迷宮映画館

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8月のまとめ

2015年09月12日 | 日記
50年に一度の災害・・とか言われてますが、それが最近は、しょっちゅう起きてるよう気がします。やっぱ、地球にとって、一番害悪な生き物の人間に対するしっぺ返しでしょうか。あたしたちは、この世界にどう処したらいいのか、もっと真剣に考えるべきなんではないでしょうかね。
そんなことをつらつら考えるこの夏でございました。

この夏、私は何をしていたかというと、なんと教員免許の更新講習というやつをやっていたのですよ。30時間の講習と、費用は3万円。講師の先生も全くご苦労様でした。2年かけて習得すればいいということで、すこーし残しましたが、30年ぶりに母校に行って、大学の講義室で先生の話を聞くということをやっておりました。

数年前にこれを始める!!といった方は、いまだに著書の中で、「やるべきだ!」と言ってるそうですよ。内緒の話。

あとは、そうそう、36軒、家庭訪問をいたしました。全走行距離は、かなり行きましたです。いやはや、疲れた夏でございました。救いだったのは、見たい映画が、とっても少なかったこと。まじにとんとなかった。夏はいつもそうですが、バランスをもうちょっと考えてもらいたいなあっと。

8月に見た映画

① マミー
 グザヴィエ・ドランお得意の母子(息子)もの。豊かすぎる感情を持て余す息子に愛情を降り注ぎつつも、どうしたらいいかわからなくなるシングルマザーの苦悩。向いに住む主婦が力になってくれるのだが、その主婦も大きな苦しみを抱えている。いやはや、重たくて重たくて、見てるこっちも持て余したくなるのだが、目が離せない。自分がもうちょっと若かったら、グザヴィエ自身がやってたんだろうが、主人公の男の子が絶品!!絶対にこっちのほうがいい。さすがだなあ~と思うけど、監督自身が出てない作品のほうが、あたしは出来がいいと思う。


② 進撃の巨人
 見るもんなくて、見ちゃった系。なんか昭和の香りがぷんぷんする映画だったわ。いまどき、こんな作りで仕上げる空気感が逆に新鮮。こういうのに春馬君はとっても似合う。


③ ザ・トライブ
 ウクライナ発の話題の手話の映画。いやーーーすごい。やっぱすごかった。すごいってしか言いようがない。実際に聾唖の人たちが出演しているってのが、また凄みを増してる。おざなりで作ってない。手話を理解できないから…なんてのとは次元が違う。伝えようとしてるわけでもないけど、伝わってくるのだ。とにかくひきつけられる。生身の人間臭さが見えてくる。言葉があったら、人間臭さは伝わらない。


④ ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション
 トムちんの頑張りを見る!!ってスタンスに、いつからなったんだろう~?50代って、今じゃ若手とおんなじくらいにがんばんないと!!なんだろうなあ。何はともあれ、このシリーズは悪役のいかんにかかってる。で今回の悪役は、なんと、「ボルジア家の一族」で異彩を放っていたミケロット役のあいつじゃないですか!!!!うん、良い。とっても良い。


⑤ 日本の一番長い日
 こんな風に日本で、戦争を終わらせるべきか、どうすべきか、誰が責務を負うのか、玉音放送の文言をどうしよう・・・と悩んでるいるとき、南方の島で兵隊がどんなふうに生き延びていたのか・・・・。これと「野火」をぜひ、セットで見るべきだ!と思ってしまった。


⑥ ジュラシック・ワールド
 とっても疲れてたある日、なーーんにも考えない映画が見たかった。ぴったりだったです。


⑦ きみはいい子
 幼児虐待、痴呆、モンスターと言われる親、クラス崩壊・・・・。見たくないものを見ないべきか、見ないふりをするか、立ち向かうべきなのか。一番の戦犯は無関心だ。どんだけ母にぶたれても、母を慕う娘。その子が成長したら、いったいどうなるんだろう。繰り返される連鎖を断ち切る勇気がもっともっとあればいいのに。とにかく様々なことを真正面から突き付ける監督の勇気が素晴らしい。


⑧ 野火


⑨ ゼロの未来
 テリー・ギリアムの新作。結構期待してたんだけど、見たいものとは違ってた・・って感じ。難解なのはいつものことだけど、わかる難解と、さっぱりわけわかんないとは違うと思う。今回のは、自分にとって、後者だった。テリーの映画はずっと見てきたけど、自分とは合わなかっただけなのか。理解力が落ちたのか。やっぱりわかんない。


⑩ グローリー 明日への行進
 キング牧師の半生をきっちりまじめに描いてた本当にまじめな作品。そういや、キング牧師の映画って、なかったような・・・。あくまでも聖人、というのではなく、苦悩し、迷い、思い切れない姿がなんかよかったなあ。今のアメリカに必要な映画だとつくづく思う。


⑪ 国際市場で逢いましょう
 これぞ韓国映画のだいご味。こてこてで人情味たっぷり。朝鮮戦争からの歴史をちゃんとたどる見ごたえたっぷりな良作。ファン・ジョンミンらしさがいっぱいで、またこれがいい。こういうのは日本じゃ作れないんだよなあ。


