ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

エッセー ~いつまでも心の絆を~

2017-04-25 | 日記
会津の知人を若松城に連れていくことができました。桜はそろそろ散りはじめ。でも十分に見事な状況でした。



彼は介護専用のタクシーに寝たままでしたが、気力で桜を見ていたようでした。本当は城の中の桜を見せてあげたかったのですが、花見の車の列が続き、とても城内に入ることができません。やむなくお城の周りをぐるっと一回りしました。「見えるかな!」と何度も声をかけましたが、自分で体を起こすことができない彼には十分には見えなかったようでした。













寝たままの状態でも体に負担がかかったのか、ほどなくして病院に戻りたいと言い出しました。入院前、大きかった彼の体は、悲しいほどに今や一回りも二回りも小さくなっています。それでも懸命に気力を振り絞って生きているのです。それは奇跡的な感じすらします。

目標があれば、命の炎はもしかしたら燃え尽きることがないのかもしれない。そう思うほどに、人の生きる力のたくましさを感じざるを得ないのです

彼が見たいとなお言い続けている喜多方の桜は、もはや体力的には無理な状態と思います。でも彼には想い続けて欲しい。いやぜひ想ってくれよ。その想いをそれぞれが強く持ち続ける限り、私たちは生きるということを実感するに違いないのです。

満開の桜はやがて散り始めるでしょう。しかし、桜は来年また咲きます。再来年も咲きます。私たちは絆を忘れることはないでしょう。磐梯山はそれをずっと見守ってくれると思うのです。

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つつじ散歩 ~まもなく見頃です、練馬・平成つつじ公園~

2017-04-23 | 公園・庭園・名所
暖かな陽気に誘われるように、東京ではつつじが咲きだしています。今年も、練馬区立の「平成つつじ公園」をぶらぶらしてみました。西武池袋線の練馬駅をおり、中央の改札口を出て北口に向かうと、すぐ前にあるのが「練馬文化センター」。その周囲が「平成つつじ公園」になっています。



ネットを検索していましたら、都内では随一の規模のつつじ公園と書いているサイトがありました。果たしてどうかはよくわかりませんが、公園全体がつつじで彩られる様は確かに圧巻です。今日の段階では、桜で言えばまだ三分咲きといったところでしょうか。





公園内には赤やピンクや白の色鮮やかなつつじの花が咲いています。そのつつじの傍らで「お花見」で食事を楽しむグーループ。家族でボール遊びなどに興じる家族連れなど結構な人でした。ここは駅近ですし、ちょっとした穴場といっていいのではないかと思います。区営ということで入園は無料でございます。











今週末頃までにおそらく満開。ちょうど見頃になるのではないでしょうか。皆さんもぶらっと連休に出かけてみてください。

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エッセー ~桜の下でまた会おうよ~

2017-04-22 | 日記
先週も会津に知人を見舞いました。東京に戻ってあっという間に1週間が過ぎました。彼はベッドから体を起こすことすらもはや出来なくなっています。今、彼の願いは、お城(若松城:鶴ヶ城)の満開の桜をみること。しかし、先週は、城内の桜はまだ咲き始めの状態でした。







お城の近くの博物館の桜は「高遠の小彼岸桜」と呼ばれます。長野県の高遠町縁(ゆかり)の桜です。



城に隣接する県立博物館の桜は、見事な状況でした。私たちはその満開の桜を動画にとってベッドサイドで彼に見せてあげました。彼は実に嬉しそうでした。
その日、博物館の桜を見に何台もの車が訪れていました。介護施設の車も随分と来ていました。入所者に車窓から桜を見せているようでした。
私たちは彼に約束しました。来週早々にはお城の桜も満開のはず。だから来週早々にもう一度来るから一緒に見に行こうねとー。

今日城の桜の状況をネットで確かめてみました。その桜だよりによれば、お城はなんと満開とのこと。どうかあと2・3日、見事なままであって下さい。彼との約束を果たさないといけないのです。











平安時代末期から鎌倉時代の初めにかけてその生涯を送った歌人西行法師については皆さんもよくご存じでしょう。その西行法師の歌に、有名な歌があります。それは、

  「願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」

彼がそう思っているのかどうかわかりません。しかし、彼は、私たちと一緒にお城に桜を見に行くことを楽しみにして、頑張っているのです。
どうか雨や風で花びらが舞い散ることのないように。咲き誇る城の桜を、彼がその目で確かめることができますように。笑顔が浮かびますように。生きてきたことがこんなにも素晴らしいことだったと感じてくれますように。笑いあいながら「桜がすごいね。またくるね。」と言って別れることができますように。



