マーテルはドドイン河から外れた丘の上の小さな町だが、過去から裕福な町らしく大きな塔がいくつか立っているのが町はずれから眺められる。中世の石畳の路地や町の中心の古い木作りのマーケットなど何度見ても飽きない。
マーケットの隣の巨大な石造りの建物の中に観光案内所が開いていた。ここで聞いたところでは町外れの駐車場はキャンパーが泊まっても良いとのこと、しかし水や電気の設備は一切ない。正反対の町はずれにはトイレや汚水を捨てる設備が整っているだけでもまだましか。
雨の中を石畳の路地を歩き回った。通りの名前がシネマ通り、ここは何か映画と関係があるらしい。一か所では昔の映画のカメラの模型が飾られていた。
ここの町のレストランもフォアグラの看板があったり、この地方の特産チーズがマーケットの丸屋根の下で売られていた。丸い小さなチーズを5種類買って味見してみたがソフトチーズであってこれらはこの地方の山羊の乳から作られるとのこと。特にチーズファンでない私には味の良し悪しは判らなかった。
また郊外を走り回るといたるところに見られるクルミの木や林、これらからクルミ油が採られお土産店で売っていた。こうしてみるとこの地方には昔から特産品が多いのが良く判る。したがってこの小さな田舎の町々が経済的にも裕福なのが目に見える。
この町は2時間もすれば隅々まで見て回ることができたが、雨の中ほかにゆくこともままならず、町はずれの駐車場で一夜を過ごした。