全体的に観れば非常に非効率的な方法論で
細部的に観れば非常に効率的な方法論を用いて作り進めています
例えるなら
無数の彫刻装飾を施しながら一本も釘を使わずに建てられ
何百年も崩れない五重の塔のような音を残すことに
ほんの少しでも近付けたらという願望を抱きつつ
全体像を組み上げる作業を最後まで残しながら
今は細部の細かい装飾を作っている感じです
僕にとって独奏を主軸に作るアルバムというのは
五重塔創造に関わった職人達の役割分担と
それらの統括という設計図を
独りで担いながら進めて行くしかないわけです
もしくは十数体の仏像を
無垢の切り株から掘り起こすかのようなものかもしれません
時という無限の存在を
音で任意の位置に区切る訳ですから
どちらにせよ
10年近く前に制作した時より
ありがたいことに
制作工程を客観視する力は増したように感じています
それはその期間に
1つ1つのライブでの1音1音を
真剣に時の中に置いて来たから
増した力だと思うのです
それをしなければ今もまだ
その頃と同じ迷路の中に居るのでしょう
10年近く前には行き当たりばったりに
五重の塔を建てようとして苦しんでいたのだと
今は客観視出来ます
そして 設計図を用意する事を今は知りました
当たり前で単純な事ですが当時の自分は気付けなかった
もしくは
かつては
十数体の仏像の表情や姿勢を全て同じに揃えようとして
苦しみましたが
今は仏像それぞれが
様々な表情や姿勢を呈していて良いと思えるのです
そして
制作するという楽しみを
少しずつ学んでいます
やれるところまでやってみて
駄目だと気付いた先に気付きはあるのですね
人間による完璧は無いのだと諦めたから気付けたこと
諦め
負け
などなど
ネガティブと言われ排除されがちな思考の中に
活路を開く鍵は隠されているものですね
今は
感謝の中
制作出来ています
仏師のごとく
こつこつと
一音一音
その中から大切なものを
頂きました
当時私はまだ中学3年生で、大人な雰囲気のお店に恐る恐る入ったのを今でも覚えています(笑)
演奏にすごく感動して、母におねだりしてCDを買ってもらい、サイン会の列に並んで写真まで撮っていただきました♪笑
今はもう高校3年生なので受験で色々大変ですが、a dedicationのCDがお気に入りでずっと流しながら勉強しています(^^)
いつかまたお二人の演奏を生で聴きたいと思っています。今は神戸に戻っているので(元々神戸が地元です)、是非関西に来ていただきたいなぁと願っています(^^)