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関東の空を飛ぶ (8) - 利根川

2009-10-10 | 関東
「坂東太郎」と呼ばれ、日本の河川の長男として親しまれてきた利根川。
これに対して、九州の筑後川が「筑紫次郎」、四国の吉野川が「四国三郎」と呼ばれるようになった。

利根川は、群馬県の大水上山(標高1,840m)に源を発し、幾つもの川と合流したり、分派 したりしたのち千葉県銚子市で太平洋に注ぐ日本を代表する大河川。

幹川の流路延長は322kmあり、水源から河口までの支川を含めた流路延長は約6,700kmになる。流域は東京都、群馬県、千葉県、茨城県、栃木県、埼玉県の1都5県にまたがり、流域面積は16,840km2におよび日本最大の河川である。


古来、利根川は大平洋ではなく、現在の東京湾に注いでいた。現在のような流れになったのは、数次に渡る瀬替えの結果で、近世初頭から行われた河川改修工事は「利根川東遷事業」と呼ばれ、徳川家康によって東京湾から銚子へと流れを替える工事が行われた。
東遷事業の目的は、江戸を利根川の水害から守り、新田開発を推進すること、舟運を開いて東北との経済交流を図ることに加えて、伊達政宗に対する防備の意味もあったと言われている。
工事は徳川家康が伊奈備前守忠次に命令し、1594年会の川締切を皮切りに、60年の歳月をかけて、1654年に完了した。


画面中央は、利根川河川敷にある、「大利根飛行場」。主に、グライダーの離着陸に使用されている。