⑫ サンドラの週末
 精神的な病から仕事を休んでいたサンドラ。復帰しようとしたが、職場から解雇を言い渡される。不当な解雇だが、同僚たちの意思が関わってくる。もし、同僚たちの過半数の賛成を得られたら復帰できるが、そうすれば同僚たちのボーナスはなくなる。復帰をすれば、誰かが辞めさせられる・・。理不尽極まりない話だが、よくあるといってしまいたくはない。サンドラは、週末かけて、同僚たちを訪ねて、一軒一軒説得に回る。じわじわと追い詰められていくと思えば、支えてくれる人も現れる。みな大事なのは自分。自分を守るのが当然なのだが、世の中そう捨てたもんでもないと思わせてもくれる。いやーー、さすがの描き方に脱帽。


⑬ ターナー 光に愛を求めて
 イギリスの画家、ターナーの半生。監督が大好きなマイク・リーなんで、見ねば!!!と思ったのが、奔放ながら、とっても俗物な人間ということがわかった、ということ。それほど知らなくてもよかった人だったわ。


⑭ 私の少女
 出たあああ!!!!!ペ・ドゥナが普通に見えてくるほどすごいぞ、セロンちゃん。どんな女優になっていくのか、末恐ろしい・・・・というより、すでに恐ろしい。でも、明るいセロンちゃんの映画も見てみたいわ。


⑮ テッド2
 はい、見ました。下ネタは勢ぞろいだったけど、やけにまともなエロくまになってたなあ。それはそれでいいんだけど、これを作ろうとするエネルギーに感服します。

以上、15本でした。


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6 コメント

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こんにちは (ナドレック)
2015-09-12 23:59:51
講習お疲れ様です。
今は何にでもCPEがついて回りますね。

さて、『国際市場で逢いましょう』。
日本なら『ALWAYS 三丁目の夕日』に相当するでしょうが、米国なら『フォレスト・ガンプ/一期一会』ですね。
「昔はよかった」となりがちな日本に対して、「ようやくいい時代になった」と云える韓国。過去を振り返ったときに見える景色の国ごとの違いを面白く感じました。
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一言づつ… (西京極 紫)
2015-09-15 22:15:31
暑かったかと思ったら、台風やらなんやらで一気に秋。
そこらじゅうの川が決壊して大変な事に。
どうなってんでしょうね、最近の日本は…

それはまぁさておき。

進撃の巨人:もう巨人はいいからゴジラをしっかり撮って!
ローグ・ネイション:トム様はまだまだやれる!
日本のいちばん長い日:「野火」とセットで観るとまた一味違ってくる
ジュラシック・ワールド:人は過去から…学ばない
野火:死ぬも生きるも地獄。戦争はいやだ
テッド2:笑えないまじめな人権法廷モノ

9月分も楽しみにしております!
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>ナドレックさま (sakurai)
2015-10-05 17:34:51
ありがたいお言葉、恐縮です。
まだ全単位終わってないので、もうちょっとかかりますが、前向きに考えて、まだこの脳みそ働いた!!と褒めてやりたいと思います。

邦画だと、時代を追って・・・と言うのが、どうもうまくないような。やっぱ、善くはなってきてないのでしょうかね。
三丁目は、その時代だけですもんね。

やっぱ韓国映画からは、パワーを感じるなあ。
これって、大事だと思いますよ。

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>西京極 紫さま (sakurai)
2015-10-05 17:40:24
いやはや、もう一か月経ってしまった。やばいっす。
あたふたあたふた・・・。
でもって、いまや一気に紅葉が進んで、冬に突入しそうですよ。何とかしてくれ~です。
ははは。

そうそうそう、「日本の一番長い日」!!
なんかなあ~、とっても大事っちゃ大事なですが、伝えるべきことは、「野火」の方じゃないかなあ~と思いました。
「ローグ・ネイション」・・ジェレミー・レナーがとってかわっていくのかな~と思いきや、やっぱカリスマの問題ですね。
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Unknown (ナドレック)
2015-10-13 15:26:13
>やっぱ、善くはなってきてないのでしょうかね。

いやー、日本はどんどん良くなってると思いますよ。端的なのが人口10万人当たりの他殺率。日本の他殺率は19世紀から下がり続け、今や世界で1、2を争う低さです。世界で最も、そして歴史上最も平和な国になったのですから、こんないいことはないですね。
こちらの記事にも書きましたけど、
http://movieandtv.blog85.fc2.com/blog-entry-552.html
現代の日本では見知らぬ他人に殺されただけで全国ニュースになりますからね。昭和の頃はよほど珍しい要素がない限り殺人ごときじゃニュースになりませんでしたから、日本は良くなりました。

ただ、日本は伸び盛りの成長期を過ぎ、早くも老成してしまいましたから、老人が若い頃を思い出すように、昔を懐かしんでしまうのでしょう。だからといって昔のほうがいいわけではないんですけどね。
韓国はようやく成長期を終えて、過去を振り返る余裕が出てきたのでしょうね。ここまで頑張った自分を褒めてあげたい、というところでしょうか。
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>ナドレックさま (sakurai)
2015-11-06 11:26:57
自分の生きてる今の時代が、一番見えてる、ということで、ついつい、今があんまり~と思ってしまうのでしょうかね。
自分は楽観的な人間だと思っていたのですが、最近どうもだめです。
いろいろとネガティブな方に行ってる自分がおります。
忙しいせいでしょうかね。
いや、心は豊かにしとかんと~です。
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