雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

佐賀のがばいばあちゃん課

2006-12-12 06:44:51 | 樋渡啓祐さんのこと
佐賀県武雄市の「がばいばあちゃん課」の動きが面白い。

島田洋七原作の「佐賀のがばいばあちゃん」は今年映画化され人気を博したが、フジTVがドラマ化を図り、来年1月4日の夜放送される予定である。

当初は関東でロケをする予定であったが、「佐賀が舞台の話を何故佐賀で撮らぬのか」という1通のメールから、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長がロケ地に名乗りを挙げたところから、この話はスタートしている。

武雄市は人口52000人の歴史の旧い小さな温泉町だが、このロケを機会に戦略的、広報的な展開をはじめている。
その動きはとても、市の行政とは思えぬ質の高さであり注目に値する。

ロケに先立って「がばいばあちゃん課」を新設し、担当を公募して課長に昇格させている。
今、白浜課長以下3人で専門にこのプロジェクトにあたっているが、放送終了と同時に解散するとか。

9月はじめから約1ヶ月のロケには、市が1500万円の予算を組み、一般からも1500万円の協賛金が集まったようである。
1000人を越す市民がロケに協力し市を挙げての熱烈なバックアップは、フジのスタッフ、ロケ隊を感激させている。

「がばいばあちゃん課」の活躍は、時期に合わせた年賀状での宣伝ダウンロードサービスやゴム印サービスなどによる年賀状印刷による広報展開などがある。

ゴム印も印象彫刻部門で現代の名工に選ばれた小林修二氏を使うなど話題性を持たせたり、佐賀県内166郵便局との連携や東京宣伝隊を募集するなど、広く武雄市の枠を超えた活動を展開している。

年賀状は人気沸騰ですでに5万枚を越え、パブリシテイとしても読売新聞、西日本新聞に既に大きく取り上げられている。今後も話題になることは間違いない。
1500万円のもとは十分とれお釣りがきている。何よりも「武雄」のブランドが高質化されているのが大きい。

視聴率90%をめざすとして、12月末には視聴率の主戦場東京でも新たな仕掛けをするという。
若し本当に高視聴率がとれたら、フジTVではシリーズ化も考えるとか。
そうなれば、「佐賀のばあちゃん課」も解散せずにすむかも知れない。


少子高齢化で今後税収の増加は見込めない、人員削減、費用削減も必要だが限度もあるというのが現在の地方行政の置かれた立場である。。
市という従来の行政の枠に捉われず投資的な行政を目指し、新たなヨコ展開の発想を対策の方向とすることは、SNS(ソーシャル、ネットワーク、システム)などの世の流れにも乗っていると言うべきであろう。

タテ型の「頑張ろう型」の発想から、「ソフト思考の柔軟な発想」への転換は行政に限らず民間でも今後の主流となるべきだと思う。

高槻時代からの「樋渡啓祐ファン」として、武雄市の今後のご健闘を祈りたい。

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