白黒アニメを上映していた縦七十横八十糎、月製のテレビで幼児向け月語に隠れ忍びし、文明負荷、重い、思いから月の歴史を察するべし。
ところ各所、計四十台。
方々が日本のそれと似ており、音声有りだが、“タァーアルォブ、ア、ルァクァー、クォ、クォ、エコス”。
みやぐりんの卸屋への訪問者は、平民の上以上。
民度により殺到はなく、穏便な密度。
料亭間の挨拶回りが多い。
原産者、物流業者の営為への高速、透明敬意は当然で、仕事である検分も同様。
微笑の視線ながら、地理上の納入負荷を瞬時計算。
髪型はちょんまげが多かった。
みやぐりんの卸屋訪問国籍、人数は、温州から泉州にかけての海運業たる政治家の男女が二万三千人、上海の何らかの高位職権者全てが女性一万九千人を含む三万四千人、西日本ほぼ全ての藩の目付役。
以上で終わり、締め。
南京の政治家は、花乃井、みやぐりん双方に於いて、上海政経を難波への船に選んでおり、上海数え。
海鮮系だし汁が他国人に受けていた。
難波の料亭どこぞが、これがうちの気合のだし汁、一等品観念島への果敢挑戦なる帆ですよ、と出品している。
ところでだし汁の具材の出自は常識上、開示しておくべきだが、非開示。
含意は、とにかくさっさと匂い嗅いで、呑むべし。
具材が揚がった港は、何と紀伊半島の輪郭全部、堺から志摩にかけてだった。
感得者は一人残らずが、非倫理を察知した。
何故、こうも、具材それぞれの本来の味の範囲への、重なり合い、体重の押し付け合いによる、成立味の破綻を恐れ続けず実験の果ての、こちらの一品なのであろうか。
言語で、追う。
俯瞰上、感得者は、紀伊半島の在り様、ゲ星人による沈降措置からの免れ後の現在へ、厳しい詠唱を差し向ける。
人による、大地への、大無礼が成立する。
感得者を、後に襲い始めるは、何様なのだ、との人には避け得ぬ大波。
そして指標識別力が、魚が泳ぐ海へ、沈んでいく。
みやぐりんのだし汁の銘柄、九割は、訪問者を、意識深部から、感得へ貪欲に変えていった。
だし汁により、指標識別力をパイセされし訪問者は、その実態に気付かずが、九割七分、ほぼ全員。
七月から九月終わりまで、無料で配られしはカキ氷。
味は、イチゴ、キウイ、スイカ、ウナギ、卵の白身、貝のハマグリ、サメの眼球とエラ、亀の甲羅、葡萄、マンゴー、白桃、冷麺のタレ、支那ソバのタレ、豆腐、枝豆、醤油とミリン、さくらんぼ、リンゴ、何もかんも。
氷は神戸六甲山系、と奈良との県境の生駒山系。
砕氷器の取っ手を回すは灰色の奉行袴を、明らかに笑徳として着るちょんまげ。
時折、回す勢いに緩急をつける。
そして勢い、つける、緩急、が正しい順であった、とちょんまげが、認識していく。
これとの、全く個人の自由な脳内営為を起点として、ちょんまげは、ここで何をやっても許されゆく、事になる。
ちょんまげ、周囲の聴衆、カキ氷待ちにある当人に対し。
次に、取っ手が勢いを増していく、際に口を真一文字にしていくが、これとの筋肉律動により、両目が笑みで瞑らしめ、られゆく、事になっていく、しつらえに、当人は既に至っていた模様。
次に、取っ手が勢いを緩めゆく、との推移に際しては、数瞬先に、両目が恍惚なる眠気にさっさと敗北している。
そして、取っ手の勢いが、至る、平時回転速度と思われる段階が一程度の秒を過ぎると、両目がけたたましい歓喜の相を突如帯びるべく、かっと目を開く。
取っ手は、更に、勢いを緩めゆき、遂に止まる、かに見えて、遂に歓喜の相の目周囲の眼輪筋が、口元の筋肉をゆっくりと牽引していき、これと共に、回転が勢いを増していく。
始終、砕氷器の下の正方形の氷からは、氷くずが派手にsparkingし続けており、氷が小さくなりて、取っ手の傍の顔が、遂に氷に近づく。
氷くずは容赦なく、奇特な笑みを湛えるちょんまげの頬や口元にsparkingしまくる。
この、裃かみしも、は何が仕事の面白み也、をこの内側のちょんまげ選び肉体により、捉えられたのか。
この問いを、衆目に強いる。
氷と、砕氷器の間に、籠る筈だ。
分かった。
sparking寸前、何事だ。
人間が、適当に何かを、怒鳴る前の、頭部との、肉、骨、血、適当構成殿だ。
難波政経が真剣に眼力を傾注する項目、例えば商品の審美、商品がもたらす人間生活上の功利には、何も貢献せずとの、断定対象人、これを遂に、俯瞰上、氷くず利益に、資しゆかしめるは、砕氷器操作の時也。
