豊かさとは
不便さの中で一つ一つ見つけてゆく生産の愉しみのことと思う
自分の独奏は
そういうものの集合体である
不便より便利が勝る現代社会の中で
不便さをエンターテイメントにするのは
至難の技だと常々感じている
そういった意味で
今夜は少々疲れている
ただ...
こういった発言は
芸術家の愚痴であることも知っている
何故なら
芸術の存在理由、付加価値は
時代によって幾らでも変容して行く価値観を突き抜けて
命の真理に迫るものだけを言うからだ
人は独りでは生きられない、と言うが
芸術家は決して群れない
というか
群れられないのだ
自分はこの人生で
やっかいで一番面白い道を選んだものだと思う