やはり木には神が宿っている
でもそれは何かの宗教の象徴という神ではなく
樹々の佇まいから全なる存在を感じる
という意味で
これは艶かしいので
女の神
木に神で榊なのだから
ボクが木に惹かれてゆくのも
木で出来た楽器を弾き続けているのも
多分必然なのだろう...
今朝は何十年ぶりで
雪が降る前の懐かしい匂いを嗅いだ
そして昼を過ぎた今は
窓の外に雪が舞っている
雪の日特有の静けさの中で
右に流れたり左に流れたり
くるくる螺旋に降りて来たり
たまに吹き上げられたり
それを眺めながら音楽の作業をしていると
しんしんとした気分になってくる
音楽は冷たい雨とも雪とも
暖かい日差とも解け合うことが出来る
嬉しいことにも悲しいことにも解け合うことが出来る
この世界の全ての存在と
見事に解け合うことが出来る音楽は
神的存在なのだ
ボクは音楽を操ることもし
音楽はボクを操ることもする
ボクの中の真の自我は
音楽という神的存在と同化しながら対話しているのだ
一方方向ではなく
舞う雪のようにランダムに行き来しながら
ボクと神様は
音楽の時に
いつも対話をしている