Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

SP、太陽の雫ホールへ行くの巻:vol2

2014-05-27 | 参加ユニット『Silent Passion』(Tabula Rasaの前身)





ホテルから5分ほど
パン屋さんは南仏風で
お店の名前も「プロヴァンスの朝」






小さな店内に入るとパンの良い匂いで満ちていた





売り場から細い通路を抜けると
奥には小さな中庭、パティオがあり
晴れた日にはここで焼きたてパンを食べたりお茶出来る



こういう空間
凄く好きだな

個人的な妄想が膨らんでしまう…





僕はここで晴れた日には珈琲飲みながらギターの練習をしたい

午前10時から12時まで2時間程練習して
12時15分からそのままランチミニコンサートに突入するわけ


お昼休みの30分くらいの時間
お客さんは焼きたてパンと珈琲か紅茶
それにギターの音色と太陽の光に包まれた時間を過ごしてもらう

でもう1回
14時半くらいから30分くらいにやるわけ

外での演奏がない日には毎日2回
こんな風にミニライブをやりながら生きてくわけ





妄想ですがね

願えば叶う
っていいますから^^







オーナー岡本さんとのショット
本当の手作りの良さを知ってる方でした

ありがとうございました
次は本番でまたお邪魔します
良いコンサートに致しましょう

またミッチリ準備重ねておきます



ということで
SP初旅、岡山編

下見リハーサル&一泊の旅ながら
濃くまた良き時を過ごすことが出来ました





出発



帰りはしばらく下道で




途中ラーメン食べて
15時40分






。。。





17時

いつの間にか眠り込んでいたみたいで

気付いたら神戸世良美術館の前に居た




要するにドライバー中pとしては
ETC料金割引のため
都心部に戻り高速を降りる時間を24時過ぎにしたい算段
いろいろ時間を潰しながら東京に向かっているのです



(寝起き…)



残念ながら世良美術館は本日休館





怪しくも中を盗撮




正君が
「ちゃんと僕らのフライヤーが置かれてるんですね~」
と純情な発言をすると

クールな中p
「そりゃそうです
出演するんだから」







世良美術館を後にして我々は中pの導くままに移動




トイレ探してもらったら中p
当てずっぽうで何やら巨大なファッションビルに入る

地下駐車場から一旦地表に出ると怪しげなオブジェ発見



当然やりますよね?

シリーズ化に向けて
あれを





生首



イマイチな感あり







生首の舞台裏



更に情けない図








また建物に入る
さっきは地下駐車場からそのまま外に出たから気付かなかったが
そこには巨大空間があった


正君がいきなり興奮した声を上げながら
中へ走り込んだ



「うわっ!なんすかこの空間
さぁきばらさんさぁきばらさん
僕が今からこの空間を全速力で逃げますから
ウハハ♪
♪待てぇ待てぇ待てぇ待てぇ~♪と
物凄く楽しげに僕を追いかけて欲しいんです♪」
と意味不明






自分の腕時計を
旅先の印象深いシチュエーションの中に置き
撮影してゆく長編写真作品「旅する時計」を撮影中の中p






最上階まで上がって来てしまった人たち

きょろきょろ







SP二人を下から舐め上げ目線で激写する中pを
上から舐め下げて激写返ししたったら喜んでます
こういう時のこの人も中学低学年くらいな無邪気さである






3匹の子猿はこの絶好の遊び場を満喫したが
そろそろ出かけようという段になっても正君だけは
まだ名残惜しそうな様子



「いや~この~巨大空間がたまらないですね~
これを使って何かしたいですねぇ~」


正君はウインクでもしそうな悪戯っぽい目をこちらに向けながら
いきなり片手を垂直に挙げて

「ミッションインポッシブルみたいにシュッとワイヤーに掴まって
シュ~ルシュルシュルシュル~~ッと
ルパン三世みたいに一気に上昇したいですね~♪」



トムクルーズかルパン三世か
やりたいのはどっちなのか…

それとも上昇したいだけなのか...

