★★★ 芦坊の書きたい放題 ★★★

   
           毎週金曜日更新

第199回 大阪の難読地名−2(立売堀ほか)大阪弁講座23

2017-01-13 | エッセイ

 大阪の難読地名の第2弾をお届けします。皆様も、クイズ感覚でお楽しみください。

<< 十三(大阪市淀川区 難読度1) >>
 駅でいうと、阪急電車の梅田駅から2つ目。神戸線、京都線、宝塚線の3路線が乗り入れる交通の要衝にして、名だたる歓楽街。ラブホ、風俗、そして、安い飲み屋がいっぱい「らしい」(我ながら、歯切れが悪い・・・)。東京でいえば、プチ歌舞伎町みたいな感じですかなぁ。こんな所です。



 で、思い出すのが、藤田まこと(大阪のオッチャンにとっては、「てなもんや三度笠」で、「あんかけの時次郎」をやってた俳優)が歌ってた「十三の夜」。
 サビで「ネエちゃん~、ネエちゃん~、十三のネエちゃん~~~~」と歌い上げるのが、なんとも可笑しかった。

 「この前、飲みに行ったら、「コルト三十」て、アメリカのピストルみたいなしゃれた名前の店があってんけど、知ってるか?」
 「アホッ、反対から読むからや。それは、「十三トルコ(現ソープランド)」や」
 こんなアブない昔の漫才ネタを思い出しました。正しい読み方が遅くなりましたが、「じゅうそう」です。くれぐれも、大阪のオッチャンに馬鹿にされたり、ネエちゃんに騙されたりせんようにしてください。

<< 立売堀(大阪市西区 難読度3) >>
 区役所に近いことから、公共的な施設と、ビジネスビルが混在したようなエリア。格別の思い入れはないですが、馴染みの地名。ネットでこの地名を見た時、「そうそう、これは、知らんと読めへんな」と思い出しました。「たちうり」から「いたち」は、近いようで遠い気がする。

 ネットの情報ですが、大坂冬の陣、夏の陣で、伊達氏が、堀を開削して、陣を構えたことから、最初は、伊達堀(だてぼり)と呼ばれていたらしい。伊達を「いたち」と読んで(初めは秀吉に服従しながら、最後は徳川方についた伊達氏への、大阪人なりのいやがらせかも)、「いたちぼり」になり、後に材木の立売りが許されるようになったので、漢字だけ「立売」になったとの説。連想ゲームの果てのなるほど、ではある。

<< 道修町(大阪市中央区 難読度2) >>
 ご存知、薬の町。武田薬品など、大手製薬会社が、ここを発祥の地としている。全国的にもメジャーな地名で、大阪人の誇りでもある。市の中心で、多くのビジネスビルに囲まれる中、白壁で、昔ながらの商家の佇まいを残す大店がポツポツ残ってたりする。なかなか趣のある町。
 「道」を「ど」と読むのはまだしも,「修」(私の本名にも使ってますが・・)を「しょう」と読んで「どしょうまち」は無理がある。だから、難読なんですけど。
 いっそのこと、縮めて、「どしょまち」としたほうが、よっぽど大阪らしいのに・・・
 間違っても「どうしゅうまち」などと読まないよう他府県の方は、くれぐれもご注意ください。

<< 竹渕(大阪府八尾市 難読度5) >>
 ネットからのネタです。
 八尾(やお)ですから、かなり南より。いわゆる河内(かわち)の領域です。「たけふち」から「たけち」だったら分かるんですけど、正しくは「たこち」。
 地名としての響きがねえ~、「たこ」ですからねぇ~。なにせ、大阪の女性をからかったりした男に、投げつけられる定番の言い回しが「好かんタコ!」ですから。

 で、ここに、小学校があるんですよ。校名は、当然「竹渕(たこち)小学校」。想像ですけど、通称が「たこ小」だったら、ちょっと生徒が可哀想な気がする。まさか、グレたりはしないでしょうけど。というわけで、難読度は、文句なし(?)の5。

 いかがでしたか?お楽しみいただけましたか?それでは次回をお楽しみに。

<追記>難読シリーズへのリンクです。<第186回><第213回><第231回>。合わせてお楽しみください。