那須高原散歩 ～藤城清治美術館（その３）～

藤城さんの作品は、メルヘン、そして自然の美にとどまらず
現実の社会をも描き出しています。



そのことを、教育テレビの「日曜美術館」（昨年１２月２９日
再放送）は、次のように解説しています。

「メルヘンだけではない、現実の世界を描くきっかけになった
　原爆ドームの作品。そして、東日本大震災。藤城は何度も
　被災地を訪れ、復興の祈りを込めた影絵を制作。去年11月
　には防護服を着て福島第一原発をデッサン。完成した影絵
　には、がれきの中に『世界がぜんたい幸福にならないうち
　は個人の幸福はあり得ない』という賢治の言葉を添えた。」
　http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2013/0825/index.html

東北の被災地が少しずつ復興への道を歩んでいる中で、必ずしも
その道筋が見えない福島。


しかし、藤城さんのこの作品には、私たちが希望を抱き続ける
ことへの祈りを感じます。

藤城さんが描こうとしているもの、それは「愛」なのかもしれ
ない、私にはそう思えてなりません。

（了）

那須高原散歩 ～藤城清治美術館（その２）～

藤城さんの作品は、最近の展覧会のタイトル「光と影のファンタジー」に
あらわれているように、幻想的なメルヘンの世界を数多く描いています。
美術館にはそれらの作品が数多く展示されています。




そうした作品は、どれもが清純で、やさしい色彩に彩られ、独特の「美しさ」
を醸し出しています。



それらは、私たちに、子どもの頃に持っていたはずの純心さを気づかせて
いるかのようです。

メルヘンの世界だけでなく、作品は自然の美しさも見事に描いています。
今なお、震災と原発で苦しむ福島にある、あの有名な三春の滝桜も
柔らかくそして穏やかな光の中に、美しさをを与えられています。



作品が私たちの胸を打つのも、藤城さんの人々の幸せを願う祈りなのかも
しれません。
（続く）

那須高原散歩 ～藤城清治美術館～

昨年６月、那須高原に、藤城清治美術館がオープンした
と聞いていました。
ひと月ほど前になりますが、美術館を訪問しました。

藤城清治さんといえば、影絵作家として有名な方。

今も現役で創作活動に励んでおられるとのこと。
お年が今年の４月で９０歳になられるというから、
驚きです。

ＮＨＫ教育テレビの日曜美術館でも紹介されていました。

訪問した日は、うれしいことに展示作品の撮影が許可
されていましたので、作品のいくつかをを写真におさめ
させていただきました。

自画像はこんな作品になっていました。肩のふくろうが
何ともいえませんね。

こんな自画像も。

さらに。


藤城さんの創作に寄せる思いは何なのでしょうか。
ほとばしる情熱はどこからもたらされるのでしょうか。

そう感じた時、辻が花染めを再興された久保田一竹さんを、
ふと思い出しました。
（続く）

エッセー ～「にん神様」ってどちらのお方でしょうか～

昨年末、クリスマスの時期に、あるイタリアンレストラン
に入りました。

特別何がおいしいとかいうわけでもないのですが、千円
のランチがとってもリーゾナブル

サラダに、メインのパスタ、それに小さめのピザ、しゃれた
アイスクリームのデザート、飲み物までついているんです。

得した気分で、支払いを済ませ、店を出ようとレジの脇を見やると、
「にん神様」なる人形が鎮座しておられるではありませんか。



にんじんのサンタクロース。いやそんなことを言っては
罰があたるかもしれません。
もしかして高麗人参？　うーんごくありふれた人参のようです。

にんじんが嫌いな子って結構多いですよね

にんじんには、βカロチンの抗酸化作用などで、がん予防・
老化防止に良いそうですから、大きくなったときに困るから
今からもっと食べるようにしましょうということでしょうか。

