きのうは、久しぶりに夕方から散歩に出た。
いつもは早朝が多いせいか、同じ道・見慣れた景色の中を歩いていても
新鮮に感じる。
その理由は、まず何といっても光が違う。
朝は太陽が昇るにつれ光の当たる角度が10分単位で変わっていくが、
それぞれが単色だ。
時間の流れに合わせ過去の色はすぐにかき消され、刻々と薄くなってゆき、
やがて、透明な世界になる。 後に残るのは、影が落とす黒だけだ。
彩りを楽しめる時間は意外なほど短い。
夕方は太陽が沈むにつれ、光の当たる角度がどんどん変わっていくが、
その変化には、過去の余韻がある。
夕陽から遠ざかるにつれ、黄金、橙、薄紅、藍、菖蒲、薄墨、漆黒…
複雑な色の波が広がるグラデーション。
時間の経過に歩調を合わせ、世界の色は濃くなっていき、
やがて、黒以外の色が無くなり闇になるまでの時間は、思ったより長い。
また蠢く動物たちが違う。
鳥に代わって、空の支配者の座に座るのはコウモリだ。
彼らは、光も音もない空間で超音波を頼りに獲物に近付き、狩りをする。
そして「今日の一枚」…まるで宙に浮いたように映る「蜘蛛」も
ハンティングに忙しい。
暑い日中より涼しい夕暮れの方が虫も多くなり、網にかかり易くなる。
しかも、光が急激に減っていく薄暮時は、秒単位で視力が奪われていくため
張り巡らせた糸は闇に溶け込んでしまう。
見えない罠ほど恐ろしいものはない。
(正確に言えば「蜘蛛」は昆虫ではないが「虫日記」とした。)
いつもは早朝が多いせいか、同じ道・見慣れた景色の中を歩いていても
新鮮に感じる。
その理由は、まず何といっても光が違う。
朝は太陽が昇るにつれ光の当たる角度が10分単位で変わっていくが、
それぞれが単色だ。
時間の流れに合わせ過去の色はすぐにかき消され、刻々と薄くなってゆき、
やがて、透明な世界になる。 後に残るのは、影が落とす黒だけだ。
彩りを楽しめる時間は意外なほど短い。
夕方は太陽が沈むにつれ、光の当たる角度がどんどん変わっていくが、
その変化には、過去の余韻がある。
夕陽から遠ざかるにつれ、黄金、橙、薄紅、藍、菖蒲、薄墨、漆黒…
複雑な色の波が広がるグラデーション。
時間の経過に歩調を合わせ、世界の色は濃くなっていき、
やがて、黒以外の色が無くなり闇になるまでの時間は、思ったより長い。
また蠢く動物たちが違う。
鳥に代わって、空の支配者の座に座るのはコウモリだ。
彼らは、光も音もない空間で超音波を頼りに獲物に近付き、狩りをする。
そして「今日の一枚」…まるで宙に浮いたように映る「蜘蛛」も
ハンティングに忙しい。
暑い日中より涼しい夕暮れの方が虫も多くなり、網にかかり易くなる。
しかも、光が急激に減っていく薄暮時は、秒単位で視力が奪われていくため
張り巡らせた糸は闇に溶け込んでしまう。
見えない罠ほど恐ろしいものはない。
(正確に言えば「蜘蛛」は昆虫ではないが「虫日記」とした。)