だとするなら
アホの坂田での上昇でもアリなのか…




最後まで名残惜しそう正君

「この無駄な空間がたまらんなぁ
たまらんなぁ…」








さて新名阪夜間工事の通行止めを避けるため
20時までに京都通過しなければならないそうで
やっと本腰入れて出発







東京まで時間はまだまだ沢山ある

しばらく車中は静かだったが
そのうち音楽性や活動方針などの討論が熱く始まり
ずいぶん沢山のことを話し合った





23時半
あとまだ230キロ

今日はずっと雨です

僕も中pも直球型の人間だし年も近い
遠慮なくストレートな意見を浴びせ合ってだいぶ疲れた頃に
それまでは口数少なかった大坪さんがボソッと口を開いた


「僕は、さぁきばらさんに誘ってもらって
こんな車移動の旅をさせてもらって…本当に...楽しいんです」



? 何か感謝されるのかな?
心温まる良い話しが始まるのかな?
それかヒートアップした僕と中pの精神を
鎮めようとしてくれてるのかな



「本当に楽しいんですけど、さぁきばらさんは
僕なんかじゃなくどこかの音大卒の可愛くて
ちょっと貞操観念の低い感じの女性のピアニストさんなんかと組んだ方が
きっとさぁきばらさんは車中は絶対楽しかったんじゃないかと
思うんですよね
ギャハ、ギャハ、ギャハ、ギャハ
ヒック...」




何を話し出したのかな?




「さぁきばらさんが彼女に言うわけです
『そんな男やめとけよ。騙されて遊ばれてるだけだから』
とか言うわけです
ププッ…
そうするとその娘が
『そっかなぁ…そうかもね
じゃあさぁきばらさんなら安心かな?』
とか言って
ウププッ
『私さぁきばらさん嫌いじゃないしぃ...』
とか言うわけです♪
ギャハギャハギャハギャハ♪」



いったい何を言い出すのかと思えば
車内大爆笑です

おかげで頭が一気に切り替わりました




「まぁ僕はいいとして
中pは下ネタ全く言わないよ
ね?中p」


中pクールなトーンで
「そうですね
私、下ネタが全くNOってわけではないですが
自分から言うことはほとんどと無いです」




(ムッツリかい?)






そこからしばらく大坪さんと女性という生き物についての話をしました

内容は女子禁制なんで話せませんが...^^;





大坪さんの馬鹿話のおかげで
すっかり揺るんだ車中

笑い疲れてまた車中に静寂が訪れる




さっきのは照れ屋な音楽家、大坪正流の「和」の調停行為だったのかもな

「中和」するセンスというか
もっと高尚に言えば「中庸」を促すというか


でもな...
相手の心の内を僕が勝手に決めてること自体、傲慢なことだよな


ただクダラナイ話をしたかっただけかもしれないし
ホントに場を和ませたかったのかもしれないし

大坪さんが何を目的にあんなこと喋ったかは
彼にしか解らないのだ


いや
もっと言えば
大坪氏自身にさえ解らないかもしれない



ただ人は気付いたら発していて
発すれば何かに当たり
当たれば何かしらは動く

人間にとって膠着は苦痛であり不幸だ


この3人で営まれる最小社会の役割分担が
据わるべき位置に整って行きつつある感じがしている





大坪さん本人はこういう変態トークが
ステージMCで露見しまうのが怖いと言ってます


大丈夫、大坪さん
そこに愛があるなら


もし手が付けられない程の暴走を察知したら即
僕がツッコミで瞬殺するし


または参加型でお客さんに暴走した大坪さんを
しばいてもらうのも良いと思うし

会場全体からお仕置きを受けて
物凄く嬉しそうに喜んでいるMの大坪氏の顔が容易に想像出来る

これはもうポスターやチラシのサブタイトル変えた方が良いかも?

