Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

ブリュッセル ベルギー王宮と王立美術館

2010-08-19 19:17:22 | ベルギーの旅 2010年

ホテルが王立美術館から100mほどしか離れていないグラン・サブロン広場の一角にあったおかげで、有名観光地がほとんど近くで有り難い事だった。
王宮までのロワイヤル広場には歩道のあちこちに古いピアノが置いてあり雨に打たれていた。

ベルギー王宮は月曜日の休館以外は朝10時半から開場、無料で一巡り見せてくれるが、写真だけはご法度、入る前にカメラを預けなければいけない。英国のバッキンガムパレスより王宮らしい外観だがここに現国王は住まわれていないだけに、警備が緩やか,外塀だって誰でも乗り越えられそうだ。
中は何処の宮殿でも作りはほとんど同じで、家具や置物もそれにふさわしいものと思われるだけ、ただ舞踏の間のきらめくシャンデリアと木モザイクの床は感嘆に値するものだった。
最後の一室の科学博物館のようなところがあり、中央のグリーンの照明器具と天井のグリーンの飾りガラスがタイから持ってきたグリーンの大きなコガネムシの180万匹分の羽を張ったものだそうだ。




王立美術館も月曜日は休館のため日曜日の訪問者が多くて、入場チケットを買うための行列が長かった。玄関の大広間に展示されている丸い大きな球は近寄ってみれば、やっぱりあらゆる色のカブトムシやコガネムシから成っていて、ゾーとするが良くぞこんなことを考えるものだと感心した。




まずはモダンアートをと行った所が建物の際奥の地下で18世紀から現代までのヨーロッパの絵画の展示、フラッシュなしの撮影可ということで、気に入った絵をどんどん写した。写真の点描画は有名なジョージ・スーラ(フランス人1859年ー1891年)のセーヌのLa Grande Jatteで割と小さな絵だが彼はパリのこのセーヌ川の島を描いて一躍有名にそしてこの島も世界的に有名になったそうな。



下の左の絵は非常に大きな3枚組みの真ん中の絵で、レオン・フレデリック(ベルギー人1856年ー1940年)の作品。家族連れの貧しい商人で住む家も無いのであろう。彼らの人生をいろいろ想像したくなる様な絵でとっても気に入った。
右はヴィクター・セルヴァンクス(ベルギー人1897年ー1965年)の作品。昔はこのような抽象画のよさが判らなかったが、加齢ということはいろいろな変化も受け入れられるということなのかも知れない。




モダーンアートで一番印象深かったのが左下のサルバドール・ダリ(スペイン人 1904年生まれー)の作品でこの絵は1946年に完成-どう考えたらこのような絵にたどり着くことができるのだろうと思うが、忘れられない強力な絵だ。亭主も同じことを言ってたからここで初めて二人の意見が一致した。
右下は2階の古典部門ではじめに目に付いた作品、聖書に出てくるバベルの塔を描いたもので、画家の想像力には驚かされる。
モダーンアートを見終わって帰りのエレベーターがすごい、一室の中に両脇にベンチがずらりと並び、その部屋が7回まで昇って、地上階にたどり着いた。




古典部門でのハイライトは下の2作品に見られるようなブリューゲルの絵で父親と息子二人の16-17世紀のもの、大変興味深く生き生きとした絵に目を奪われた。描かれている一人ひとりの人物が素晴らしい精密画で絵の一部を拡大して写真にとっても十分一枚の絵として通用するところがすごい。当時オランダ・ベルギーはスペインに統治されていたため、社会の風刺画が多いという。




下は玄関大広間の壁を飾る巨大な絵で、ガスタフ・ワッパース(ベルギー人1803年ー1874年)の”1830年9月のエピソード”と言うタイトル。1830年7月パリ革命の波及で、ベルギーも9月にオランダからの独立革命が起こったことを記念して、当時の政府がスポンサーとなって描かれた作品だという。絵の舞台は花のじゅうたんの有るGrand Place of Brussels で1853年に完成した。

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1 コメント

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MRS (智子)
2010-08-20 01:01:04
久しぶりに開けてみました。またまたあちらこちらを旅しているのですね。私が行けない所も詳しい写真や説明で理解できるので楽しんでいます。ある絵について御主人と意見が一致したと書いてありましたが、そういうことがあるというのもなかなかいいですね。もっともっといろいろ書いてください。
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