雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

カワサキジェットスキー物語  12

2019-01-05 07:59:12 | ジェットスキー&KAZE

カワサキジェットスキー物語も、昭和の時代を『ソウルオリンピック』の開会式の当日のハンガン(漢江)でのデモンストレーションで終わって、翌年からは平成の時代に突入したのである。

私自身も88年10月からは国内市場責任者として、二輪もジェットスキーも直接の担当となり、ジェットスキーに関しては従来KATというカワ販の孫会社を子会社に格上げし、カワサキジェットスキー販売(KJS)と社名を変更して、89年1月からはその社長に就任している。

 そのKJSには当時のカワ販の中から、藤田孝昭・潤井利明・渡部達也・宇田川勇さんなど 文字通りの実力者で編成し、世界で初めての商品の販売システムも独自のもので展開することにしたのである。

神戸に本社を置いたのだが拠点はその1店だけで、二輪販売とは全く異なるセールスは置かない卸販売に徹することができたのは『ジェットスキー・プラザ』という独自の販売システムがそれを可能にしたのである。

このグループの運営の中心になったのは 藤田孝昭さんで、彼は東京営業所長という要職から独り国内のジェットスキー・プロジェクト当初から参加してくれたのである。全く新しいプロジェクトに挑むときに用いる私独特のやり方で、鶴谷さんもそうだったが、ご本人の立場などはあまり考慮せずに、実力者を抜擢して推進するのである。

カワサキのジェットスキー・プロジェクトは、そのスタートから『世界は鶴谷・国内は藤田』のコンビで推進されたと言っていいし、このお二人はオーストラリアの社長、東京営業所の所長という多くの部下を持った立場から一転単独でのプロジェクト推進をやり、それを成功に導いてくれた実力者なのである。

今でもお付き合いのある平井稔男さんは、そういう意味では、いろんな機会に私を援けてくれた実力者だと言っていい。

 

★90年度には、その販売も4月だけで1100台という規模にまでなるのだが、この新しいジェットスキーが本格的な動きを見せるのは91年度よりJJSBA会長に鶴谷将俊さんが就任しカワ販からは永野俊次さんを常務理事に出向させて、従来西武自動車関係の方に手伝って頂いていた実務をカワサキ体制で動かすことになってからだと言っていい。

この91年度は販売台数では念願の国内市場70000台目標を達成したし、ジェットスキーも8000台の実績を上げる最高の年となったのである。

私の長い販売経験の中でも、このジェットスキの急激な販売増加は凄まじいものだったのである。年間200~300台でも何とか経営が成り立っていた販社が、10人未満の人員増だけで特に大きな固定費増加もなく、8000台の販売規模になると、その結果はどんな規模になるのか? 想像してご覧になればいい、仮に10万円の粗利があるとしても、その増分利益は8億円にもなるのである。

KJSも、全国のジェットスキー・プラザも大いに潤って、この年の11月にはサイパン島でKAZE WATER FORUM JS を盛大に開催したのが懐かしい。

 

★ 短期間にこんな成長が実現出来たのは、カワサキのメンバーたちも頑張ったのは確かなのだが、カワサキを取り巻く外部の人たちの協力が大きかったのである。

そんな環境整備というか外部の人たちとの繋ぎを どちらかというと私が担当していたのである。

この年あたりから二輪関係でもジェットスキーでも岩城滉一さんが約6年間カワサキを手伝ってくれたのだが、これは金銭関係は一切発生しない『カワサキファンの一人』として、二輪のレースやジェットスキーにも手を貸してくれたし、ご自身でも乗って楽しんだりしていたのである。

その岩城さんが初めて東京の事務所に訪ねてきてお話をお聞きしたのが私だったし、お付き合いをする基本的なスタンスは、その時のお話しした基本コンセプト通りで6年間が続いたのである。

そんな二人の信頼関係もあって、東日本の大震災があったあの年に、既に退職していた私のところに岩城滉一さんから突然電話があって、青森でやろうとしていた『旅サラダ』の番組がダメになったので『何とかスパ・直入を貸して貰えないか』ということでこの番組が急遽実現したのである。

 

        

 

  このスパ直入も直入町も 岩城滉一さんにとっては懐かしい想い出の地で、二輪でも走ったし、

         

   

 老舗旅館の 翡翠之庄(かわせみ)は定宿で、首藤文彦さんとも久方ぶりの再会だったのである。

 

