡公園の満開の桜、お堀に映された姿がきれいです。でも、薄い桃色の花の色は、さびしげだ・・・と、最後に語りが言うように、いかにもはかなげな様子がよく出てる。
一人一人の様子を丹念に追うので、少々もどかしいところがあって、障子の開け閉めなんぞ、えーーい!まどろっこしい!!とも思ったりもするのですが、そこも風情ということで。
相対する二人を追うカメラワークが、古典的な撮り方で、もうちょっと技が欲しいなあとも感じたのですが、それぞれの人物をじっくり撮ろうという風だったと思いましょう。
主役の女性剣豪の役に抜擢された景子ちゃんですが、なかなかがんばってた。ちゃんとちゃんばらしてた。すべてはそこ。息遣いから、剣の打ち合う激しさ、重い抜き身を振り回す重量感。迫力たっぷりのやりあうシーンは、お見事だったのでは。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/52/73c70eabd24b13ea2f3b164bfab494db.jpg)
完成された物語は、見ててすっきりします。前半の静かな様子に対して、後半、許婚の甲本さんのキャラがよく生きてる。バランスのいい、佳作だと思いますです。
惜しむらくは、現代っ子のとってもスタイルがいい、細身の体・・。着物がねええ。やっぱ着物が似合うのでは、おばさん体型なんだなあとつくづく。男性陣も、スタイルよすぎて・・。いや、亀ちゃんは見事にはまってました。
3月半ばからの上映ですが、山形は先行上映で、2月末から始まります。ぜひ映画館に足をお運びくださいませ。
◎◎◎◎
「花のあと」
監督 中西健二 原作 藤沢周平
出演 北川景子 甲本雅裕 宮尾俊太郎 相築あきこ 市川亀治郎 伊藤歩 柄本明 國村隼
試写で一足先に見せていただいたので、ご紹介を。今回も、あたしのふるさと、庄内地方の風景が満載です。
藩一の腕を持つといわれた寺井甚左衛門。ぜひ息子に指南をしようと思っていたが、生まれたのは女子。一瞬、肩を落とすが、娘・以登に剣の手ほどきをする。どうやら、ひとかどの腕前となる。
一度、藩随一と誉れの高い江口孫四郎と、剣を交えてみたい。父に願い出て、念願の試合を行った。静謐な中で、竹刀が打ち合う重い音が響く。江口の剣は、その人柄を表すように、誠実で、まっすぐ。相手を女と侮ることなく、力のこもった試合だった。
孫四郎に想いを抱く以登だったが、思い通りに人生が歩めるわけがない。一人娘の以登には許婚がおり、禄の低い家柄の三男、部屋住みの孫四郎も、婿入りのいい話があった。それぞれの道を行くしかない。
孫四郎が婿に行った先は、代々、藩の奏者番を勤めていた内藤家。藩主への奏上や、江戸幕府に対して、藩からの奏上などを司る役目。何よりしきたりにうるさく、段取りを大事にする江戸時代においては、神経の使う、真に必要ないが、大事なお役目だった。
そこで、大失態をしてしまった孫四郎。腹切るしか、術がない。それでも藩の体面を保つのは難しい。
孫四郎が、自害したことを知った以登は、何かの間違いと確信する。陰謀に巻き込まれてしまったのではないか。そこにちらつく影は、藩の側用人、藤井勘解由。以登が頼りにするのは、彼女の許婚の才助。なんとも覇気のない男子と侮っていた未来の婿どのが、以登のために奔走する。そして、見えてきた真実は・・・・。
ということで、我が故郷・鶴岡を舞台にした、非常に静かな、そして力のある静と動の対比が見所の映画でした。見慣れた鶴岡公園の満開の桜、お堀に映された姿がきれいです。でも、薄い桃色の花の色は、さびしげだ・・・と、最後に語りが言うように、いかにもはかなげな様子がよく出てる。
一人一人の様子を丹念に追うので、少々もどかしいところがあって、障子の開け閉めなんぞ、えーーい!まどろっこしい!!とも思ったりもするのですが、そこも風情ということで。
相対する二人を追うカメラワークが、古典的な撮り方で、もうちょっと技が欲しいなあとも感じたのですが、それぞれの人物をじっくり撮ろうという風だったと思いましょう。
主役の女性剣豪の役に抜擢された景子ちゃんですが、なかなかがんばってた。ちゃんとちゃんばらしてた。すべてはそこ。息遣いから、剣の打ち合う激しさ、重い抜き身を振り回す重量感。迫力たっぷりのやりあうシーンは、お見事だったのでは。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/52/73c70eabd24b13ea2f3b164bfab494db.jpg)
完成された物語は、見ててすっきりします。前半の静かな様子に対して、後半、許婚の甲本さんのキャラがよく生きてる。バランスのいい、佳作だと思いますです。
惜しむらくは、現代っ子のとってもスタイルがいい、細身の体・・。着物がねええ。やっぱ着物が似合うのでは、おばさん体型なんだなあとつくづく。男性陣も、スタイルよすぎて・・。いや、亀ちゃんは見事にはまってました。
3月半ばからの上映ですが、山形は先行上映で、2月末から始まります。ぜひ映画館に足をお運びくださいませ。
◎◎◎◎
「花のあと」
監督 中西健二 原作 藤沢周平
出演 北川景子 甲本雅裕 宮尾俊太郎 相築あきこ 市川亀治郎 伊藤歩 柄本明 國村隼
とっても静かで、ゆったりした流れで進んでいくかと思うと、なかなか緊迫したシーンもあったりで、しっかり作ってると思います。
うぅぅ、narkejpさまに、券を買ってもらいたいとこですわ!!
一つ一つが、本当に丁寧。丁寧過ぎるきらいもありましたが・・。
ワタクシ目、幼かりし頃に茶道をやっておったのですが、あの障子の開け方は、茶道のやり方ですわ。
ちょっとぎこちなさを感じましたがね。
あの所作をするっとやれるようになるには、年季が必要ですわ。
地元のフィルムコミッションかなんかに入っておられないのですか?
鶴岡公園の鑑桜のシーンのエキストラとか。
着物の似合う「おばさん体型」かどうかは、存じませんが(笑)
庄内と内陸って、まったく違う世界なもんで。
庄内の冬の地吹雪はぜひお勧めです。
こっちの冬はぬるいですわ。
鶴岡公園のシーンは、同じとこばっかだなあ・・と思いながら見てました。
まあ、そこじゃないと、いろんな余計なものが映っちゃいますから、しようがないんですが。
あ、完全に着物の似合う胴張りの体型ですよ!!