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関東の空を飛ぶ (7) - 成田国際空港

2009-10-09 | 関東


ぼくの村は、千葉県成田市にある三里塚という所です。
この村にある日突然、なんの断りもなく空港建設の計画が国によって決められます….
(『ぼくの村の話』尾瀬あきら)



千葉県成田市の南東部、三里塚地区にある成田国際空港。

2500メートルへの延伸工事が進められているB滑走路(暫定滑走路、2180メートル)が、今月、10月22日(木)に供用開始する。

成田空港のB滑走路延長に伴い、航空機の年間発着回数が20万回から22万回と2万回も増えるほか、4千メートルのA滑走路とともに、ジャンボ機の離着陸ができるようになる。

この滑走路は02年のサッカー・ワールドカップ開催を前に、当初の計画より北にずらしたうえ、2180メートルという中型機しか使えない長さで使い始めた。
空港に反対する農家が南側にあり、土地を確保できなかったからだ。


用地買収が不調に終わった背景には、重い失政の歴史がある。


話は1960年代にさかのぼる。
戦後の経済成長で首都圏に新しい国際空港が必要だとされた。いくつもの候補地が流れ、国は66年に突然、成田への建設を閣議決定した。地元の人たちに十分な説明をせず、機動隊を使って強制的に測量や土地収用を繰り返した。

開拓農家をはじめとする住民は体を張って反対した。
学生や労働者が加わり、機動隊にも反対派にも死者が出た。

空港は滑走路1本だけで78年に開港したものの、それ以上の拡張はできなかった。