最近、よく見るつくり。冒頭に結末や、意味深なシーンをもってきて、そこにベクトルをむけていこうという流れ。昔からある定番の作りではあるが、結構続くもんで、若干食傷気味。
主題は検視官である。検視官?検屍棺?とにかく検死棺についてはちょっとうるさいあたし。日本で1992年から発行されている『検屍官』シリーズを一応全巻制覇している。この本は真面目に凄い。最近は、ちょっとテーマがずれてきて、失速気味だが、最初の方の検視の方法の描写など、見るもの聞くもの初めてのことばっかりで、とっても勉強になった。
世の中、どんだけ進んでるんだ!というくらいの技術の進みようとともに、地道に念入りに、微細なものから証拠や真犯人を見つけ出そうとする小さな努力の積み重ねが凄い。
テーマは同じ。不慮の事故、犯罪現場等々で無念に命を落とした人の声なき声を聞く。『検屍官』のスカーペッタの口癖は、「死体は嘘をつかない!」だ。
さて今回の事件は、バスジャックと無差別殺人。凶器を振り回した若い男が、路線バスの中で、乗客を刺した。バスを降りたあとも繁華街の中で暴れ周り、赤ん坊を守ろうとした女性と、高校生のような若い女性が刺された。合計4人の命を奪った犯人は、精神こう弱状態と判断され、無実となる。
やりきれないなんてもんじゃないが、殺人者は精神病院に収容される。このときの被害者に対する接し方で、検視官の人となりがわかる。死者に対する敬意と、優しさがにじみ出ている。ここは内野のキャラだ。
さてそれから二年後、警視庁管内で殺人事件が起こる。被害者は弁護士。めった刺しに見えて、急所をナイフできっちり無駄なく刺していたいたことが検視でわかる。そして神奈川で似たような刺殺事件が。。。犠牲者は精神科医。やはり同じようなやられ方。これは連続殺人事件か?そして二つの事件の共通点が見つかる。それこそ、あのバス殺人事件の犯人を弁護した弁護士と、精神鑑定をした医師だった。
犯人を無実にした二人。二人を刺したのは被害者の遺族ではないか。。。警察の目は遺族に向かう。しかし、倉石はそうとは思わない。犯人は人間の急所をよく知っている人物。彼には気づいたことがあった。犯人は素人じゃない。
そこに冤罪で捕まり、強引な取り調べを受けて、命を絶った容疑者の父親が絡んでくる。それが警官なもんで一層複雑になるのだが、倉石の腹はほぼ決まっている。犯人の真の狙いは・・・・。
と言うことで、ドラマを一切知らずに鑑賞。映画でまとまっているのでドラマを知らなくても十分理解できた。ドラマ版に段田さんが出ているのかは不明。いかにもの教条的なやーーな感じの管理官の雰囲気が出ている。
さて、犯人探しは結構簡単で、早い段階でわかった。死亡指定時間が二種類出てしまったと言う謎が出てきた。時間を変化させる方法は体を冷やしたり、あっためたりすれば、それなりに変えられると言うのはよく聞く話。問題は、検視官がその事実を見つけ出して、そこから謎を探るのが捜査で、そこに倉石その他が口を出すのがやなんだろうなあ。警察の度量のせまさはいかにもだ。
犯人を決定づけたのは、ある一枚の写真。そこから倉石はヒントを見つけ出すのだが、ここで鑑賞している私たちにもわかるように映してほしかった。倉石にだけわかったような絵はずるくないか・・・・と思った次第。
冒頭、雨の中倉石は倒れるが、それを含めてすべてが濃すぎ。。。これが時代劇だとそれなりにあの濃い演技も似合うのだが、どうも無理を感じてしまった。それを受け入れてのこの作品なんだろうなあ。
佑君のキレ具合は相変わらずイケてる。うまいなあ。最近、長塚さんはこういう役柄おおい。顔色の悪さが手伝って、余命いくばくか・・・みたいな感じ。WOWOWのドラマ「マグマ」も、もろにこんなだった。
これで終わったら、消化不良だなあ。いろいろと無理矢理感が漂う話は、ドラマもそうなんだろうか。出来るならば、微に入り細に入りの検視によって見つけた証拠で事件が!!というものが見たかったかも。
と、なにはともあれ、死体役のみなさんがなかなかすごかった。びくともしない。当たり前だけど。
◎◎◎
「臨場 劇場版」
監督 橋本一
出演 内野聖陽 松下由樹 渡辺大 平山浩行
主題は検視官である。検視官?検屍棺?とにかく検死棺についてはちょっとうるさいあたし。日本で1992年から発行されている『検屍官』シリーズを一応全巻制覇している。この本は真面目に凄い。最近は、ちょっとテーマがずれてきて、失速気味だが、最初の方の検視の方法の描写など、見るもの聞くもの初めてのことばっかりで、とっても勉強になった。
世の中、どんだけ進んでるんだ!というくらいの技術の進みようとともに、地道に念入りに、微細なものから証拠や真犯人を見つけ出そうとする小さな努力の積み重ねが凄い。
テーマは同じ。不慮の事故、犯罪現場等々で無念に命を落とした人の声なき声を聞く。『検屍官』のスカーペッタの口癖は、「死体は嘘をつかない!」だ。
さて今回の事件は、バスジャックと無差別殺人。凶器を振り回した若い男が、路線バスの中で、乗客を刺した。バスを降りたあとも繁華街の中で暴れ周り、赤ん坊を守ろうとした女性と、高校生のような若い女性が刺された。合計4人の命を奪った犯人は、精神こう弱状態と判断され、無実となる。