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桜散歩 ~清瀬:柳瀬川・台田運動公園~

2017-04-11 | 公園・庭園・名所
今日はあいにくの雨。あちらこちらの満開の桜もだいぶ散ってしまうのではないでしょうか。



少々距離はありますが、清瀬のカタクリの群生地から東の方角に行くと、柳瀬川沿いに金山緑地公園と台田運動公園があります。散策路にそって咲いている公園の桜は、結構見事なんです。さくらまつり開催時は、小規模ですが屋台店も出ます。先日、台田運動公園のほうにバスで出かけて、写真に収めました。



たまたま駅で知人に会いましたら、金山公園と台田公園を2回に分けて歩きましたよと言ってました。何とか自主リハをして来年は私も頑張りたいものです。
それにしても桜はどうしてこうも人を魅了するのでしょうか。膨らむ蕾、開花、咲き始め・・・、満開と、浮き立つ花の賑わいは短い期間。花吹雪を見届ければ、次は東北はいつかなと思いを馳せる。淡く薄い桜色の花びらは決して力強いわけでもないのに、生気や活気を感じるからなんでしょうか。





















もっともらしいことを言いながら、宮城の白石川沿いの「一目千本桜」・山形の「馬見ヶ崎さくらライン」・青森の「弘前城の桜」など行ってみたいと思うのです。
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カタクリの群生地 ~こんなふうに咲いていました~

2017-04-10 | 公園・庭園・名所
先日紹介したカタクリの群生地です。前回はあいにくの天気で花が閉じていました。その後暖かい日が続きました。今日なら咲いている花が見られるはずと、再度群生地に行ってみました。咲いていました。それが次の写真です。



既にしぼんでいる花もありましたので、今年はそろそろ見納めのようです。咲いている場所はこんなところです。





カタクリは多年草ですが、地上部分の葉は3ヶ月たらずで枯れ、あとは鱗茎(りんけい)が地下に残って翌年春の発芽まで待つことになるのだそうです。なんと花をつけるまでになるには9年近くかかるとか。(清瀬市発行:「カタクリ~雑木林の春を告げる花~」より)









清瀬市のパンフレットには、カタクリが成長するには日差しが差し込む必要があり、そのため、笹などの下刈りをしたり落ち葉を掃き集めたりする作業をして保護活動を行っているとも書かれていました。群生させるための地道な活動が行われていたんですね。

カタクリの傍らで、シャガ、ニリンソウ、タンポポ、ヘビイチゴ、ハナダイコン(たぶん?)などの野草が花を咲かせていました。












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エッセー ~喜多方、日中線のしだれ桜~

2017-04-07 | 日記
知人のKさんを会津若松市の病院に見舞いました。何度目になるでしょうか。決して容態がすぐれない彼の希望は桜を見に行くこと。その桜というのは、以前Kさんが連れて行ってくれた喜多方の「日中線のしだれ桜」なんです。

            

まだ蕾状態のしだれ桜が開花するのは今月の中旬くらいと予想されています。 「ふくしまの旅」という福島県観光情報サイトに写真がのっています。それが上の写真です。
旧国鉄時代に廃止された日中線の跡地。しだれ桜はその約3キロの遊歩道に見ることができます。それは見事な桜です。
Kさんはその思い出をもう一度目の当たりにしたいのです。彼の体力を考え、時期的に無理ということを納得してもらうために、会津若松市内の鶴ヶ城(若松城)の桜の状態を見てもらうことにしました。

鶴ヶ城はこれからが「さくらまつり」になります。

        



隣接する博物館の駐車場に車を止めました。そしてゆっくりとお城の周囲を車いすで見てもらいました。車窓からもお城を眺めてもらいました。残念ながら開花している花を見つけることはできませんでした。Kさんは薄目をあけ、残念そうに桜を見やりながら、それでも開花した時の模様などをぽつりと口にしていました。









納得してくれたと思った私たちに「もういいから、喜多方へ行こう。」とKさんの言葉。あわてた私たちは「咲いていないし、体がつらいよ」。
今の体力ではとうてい無理なことはKさん自身わかっていたはずです。でもひょっとして、Kさんは、喜多方の桜が鶴ヶ城の桜とどんな風に違って見事なのか、話したかったのではないか。楽しかった思い出を語りたかったのではないか。

病院を後にしながら、Kさんの望みは、自分が見たかったのではなく、しだれ桜をもう一度私たちに紹介したい・話したいということだったように思えてきました。
私は「相手に寄り添う」というケアの意味を今更のように考えていました。
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桜散歩 ~石神井川の桜:練馬高野台~

2017-04-05 | 公園・庭園・名所
今日は晴れ。陽差しがまぶしいくらいです。桜、桜・・と誘われるように、近くの名所、石神井川の川沿いの桜を見に行きました。西武池袋線の練馬高野台駅を降り、北口を出て右に折れてすぐが石神井川です。枝垂桜はまだ早いらしく蕾。花をたくさん咲かせているソメイヨシノを目指して歩いてみることにしました。