        

 この直入町の芹川ダムは、直入町とカワサキの間で『ジェットスキー・ゲレンデ』として解放されていて、岩城滉一さんは直入に来るとバイクとジェットスキーの二つが楽しめた最高の場所だったのである。

 

    

 

 あの当時、岩城さんはチーム月木の総監督として、カワサキの二輪レ-スにも大いに寄与して頂いたのである。

 

    

 

岩城滉一さんと直接接触担当してくれたのは、当時のソフト会社KSSの南昌吾常務なのだが、彼も独特なものを持ていて、岩城滉一さんの清水宏次郎などそのグループと上手に付き合ってくれて、或る時南君が入院した時にはそんなスター軍団から花束がいっぱい届いたりして、病院がびっくりしたらしい。

 因みに、月木レーシングの月木さんと初めてカワサキと繋がったのは藤田孝昭さんが見つけてきたので、それを引き継いでくれたのが南昌吾さんなのである。 

そんな私との関係も、もう何十年も経った今でも続いていて、ここにお名前を出したカワサキの方からは今年も年賀状を頂いたりしているのである。

 

★新しい業界として立ち上げたヤマハさんとの協働のPW安全協会でも理事長をさせて頂いたのだが、非常にスムースに展開できたし、何度も開催された会議でもこのような業界独特の固い雰囲気は一切なくて、ヤマハの方から社内会議のようだと喜んでいただいたのである。業界としての中央官庁とのお付き合いには、ボートで長くお付き合いのあるヤマハの担当者の方が同伴頂いたのだが、中央官庁の方ともすぐ仲良くなって本音でのお話し合いが出来たのである。

 このような業界の総会には中央官庁の出席者がその上司の祝辞を代読されることが多いのだが、当時の総会には出席された方が原稿なしの祝辞を頂いたりして、非常に柔らかい雰囲気だったのも業界自体が新しく若かったからだと思う。

 私自身は二輪業界でもホンダ・スズキ・ヤマハさんをライバルというよりは仲間と思っているところがあってカワサキの企画室長時代にも乗っていた車はアコード、ゴルフのクラブはヤマハ、娘に買ってやった50ccバイクはスズキだったのである。一般にはカワサキの関係のあるトヨタ・マツダ・いすゞなどのクルマを選ぶのが一般的なのかも知れぬが、それよりも二輪業界の仲間と一緒にとホントにそう思ってしまうのである。

 当時のヤマハの三浦さんなど関係のあった方とも、ホンダさんとも、スズキさんとも親しかったし、私が現役を退任した時にはヤマハさんからご餞別を頂いたりしてホントに恐縮したのだが、そんなお付き合いが出来たのはよかったと思っている。

 正直・誠実・勤勉  誠実・互譲・協力 というかっての川﨑航空機の社是とその執務態度の教えは、私は心からいいと思っていて、その通りに動いているのである。

 

★ 私自身は、どんな方とでも気さくに同じようにお付き合いができるのが『自分の特技』だと思っていて、超有名人だった岩城さんなどともトモダチのように自然なお付き合いができるのである。

岩城さんから見るとカワサキの国内販社の専務取締役の肩書は結構よく見えるのか? ご自身が仲人をされたジェットスキーライダーの前田一竜さんの結婚式には主賓でお呼び頂いたりしたのである。そういえば、ジェットスキー関係で大変お世話になった大南勝也さんの結婚式にも主賓で参列させて頂いたりしたのである。

 そういう意味では、いろんな人にお世話になるジェットスキー・レース・イベントなどには福井昇くんに、既に社外の人なのに身内以上にお世話になったし、今回のこのカワサキジェットスキー物語も、もう30年近い空白期間ののち松口久美子さんに遠慮なく手伝ってもらえるのが、私の取り柄だと思っている。

 

★こんなジェットスキー事業の国内展開だったのだが、JJSBA設立10周年となる93年度には、88年にソウルオリンピックで世界展開をしてくれた鶴谷将俊さんが、今回は日本の琵琶湖近江舞子を舞台に JJSBAワールドカップを開催することになり、その前夜祭には岩城滉一さんも急遽出席してくれたりして、盛大に開催する運びとなるのだが、そのお話は次回に譲ることにする。

 前夜祭から出席して頂いた田崎雅元さんがいろんな写真を送ってくれているのである。 

      

  

 

 その話は次回に譲るのでお楽しみにして下さい。  

     

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