Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

郷愁の種

2010-07-21 | 竹斎先生



涼しくなってから...といっても
もう日が暮れかかる頃になって散歩に出た


なるべく本人の行きたい方向へ
本人の歩きたい速度で






先生の行きたい方向と、パパが連れて行きたい方向が食い違った時は
パパの選んだ道の方に少し歩いて
そこから先生を呼んで、あとは黙って待ってる




先生はしばらく、自分の行きたい方への欲求と葛藤したりして
迷ったり考えたりした後
だいたいパパの選んだ方へ付いてくる

なるべく抱っこして連れて行かないようにする
本人が自分の中で決断を下すまで待っていようと思うのだ




でも表通りに出たら
大好きな自動車を猛烈に見たくなるから
もうパパの言うことは聞かない

こうなったらもう、気が済むまで自動車を見せてやるしかないのだ



先生が成長する中で、本当にありがたいことに、いろんな方から絵本を頂いた
その中で一番のお気に入りになっていったのが自動車の絵本だった



今の先生にとって散歩に出るってことは
自動車を見に行くこととイコールなのだ


そんなに自動車が好きなのなら...
って
急に思い立って近くのヨーカドーまでミニカーを買いに行くことにした





最近買ったミニカーを両手に持ったまま
自分の目線くらいのテーブルの上や壁なんかの上を静かに走らせながら
一人で1時間くらい遊んでたりする



自動車のフォルムやタイヤの回転する様や
2台を擦れ違わせたり衝突させたり、好きなストーリーを自分で作って
その世界の中に浸ってるのだ



じゃなきゃ1歳4ヶ月の赤ちゃんが
1時間も一人で同じ遊びをして集中が続くわけがない
なんてパパは推察してる




一昨日、GSに停まってた真っ黄色のスポーツカーをガン見してた先生

じゃ今日は黄色のミニカーを買いに行こう

10kgの先生をだっこしてヨーカドーへ
真っ黄色のセリカとオレンジのランボルギーニと濃紫の光岡orochiっていうのの
3台買って帰った






ヨーカドーから外に出たらもう薄暗くなってた




あっという間に西の空が茜色に染まって
あたりがいっそう暗くなったから、先生を肩車した




肩車すると、先生の暖かいお腹がパパの耳と頬のとこに当たって気持ち良いんだ




夏の夕暮れは、パパにとって郷愁を運んで来てくれるんだよ

暖かくて切ない...



生まれてから1年4ヶ月しか経ってない先生にとって
郷愁なんてまだ育ってないよね?

いつか、昔を振り返るくらいの時間を生きたら
先生の中にも郷愁が生まれるのかな...

それとも今から郷愁の種がキミの中に植え付けられていってるのか...


夏の夕暮れと、ミニカーと
パパの肩車

ずっと未来に
これらが先生の郷愁になった頃

こんなに慈しみ深い時間のことを
多分パパとキミは上手く語り合えない

郷愁って
そういうものだもの



だからここにこうして書いておくんだ


















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