それともイタリアンの店では、人参サラダがちょっとした
ブームなんでしょうか。どなたか教えて

エッセー ～氏神様の日枝神社にもお参りしました～

明治神宮で心身を清らかにさせていただいたのですが、氏神様にお参りする
のをすっかり忘れていました。

お心の広い神様であらせられますので、「この罰当たりめが！」などとは
おっしゃらないだろうと思いつつ、気持ちだけは神妙に、氏神様に
詣でてまいりました。



本殿の前に「茅の輪」が設けられておりました。無病息災を願ってこの輪を
くぐることを「茅の輪くぐり」というのだそうです。



作法がわからないのは私だけではないようで、他の参詣の皆様方も行きつ戻りつ
されておられました。
どうやら、作法は次のようです。　　　茅の輪のくぐり方

参道の脇で、何流かはわかりませんが、「武道会」と称される方々が「型」を奉納
しておられました。




きちんとお参りし、きちんと手をあわせる。
そうなのです。大事なことは形に込められた心です。
自覚を新たにした私は、早速にお札を求め、自宅の神棚に納めさせていただき
ました。今年こそ毎朝のお水を忘れないようにしなければー。

どうぞ神様御利益（ごりやく）のほどお願い申し上げます。

エッセー ～それでも、頑張れふくしま！と声援を送ります～

新聞やテレビで福島原発についての様々な報道を見るたびに、
福島の復興が簡単なことではないことを感じさせられます。

除染で生じた土や廃棄物を保管する施設の設置や整備も、おそらく
すぐに実現をみるというわけにはいかないでしょう。
放射線は大丈夫と言われても、不安がすぐに消えるものでは
ないでしょう。

福島がんばれと言いながら、本当に力になろうとしているのか、
口先だけと見透かされないか、自問自答してしまいます。

福島の人たちのために、私たちにできることは一体何なのでしょうか。

でも、都内のあちこちに貼られた福島のイベントポスターを
見つけると、やっぱり、がんばってと叫びたくなるのです。



こんなポスターも都営線の車内の吊り広告にありました。



１月下旬に行われるイベントポスターも、同じく車内で見かけ
ました。



東京福島県人会のサイトには、都内で開かれる福島の
催しが紹介されています。

私にはほんの小さな声援を送ることしかできません。
それでも「頑張って福島！」と叫び続けたいと思います。

エッセー ～明治神宮にお参りしてまいりました～

いつから日本人は皆クリスチャンになったのか、などと言いながら
クリスマスにはケーキをしっかり食べてしまう私です。

毎朝の神棚の水を取り換えるのも、ついついおろそかにしてしまう
罰当たりでもございます。

ここは平素のご無礼の数々をお詫びし、神様の印象を良くしなければと、
明治神宮に詣でてまいりました。



参道を見上げると、横断幕がー。え、もしかして新春明治神宮マラソンかもと、
よくよく見ましたら、氷の彫刻展の案内でした。1月12日・13日に展示される
ようですので、つまり11日の深夜にかけて作品が作られるのでしょう。



神様も昨今は氏子の方々にサービスなさるのかもしれません。いけない
また無礼なことを口走ってしまいました。
ともあれ、どんな彫刻ができあがるのか楽しみです。どなたか、ご覧に
なられましたら、ご紹介くださるとうれしいのですがー。

エッセー ～初日の出はこうでした～

新年おめでとうございます　

今年こそきれいな初日の出を撮ろうと、いい場所をねらって車を
走らせました。でも、夜明けの空一面を覆うのはどんよりとした雲。

だめかなと思いつつ、明るんできた東の空を見ると、何と山の端の
部分だけ雲が切れているではありませんか。

やがて、陽が昇ってきました。神様ありがとうございます。



考えてみると、ほんの一瞬の出来事に喜びを感じることができる自分
がいる。何気ない毎年のことに立ち会えるということは、生きている
からというより、生かされているからこその幸せ。そんな気がします。

うーん我ながら哲学的
自己満足したところで、お雑煮、あんこもち、蒲鉾、栗きんとん、伊達巻・・と。
メタボに生かされる幸せ、満喫しちゃいましょ