【S女子はSPのライブに集合!M大坪氏にお仕置きをしようライブイベント!】





。。。





車中はもう誰も喋らなくなった





湖に落ちた葉が、ゆっくり湖底に辿り着き
静かに沈殿し
時間をかけて土に還って行くように
さっきまでの華やいだ思考はおさまり
思念が深い方へとゆっくり沈んで行く



雨や車線規制なんかで工程予定の1時間半押しな感じ








僕は
SPをやりながら
また中pと濃く関わりながら
そして僕を深い部分で強く支持してくださる人との
コミニュケートを交わしながら
自分の音楽が進みたい方向と照らし合わせながら
商業音楽内の誰もやったことのないような活動形態を模索してる


かつてボランティアで訪問した高齢者施設の
逝き際の御老人の枕元で演奏させたいただき
そこでその御老人と僕の間に交わされた
人間同士の言葉を越えた「気」の交換体験は
僕のギターに多大な覚りをくれた

でもその場を僕に導いてくれた人との
現実的な縁を僕は切ってしまったまま今も生きている


あるカフェでミュージックチャージ無しで
10時間くらい続けてBGMを奏でた時があった

それは自分らしい音楽の成り立たせ方だと感じられた

そしてあるお客さんが帰り際にこう言ってくれた
「長い付き合いの友達と来ましたが、BGMの中で過ごしながら、
友人とかつて語り合ったことが無いくらい深いところまでの話しが出来ました」


嬉しかった



僕のギターは
それ単体で聴かれるべきものではないのではないか
という想いがずっとある


例えば僕の音は
風に吹かれながら聴くべき音ではなかろうか

野外や半野外でのライブをもっと増やしてみるのはどうだろうか



例えば僕の音は
誰かと誰かの親密な会話のBGMであるべきではなかろうか


聴き手が黙って聴くのではなく
もっと普通にしていて...

例えば喋ってても良くて
でも弾き手にリスペクトを送っていて

弾き手も
御喋りする人達の空気をリスペクとして

なんていうか...
そんな風に時空を共存するような



そういうものを網羅したショーは作れないだろうか

そういうものに付けるショータイトルはないだろうか


ずっと考えてきたし今も考えている


過去にはわかってもらえない経験ばかりだったから
ほとんど誰にも話さないが
車中少しだけ
中pと大坪さんに相談してみている


わかってもらえない部分がほとんどだが
ほんの少しは動く


少し動くならば諦めず伝えよう

でも伝えるためのエネルギーが膨大にかかり過ぎて
全体的に動くまでに僕がダウンしてしまうと思う


想いは行ったり来たりする


相手が僕をわかろうとしてくれているその心は
僕の中の迷路を1つ
消し去ってくれる

その瞬間に
孤独に苦しみ続けなくとも
すぐ傍に潤いはあったのだと気付かされる


誰とでも解り合える気さえして来る


でも結局
こういったことは僕だけの
死ぬまで孤独な課題なのかもしれない


音楽の神様に守られながらなんとか
根元に辿り着きたい

そこで万人と手を取り合いたい

関わることで解けて行きたいし
解かれて欲しい

 
僕が過去に置き去りにしてきたものたちを
もう一度、この手に取り戻したい


今回のような旅も
ユニット活動も

全てはその場所に向かうための課題なのだと考えていた



今僕はきっと
スピリチュアルな体験の中にいる


こういう時間がまた
一巡してSPのライブに反映されるだろう

























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1 コメント

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プロヴァンス (まき)
2014-05-29 01:33:50
ほんとに南フランスに居るような気分になるお店ですね。
長紀さんの妄想。いいです。実にいいです。
パティオで演奏されてるところを想像中。
岡山にも行きたくなりました。

長紀さんの音楽に対する考え、姿勢に、
いつも感動させられている私です。
なんだか一言では言い表せませんが
日常に溶け込むような。
心が戻る場所のような。
そんな風に、自然に寄り添っていてくれるような音楽。
勝手な解釈かも知れませんが
私はそう思いました。
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