Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

Sous le ciel de la nuit  2011/11/18   後記

2011-11-19 | 演奏記録


ソロライブVol.3
「Sous le ciel de la nuit」に
お越しいただきありがとうございました




一夜明けて、いろいろ反省やら気付きやら、忘れないように
想うことを記させていただきたいと思います



今回は「星の牧場」という本を、演奏を添えながら朗読させていただきました

朗読をしてみようと思い立った当初の予定より
思いのほかサイズが長くなってしまい
これでは「朗読のライブ」と告知しないとおかしいくらいのバランスになってしまいましたが
ギリギリまで試行錯誤して告知し直すタイミングも逃してしまいました

演奏をメインに期待して足を運んでくださったお客様には
未熟な仕切りとなってしまい大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした
今後の反省の大きな課題となりました



僕にとって、ギターという楽器が
言葉さえ越えて自分の心を伝える一番の道具だと思いながらも
反面、ギターだけではどうしても何かが足りないと感じる矛盾した気持ちが
常々ありました

そういう気持ちが
上がり症の僕に、ステージでのお喋りをする技量を少しずつ増やしてくれ
しまいには自分で自分に朗読までさせるようになりました

このまま進んで行って
この先に何が待っているんだろう...なんて思います


僕は実のところ、人前で喋るのが大変苦手です

そういう自分の苦手を押して
朗読やMCに比重を増やしたり
また少しお芝居がかったステージに参加したりするのには
きっと何か自分なりの理由があるのですね

「伝える」ということや「共有する」ということが
生きる根本に与える力を、どこかでヒシヒシと感じていて

自分の心と体の使えるもの全てを使って
それをやるべきではないかという、内なる声が聞こえるのです



ギター演奏だけに限らず、そういったものまで含む僕の表現全般は
躾もなっていない子供のままなようです

ただやりたいからやり
誰に相談もしないで盲目的に突き進んでしまう...

だけど(手前味噌な言い方ですが...)相手に伝えたくて必死なのだと思います


昨夜、帰宅して駐車場に停めた途端
急に涙が込み上げてきて困りました

ライブで、全部自分をさらけ出してしまったので
無事終わったというのに、不安で不安でたまらなくて
そして心が開き切って、脆いピュアがあらわになっていたのだと思います


こういう状態を、僕は幸せだと思います




宮川彬良さんの音楽番組で
幼い子供が、即興で歌った歌を公募して紹介するコーナーがありまして
それが非常に面白いのですが
芸術が生まれる瞬間に立ち会うことを、大人の我々が体験出来るんです


子供が親に向かって何か歌い始めるとします

最初から決まった歌詞なんて無く
自分を伝えたいという情動にまかせて歌い始めるもんだから
すぐ言葉に詰まってしまう

だけどそんな躓きでは子供の情動は収まらない

瞬間的に閃いた単語を、何も考え無しに口から発する


例えば「あ...」とか

考え無しに「あ...」と言ってしまってから
その後に繋がる文字を考える
そして「♪あなたも♪わたしも♪」なんて、即興の作詞をしてしまう

考え無しに「い...」と言ってしまってから
「♪一緒に♪一緒に♪遊びたい♪」などと即興的な作詞をしてしまう


芸術が生まれる瞬間とは
伝えたいと願う情動のほとばしりなのだと感じられる

ほとばしり出た断片を我々は「ダイヤの原石」なんて呼んだりする

そしてほとばしり出た断片を
その後から何かしらの形に整えて
それを僕等は芸術作品だとして鑑賞している





そんなような意味で
周りに戸惑いを与えたりしてしまうこともあると思うのですが
僕は僕の情動を自分で守ってやりたいと思うのです

そして誰でも、そうあって欲しいと思うんです


ギター、朗読、お喋り、絵、など
思い付いたら、理由も言い訳も考えず、ただただ情動にまかせて行動してしまいたい

それがきっと結果的には相手を裏切らないことだと感じるのです


自分で自分の情動を守ってやれる場所を持つことが
自分らしさを守り
自分らしくいられることが自分の安定と力を育て
牽いては相手に送り返すリスペクトの力が増す


我がまま(我が、あるがまま)に行動させていただいた後は
御恩返し、という気持ちが
いたって自然に起こります


僕の中で今回の強引な朗読は
こんな風な過程を経過しながら
だんだんと正しい成長をしてゆき
必ず、立派な大人になれる、と信じられる


誰もが我が儘に自分自身で在りながら
誰とでも強い共有を抱き合える
そういう力を自分の音楽に育ててゆきたいと思います



次回のソロライブは、おこがましくも12/25です

こんな、ど真ん中のクリスマスに本番をやったこと、過去にあったっけな...


今回は朗読というディープな時間を演じました

今年最後のソロライブとなります次回は

温かく、朗らかな時空にしたいと思います


中川和泉ちゃんに、数曲、歌で参加していただこうと思っています


そしてリクエストにお応えしつつ
クリスマスの曲をメインにしつつ
お喋りもしつつ

そして
そういえば...そもそもクリスマスって何のためにあったんだろう...って
僕なりに思うことをサブテーマに置きながら作ってみようと思います


ご都合がつくようでしたら是非、足をお運びください



最後に、今回のセットリストと、いただきましたリクエストを
ご紹介させていただきます


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Soloライブ vol.3
~ Sous le ciel de la nuit   夜空の下で ~

セットリスト

.............................


1)ニューシネマパラダイス  メジャー部分(前回のリクエスト曲)

2)星の牧場、朗読と音楽

○ニューシネマパラダイス  マイナー部分(前回のリクエスト曲)
○9/15(オリジナル)
○ある風景(オリジナル)
○ダッタン人の踊り(前回のリクエスト曲)
○ともだち(オリジナル)
○スターダスト(前回のリクエスト曲)
○銀河鉄道の夜(オリジナル)
○その他、間を埋めるBGM(オリジナル)

(MC)

3)星に願いを(前回のリクエスト曲)
4)フライミートゥーザムーン

...............................


(EC)ニューシネマパラダイス フル


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以下、今回いただきましたリクエストです



(朗読)
手袋を買いに
モチモチの木
泣いた赤鬼
ごんぎつね


(ギター演奏)
アンフォゲッタブル
銀河鉄道の夜
映画音楽
クラシックをちょっと柔らかくした感じの曲

Nino Rota(ロミオとジュリエット)

ボサノバ
アストラッド ジルベルト
アントニオ カルロス ジョビンの曲ならなんでも

青い影
ミスティー
アントニオの歌

ヨーロッパの国々、出来ればパリの雰囲気がある曲を

次回はクリスマス
赤鼻のトナカイ

(もう一度)ダッタン人の踊り

Forever And More(中川晃徳さんの曲)をインストで

戦場のメリークリスマス

ヤシの実

オリジナル

ふるさと

見上げてごらん夜の星を



中川和泉さんのライブ


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長くなりましたが

もう一度最後に

ありがとうございました





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