相模国(神奈川県)の三浦半島は、まことに小さい。
この半島からみれば、ともに東京湾をかかえる東の房総半島(千葉県)などは、大陸のようにみえる。またともどもに相模湾をかかえる西の伊豆半島(静岡県)からみても、はるかに小さい。
この半島から十二世紀末、それまでの日本史を、鉄の槌とたがねでもって叩き割ったような鎌倉幕府が出現するのである…
(司馬遼太郎著『街道をゆく・三浦半島記』)
三浦半島は、太平洋に向けて突き出し、東京湾と相模湾とを分ける。横浜市磯子区の南西にある円海山から藤沢市片瀬にいたる線が北限となる。半島東端の観音崎は東京湾の南限であり、浦賀水道を隔てて東の房総半島とともに東京湾を囲む。
三浦海岸は、三浦半島南東部にある海岸で、浦賀水道に面する金田湾を囲み、横須賀市野比から三浦市南下浦金田まで約10kmにわたって緩やかな弧を描く海岸である。
砂浜が弓なりに続く関東有数の海水浴場となっており、遠浅の浜なので、シーズン中は家族連れをはじめ多くの海水浴客で賑わう。