居場所

秋の夕陽は街をセピアに包むから
僕の中の感傷はくすぐられる


その場所に行きたいけど行きたくない

その場所を受け入れたいけど
受け入れたくない


仕方がないので抗わず
力を抜いて心を漂わせる


後ろにはオレンジの夕焼け
前には道


その道には
暮れかかる僅かな時間帯だけ街灯が1つ置きに灯る






その1つ置きの灯が
綺麗な模様に見えるから僕は考え事に埋没してしまう
その僅かな間に全ての街灯がもう灯っていた



すぐそこまで夜が来てる

むしろ夜の深さに包まれてしまえば
森の梟のように静かな佇まいで居られる