やりきれないなんてもんじゃないが、殺人者は精神病院に収容される。このときの被害者に対する接し方で、検視官の人となりがわかる。死者に対する敬意と、優しさがにじみ出ている。ここは内野のキャラだ。
さてそれから二年後、警視庁管内で殺人事件が起こる。被害者は弁護士。めった刺しに見えて、急所をナイフできっちり無駄なく刺していたいたことが検視でわかる。そして神奈川で似たような刺殺事件が。。。犠牲者は精神科医。やはり同じようなやられ方。これは連続殺人事件か?そして二つの事件の共通点が見つかる。それこそ、あのバス殺人事件の犯人を弁護した弁護士と、精神鑑定をした医師だった。
犯人を無実にした二人。二人を刺したのは被害者の遺族ではないか。。。警察の目は遺族に向かう。しかし、倉石はそうとは思わない。犯人は人間の急所をよく知っている人物。彼には気づいたことがあった。犯人は素人じゃない。
そこに冤罪で捕まり、強引な取り調べを受けて、命を絶った容疑者の父親が絡んでくる。それが警官なもんで一層複雑になるのだが、倉石の腹はほぼ決まっている。犯人の真の狙いは・・・・。
と言うことで、ドラマを一切知らずに鑑賞。映画でまとまっているのでドラマを知らなくても十分理解できた。ドラマ版に段田さんが出ているのかは不明。いかにもの教条的なやーーな感じの管理官の雰囲気が出ている。
さて、犯人探しは結構簡単で、早い段階でわかった。死亡指定時間が二種類出てしまったと言う謎が出てきた。時間を変化させる方法は体を冷やしたり、あっためたりすれば、それなりに変えられると言うのはよく聞く話。問題は、検視官がその事実を見つけ出して、そこから謎を探るのが捜査で、そこに倉石その他が口を出すのがやなんだろうなあ。警察の度量のせまさはいかにもだ。
犯人を決定づけたのは、ある一枚の写真。そこから倉石はヒントを見つけ出すのだが、ここで鑑賞している私たちにもわかるように映してほしかった。倉石にだけわかったような絵はずるくないか・・・・と思った次第。
冒頭、雨の中倉石は倒れるが、それを含めてすべてが濃すぎ。。。これが時代劇だとそれなりにあの濃い演技も似合うのだが、どうも無理を感じてしまった。それを受け入れてのこの作品なんだろうなあ。
佑君のキレ具合は相変わらずイケてる。うまいなあ。最近、長塚さんはこういう役柄おおい。顔色の悪さが手伝って、余命いくばくか・・・みたいな感じ。WOWOWのドラマ「マグマ」も、もろにこんなだった。
これで終わったら、消化不良だなあ。いろいろと無理矢理感が漂う話は、ドラマもそうなんだろうか。出来るならば、微に入り細に入りの検視によって見つけた証拠で事件が!!というものが見たかったかも。
と、なにはともあれ、死体役のみなさんがなかなかすごかった。びくともしない。当たり前だけど。
◎◎◎
「臨場 劇場版」
監督 橋本一
出演 内野聖陽 松下由樹 渡辺大 平山浩行
あの警官親子の冤罪事件とか必要なんかいなぁと思いながら観てました。
なんちゅーか内野さん見てるとやっぱ竜馬に見えちゃう…
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
イントロとエンディングは、
おいおいここからまたTVに移行するのかと思いましたが
途中で真犯人がわかってしまうとちょっと減速した感じで(笑)
ま、内野高嶋は健在でしたが
ナイフの傷や、幅とかどのへんかとか、そんなのばっか?って思ったアタシ。
そこも大事なんでしょうが、そこから何か見つかるのか!というとこが見たかったです。
内野さん、竜馬かあ。
アタシは最初に強く認識した、「蝉しぐれ」です。
大事なのは犯人探しじゃなく、事件の背景や、遺族の悲しみや、こっち側の人たちの生き様だったんだなあと痛感しました。
検視の価値をもっと知らしめる!だと思い込んでた節がありました。
髪の毛一本、重要な証拠になるわけで、そこにもさもさの頭ではないんじゃないの?とも感じたかな~。
高嶋さん、変な役じゃなくて、良かったです。なんだか離婚問題がちらついて・・。
しかし、テレビ朝日には、ああいうキャラが合っていると思います。
監視官と言えば、「法医学教室の午後」と言うのを読んだ覚えがあり、作者は加賀乙彦だとばかり思っていたら西丸興一という人だった。記憶はいい加減です。
検視官にそういうキャラはいらんやろ!って。
そうなった理由もあるようですが、もっと科学的な捜査が見たかったです。
いかにも加賀乙彦が書きそうな本ですね。
アタシはメリケンものだけでご馳走様です。
アメリカのドラマ「BONES」だと遺体から、科学的な証拠を導きだして・・・ッて感じでしたが、そこはやはり日本のドラマってことで「情」のようなところにおちついていきますね。
とはいえ、本筋の事件とは違う筋の出来事が絡まっていったので、工夫はされていたなと思いました。
もっとねばっこく拾い上げた小さなものからヒントが見つかって・・・みたいなもんだと思ってたんで、ちょっと肩すかし感がありましたわ。
でも、日本らしくていいかもです。