平日の午前ですが、散歩を楽しむ人、特に女性が多く見られます。女性の姿が多いのは出やすい時間帯だからなんでしょうね。花は満開前といったところでしょうか。青い空を背景にピンクの花びらを輝かせています。川面を隠すように枝を多いかぶせている桜もあります。
花びらが舞うよりも、枝を隠すくらいに咲き誇るさまが桜の醍醐味。何とはなしに心が浮き立ち、気分が高揚してきます。桜の妖しさに魅入られながら歩いていきました。









「あれはひよどりだよ」 子どもの声に桜の枝を見上げると、5・6羽の鳥が枝から枝へ飛び移っています。何をついばんでいるのか。しきりに花にくちばしを入れています。警戒心が強いようで、近づいてシャッターを押そうとするとパッと飛びあがります。じっと待ちながら何とかカメラに収めてみました。











桜というと宴会。酒を飲んで食べて盛り上がることに思いがいきがち。
ぼんやり花を眺め、暖かな陽気を楽しむ。春の恵みを大いに味わう。そういかないのは煩悩が多いのか、美を解する心がないのか。
ベッドに伏せる知人のKさんを思えば、とにもかくにも歩ける自分に感謝しなければならないと思うのです。





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那須散歩 ~東那須野公園の水仙:みね山花まつり~

2017-04-04 | 旅行
東北道の那須高原SAに立ち寄りました。インフォメーションサービスの女性スタッフに、近くで花を見ることができるところはありませんかと尋ねたところ、「パンフレットにはないですが東那須野公園の水仙が見ごろと思います」とのこと。女性スタッフの方はわざわざ電話で確認してくれただけでなく、アクセスも丁寧に教えてくれました。ありがとうございます。それではと、車で黒磯板室インターを降りて、東那須野公園に行ってみました。
東那須野公園は那須塩原市が設置する公園のようです。「みね山花まつり」の看板が出ていました。



散策路を登っていくと、山の斜面一杯に相当な数の黄色の水仙が植えられています。これだけの水仙を目にしたのは初めてです。
平日ではありましたが、家族連れのなど結構の人が来ていました。







黄色は幸せ色なんですね。なぜかしら温かみを感じます。希望を感じます。ふと、病院で病と闘っている知人に見せてあげたいと思いました。









今日も知人を見舞いました。知人がずうっと見たいと言い続けている桜は、この公園にもかなりの本数があるようです。蕾がだいぶ膨らんでいました。残念ながらまだ開花していません。もう少しのようです。今週末には咲きそうです。



知人は病室で、ほんの少しでしたがビールを口にしました。よほどおいしかったのでしょう、「うまい」と一言。
そうだよ、桜を見に行って、今度は木の下でやろう。花びらが舞う中で。
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カタクリの群生地 ~第18回清瀬カタクリまつり~

2017-04-01 | 公園・庭園・名所
桜だよりに多くの人の関心が寄せられています。その一方で可憐で清楚な花、カタクリも今が見頃ということをご存知の方も多いことでしょう。各地に群生地がありますが、東京の西武池袋線沿線の清瀬でもカタクリを楽しむことができます。
清瀬市のHPをみると、第18回の清瀬カタクリまつりのパンフレットが掲載されています。そこに4月2日までと出ていましたので、あわてて小雨模様の中を行ってみました。







ほとんどの花がつぼみ。みな静かに下を向いています。あれれ、花が終わってしまったのかとがっかりしかけたところに、まつりの協力団体のスタッフの方が来て説明してくれました。
「今日はあいにくの雨で花が閉じていますし、特に寒さ続きの天候です。花の見頃は来週あたりでしょう。もしかしたら再来週あたりまで楽しむことができるかもしれません。」









そうだったのか。清瀬市のパンフレットをもう一度見てみました。『※開花状況により、変更する場合があります』と小さく出ているでありませんか。しかも、市のHPにはちゃんとカタクリの開花状況が出ています。きちんと見ていなかったというわけです(笑)。

カタクリの花言葉は「初恋」ですが、その他に「寂しさに耐える」もあるようです。確かに今の時期、冷たい雨や時には雪にも見舞われることがありますから、「耐える」ということもうなづけます。「寂しさ」は、春の別れを意味しているのでしょうか。そうだとしてもやっぱり希望で行きたいものです。

「清瀬の群生地には、二輪草や仙洞草(せんとうそう)も咲いていますよ。また来て見てくださいね」とさきほどのスタッフの方が教えてくれました。山野草にも四季折々の花があるんですね。
白く小さな花を眺めながら、何かしらほっとするものを感じました。



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