- 13日に署から不明に 熊谷4人変死 13日に署から不明に 熊谷4人変死
ペルー人の男、署に同行後行方不明に
捜査に落ち度はなかったのか。埼玉県熊谷市で16日、連続して84歳の女性と母子3人とみられる4人が死亡した事件。県警は13日に、住居侵入容疑で逮捕状を取ったペルー人(30)とみられる男を熊谷署に同行していたが、所在不明になり、その後立て続けに事件が起きていた。
13日の同行の経緯はこうだ。消防から連絡を受けた熊谷署員は通訳を手配するため署に男を同行。男が「たばこを吸いたい」と言ったため、玄関脇で吸わせていた。付き添いの警察官は1人だった。
すると、男は国道を強引に横断し、走り去った。午後3時半ごろだった。警察官は追わなかったが、県警の阿波拓洋(たくよう)刑事部長は16日夜の記者会見でその理由について「(この時点で)容疑者でも保護対象者でもなかった」と述べた。
午後5時5分ごろには、ペルー人の男が熊谷市石原の民家に侵入した。県警はペルー人の男と同行した男を同一とみている。
熊谷市見晴町の田崎稔さん(55)と妻の美佐枝さん(53)が自宅で殺害されたのは14日午後の可能性が高いという。県警は足跡などからペルー人の男が関与した疑いがあるとみている。
県警が13日以降、男の姿を捕捉したのは16日になってから。熊谷市石原の白石和代さん(84)とみられる女性が自宅で血を流して倒れているのが見つかり、周辺を捜索したところ、近くの加藤美和子さん(41)宅の2階にいるのを見つけた。
男は窓から顔を出し、窓枠に足をかけるように座っていた。捜査員の説得に応じず、自分の腕を刃物で切りつけて刃物を下に落とし、自らも落下した。加藤さんと娘2人とみられる3人が血を流して倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された。
捜査関係者によると、男は平成17年に来日。横浜市や埼玉県鴻巣市、同県所沢市、群馬県伊勢崎市などを転々と移り住み、現在は住所不定だった。
県警の新井共実捜査1課長は会見で、報道陣から捜査に落ち度はあったかと問われ「必要な捜査をした」と否定した。
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