Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

被災地応援ライブ 「ほら、そこに」vol:5後記

2018-02-11 | ギターの栄養


まず1曲演奏してから
叶ありさちゃんのレポートが始まりました

ギター弾くしか生きる術を知らない僕は
今日も静かにBGMを奏で始めました

自分の弾くギターの感情と
被災のことを語るレポートの言葉の感情が重なり
映画を観るかのようなイマジネーションが
頭の中に繰り広げられていました


ありさちゃんのレポートは
311の津波で幼稚園から家に帰る送迎バスごと
命を落とされた娘さんをお持ちになるお母様の話

僕は細心の注意を払った爪弾きで
鎮魂歌のように弾いてゆきます


そしてそのお母様が今日は会場にいらしてて
ありさちゃんがお母様をステージに呼び込む
そしてお母様は生の声を聞かせてくださった

その間ずっと僕はBGMを弾いてました





ギターを奏でている時
僕は
人が発する想いを
「気の塊」として受け止めます

そして音という形を借りて
自分の「気の塊」を重ねます

それが合奏ということなんです


それは日常で使う言葉を遥かに越え
お互いの心と心が
裸の状態で感じられるスピリチュアルな体験です

僕はギターを弾く時
常にこういう状態に居ます





そして僕は
娘さんを亡くされたそのお母様の言霊と
自分の奏でたBGMとで
合奏したのです


普段自分が伴奏者である時の
歌い手さんに当たるそのお母様の言霊は
僕が今までいろんなミュージシャンと合奏してきた
数多くの言霊の中でも受け取ったことが無いくらいに
深い悲しみと、そこから脱する強い決心を感じました


あぁ…
僕はこの言霊に
心の奥の方まで刻まれてしまったな…と感じました

その後
その当日レスキューに当たられた消防の男性の
言霊を受け取りました

僕はずっとBGMを弾いていましたが
当時を振り返る彼の言霊は
何年も経った今でも当時の凄まじい状態に脅え
震えていました
多分語りながら泣いてらしたと思う

僕は彼の言霊が震えているのを受け取ったときから
一旦BGMを止めました

会場に彼の震える声だけが淡々と流れてゆき
しばらくしてから僕は
脅えた心を包むような気持ちでBGMを再開しました


その後
完全に心が揺さぶられ温められた状態で
後半は曲を演奏し
5回目になる「ほらそこに」は終了しました



ギターを背負ってる時
僕は全ての生き物の発する想いを
気、として受け止めています

そういう意味で今日は
被災された方々との物凄い合奏をした日になりました


そして被災された方々が今
何を一番に発しておられるかと言うと
自分たちのような悲しい体験をしないために、と
被災体験を元に沢山のメッセージを我々に投げかけてくれています


人間というのは助け合うことが出来る生き物なのですね

「ほらそこに」は
被災された方としていない方とが
共存出来る場なのだと感じました

「ほらそこに」の発起人である
ありさちゃんに心の中で強く感謝しました



。。。。




平塚カナフでも「ほらそこに」は今日で
第1幕を降ろします


今後の「ほらそこに」は
ありさちゃんが
ネット放送などを立ち上げる方向を模索しているようです


この5回で皆様から頂いた募金を使わせて頂きながら
僕もいつか現地で演奏させて頂きたいと思います



僕は人見知りが強く
ギターしか弾けない人間ですが

このイベントに参加出来たことと
いろんな方と知り合いになれたこと
今日という大きな体験が出来たこと

心より感謝しています



皆様どうかお元気で






ギタリスト
榊原長紀








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