先日、狭山市の市立博物館で開かれている「恐竜展」を
見てきました。
博物館2階フロアの展示室です。
テーマは、「歯から見る恐竜時代」。
展示は、恐竜の歯の構造から、「何をどうやって食べて
いたか、当時どのような動物や植物がいて、どんな
気候だったか」、イメージしてもらうことがねらい
だそうです。
かなり「学び」の色彩が強いですね。
これはよく知られたトリケラトプス(草食恐竜)の全身骨格。(レプリカ)
タルボサウルス(肉食恐竜)。(レプリカ)
ハドロサウルス(草食恐竜)。(レプリカ)
スピノサウルス(肉食恐竜)。(レプリカ)
サウロロフス(肉食恐竜)。(レプリカ)
これは珍しいです。2匹の恐竜が争ったまま、砂嵐などで
生き埋めになったようです。(1/8のスケール:レプリカ)
こうした頭骨を中心に、周囲のケースに、それぞれの恐竜
の歯が展示され、説明がつけられています。
ところで私が興味を感じて行ってみようと思ったのは、
実は、恐竜時代の植物のことでした。
このパネルを要約してみました。
【 植物が、陸上に進出したのは、今から4億5千万年前頃。
やがて、巨大なシダ植物と裸子植物の大森林ができる。
その後、ソテツ類やイチョウ類の種子植物が登場する。
2億5千万年前頃、地球の温暖化が進み、古生代に栄えた
原始的な種子植物に代わり、球果植物が多様化し、ヒノキ類
やマツ類などが登場。 現生のイチョウも登場。
1億5千万年前頃には、現生のクスノキやメタセコイヤも登場。
その頃登場した被子植物は多様化し分布域を広げる。
キンポウゲ・バラ・フヨウ・ミズキなどが出現。
つまり花をつける植物(顕花植物)が登場。
これは花粉や種子の運搬媒体が、風から、虫や鳥に代わって
いったことを示す。
恐竜時代には私たちが想像する草原や雑草はまだなかった。】
恐竜が出現したのは2億3千万年前頃と言われますから、
恐竜は、はるか以前に出現した陸上植物によって
当然ながら、支えられていたわけですね。
また、私たちが楽しんでいる花をつける植物は、
1億5千万年前に登場しています。実に長い歴史です。
ともあれ、本格的に学ぼうと思ったら、
何年もかかりそうです。やはり楽しむほうが
いいです(笑)。
上の化石標本は、中生代のソテツです。上の写真左が花で、
右が葉のようです。うまく撮れませんでした。
上の化石標本は、中生代のイチョウです。
これもうまく撮れませんでした。
ちなみに、イチョウというのは、世界に1種しかない
そうです。
まさに「生きている化石」なんですね。
博物館を後にすると、玄関の正面脇に、ビロードモウズイカと
エキナセアでしょうか、花をつけていました。
思わず、ほっとしました。
私たち人類(新人類)が登場したのは今から20万年前。
地球の歴史からすればつい最近のことです。
花たちに敬礼です。
そして恐竜の子孫の鳥たちにも敬礼です(笑)。