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第198回 「ノルウェイの森」で初笑い-英語弁講座10

2017-01-06 | エッセイ

 A Happy New Year! 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 さて、昨年末は、「日本語」で笑い納めましたので、今年の年頭は、「英語」で、初笑い、というのはどうでしょうか。

 まずは、「ノルウェイの森」をめぐるニンマリしたくなる話題から。

 村上春樹の小説に「ノルウェイの森」があります。ビートルズの曲「Norwegian Wood」にちなんだ絶妙なタイトルですが、この曲名って、どういう意味なんでしょうか。こちらは、ビートルズの方のレコードジャケットです。


 「森」ならwoodsと複数のはず。出だしは、「以前、女の子と付き合ってたんだ。その彼女が部屋に入れてくれたんだ。それって、いいよね。Norwegian Wood」といかにも唐突に、ノルウェイの森だか、ノルウェイ製の家具(という説もある)だかが出て来る。
 曲想については、作詞したジョン・レノン自身が、プレイボーイ誌のインタビューで、「当時の妻シンシアに気づかれないように、他の女性との浮気を書いたもの」と説明している。

 これについて、村上春樹が、エッセイの中で紹介しているエピソードが興味深い。

 ジョージ・ハリソンのマネジメントをしているオフィスに勤めるアメリカ人女性が、「ハリソン本人から聞いた話」として、村上春樹に教えてくれたのはこういう内容だ。

 Norwegian Woodというのは本当のタイトルではなくて、"Knowing she would"というものだった。つまり、「彼女がやらせてくれるって分かってる(のは素敵だよな)」ということだ。ところが、当時のレコード会社は、そんなアンモラルなフレーズは録音できないと文句がついた。で、その時、とっさにジョン・レノンが、その部分を、"Norwegian Wood"と語呂合わせで、変えてしまった、というわけだ。

 なかなか説得力あって、信憑性も高そうですよね。さすが、ビートルズフリークとしても知られた村上春樹。いろんなネタを拾って来ますよね。

 笑えるジョークを2つご紹介します。まずは、こちら。

 TWA(トランス・ワールド・エアラインズ)という航空会社があった頃の話です。
 さる大富豪の箱入り娘がヨーロッパへ新婚旅行に出かけることになった。父親は、大事な娘のことが心配で堪らない。「いいか、スーザン、毎日どんな具合だったか知らせおくれ」と注文された娘は「いいわよ」と答えて、いざ旅行へ。
 翌日、さっそく父親のもとへ電報(そういう時代だったのです)が届いた。
 で、そこには、「TWA」とだけ。当時のアメリカ人はこれだけでも笑えたのでしょうが、タネあかしが必要ですね。TWA社が、その頃、便数の多さをアピールするため、テレビのキャッチフレーズとしてさかんに使っていたのが、これです。
 "In and Out,every five minutes." (5分ごとに"In and Out")
 飛行機ですから、離着陸ですが、新婚旅行なので・・・・・というわけです。

 もう一つ。

 人ひとりがやっと通れる丸木橋の両端から、二人の男が同時に渡り出し、当然の如く、中央で鉢合わせとなった、一方の男が、もうひとりに向かって、威丈高に「おれは,馬鹿モノには断じて道を譲らんのだ」と叫ぶ。
 言われた男の答えは、英語ではこうなっている。
 "Don't you?  I always do."(あんたは、(馬鹿モノには)譲らないのですな。私は、いつも(馬鹿モノに)譲ることにしてます)
 簡潔で、しゃれた切り返しが笑えます。

 いかがでしたか?初笑いしていただけましたか?今年も、「芦坊の書きたい放題」を引き続きご愛読ください。