灰色の裃による砕氷器操作、これと砕氷器操作の果てのカキ氷の間、待機時間に沸きし笑徳が沸く根源を把握していく、との推移は俯瞰上、確実に、氷くず利益への資しゆかしめ、を太しめゆく。
こうした笑徳系のしつらえとは、みやぐりん卸屋の内には、常時四十から七十数え。
言語差は無視。
難波政経の下層に、籠りいった難波政経の真の願いへ、目を背ける御仁ならば、猿を囲いいく籠の竹材を刈りいく先、竹藪に籠っとるやもしれん、竹取姫の竹節を、どれか探しいくべし。
かくなる検討を詠唱しゆく際の真剣さとは、断固、人間には操作不可能也。
猿と、姫の間に満つは、竹藪との竹の葉の折り重なり。
瞬時に人間は、一枚ずつへの丁寧識別は成らず。
ここからは、去れ。
そして、かくなる教育的指南は無きが常。
難波政経の真の願いを、無視せしばその判断者はすべからく、童話の真贋を、猿の様に、確かめにいくべし。
童話との童向けのしつらえの限りを、真剣に追うに至りし者とは、成人向けであった難波政経、堂々生育の娘、卸屋が胸に抱きし、真の願いへ、賛意を唱えずであった、筈。
成人頭脳、明晰、懸命駆使の果ての、電灯灯りの清潔コンクリ廊下の両腕が抱く、近隣国随一の茶葉を、演技のつっけんどんさ、狐の面で無視し、額は女子好みの怜悧な整え気取り。
肉、骨、血、大急ぎで高機能への、つまりは難波構成なる当該人間よ。
難波の奥に、いずれ時を水の様に呑んだ果てに、歴然と灯るべし、人間の在り様に関する自己捉えへの、唯一の権能を猿として、捉えられ、せしめられゆく効能の飴玉味の雨が降る地域へ押し込められゆくべし。
ホテルニューオータニ製カキ氷、これとの葉生り具合、一枚の薄さと広さを、水の質が実現していた、抹茶味も有った
だし汁により、指標識別力をパイセされし訪問者は、卸屋の中で、難波の滝、商品の瀑布を駆け上がるべくの鯉たろうとしていく、事となっていった。
大抵は、“お返しせねばならぬ”との気高さが乗る決意だったがこれの下の米、味覚記憶の限りは、決意をネタと、捉えいく。
絞られいくは、ただ商品の洗練、時代鮮度を優先せし検分意欲で、これの投入先は、他者のその意欲を絞る術。
訪問者は、自市、周囲への牽連の果ての、難波化へ、勤しみいく事になっていった。
泉州、福州はここらの料理全てにとって必要な食材全て、及び泉州、福州料理の、調理法を実践する料理人。
難波の料亭勤務、得る利益は、海をいちいち渡らずなる、無料研修。
金以上の価値であった、璽奥掲載雑誌、閲覧図書館が難波の卸屋だった。
みやぐりんに在りし卸屋は何でも来い志向と、卸屋としては闘争的しつらえ。
氷室で霧まみれなる、肉の種は無数。
ドライアイスで囲む、は氷室機能捉えだった。
ドライアイスは地下深くで遮熱性能がある木材に囲まれた鉄製の冷凍庫に、七十から九十立方米量が保存されていた。
切り出しには、電源内蔵型のノコギリを用いる。
死後科製ではないこれは、完全無音。
ドライアイスは、清の泉州の東、新街の地下の無人の工場へ、月の異空間の工場と月のある管区から転送され、そこからは無人操舵の潜水艦に自動走行で積載され、西宮にしのみや、沿岸の港へ。
厚い白めの布で常に覆われていた港の岸へ、潜水艦が腕を伸ばし、積載物を搬出していく。
籠は、鈍重さ、意図的露呈なる、赤いサビ的模様、意図的まといなる鉄、軽銀アルミ、真鍮製。
月人の素性、面会事実、足跡、目的たる“相互友和の機を見付けての、相互友和語満載辞書の編纂”を熟知している公家が配下を港に遣わす。
“外貨だろう”。
移民との予定を難波は、毎度、入念に、慶びと共に探っており、月人もそれとの完全真意を察知しつつ、受け答えしていたが、常に答えは一様だった。
“違います”。
月人の動きは日本の思春期初期を察知しての、全く情の無い、機械出力であった判断に基づいていた。
“関節痛を霧散する”、“未来長期にわたるやもしれぬ、故の乏しい社会格差の根を早期に根絶する”と、彼らの言葉から漏れる。
しかしところで、月人は近畿方々に移民しとる。
志茂田景樹や坂本龍一らは、音楽方面に多く居着くに至っている。
下、末端動態、勢い、ノリ、ついで判断を人は正式識別せず。
月と日本の近畿、そして明、清全域に関しては月人の意思に関しては言及は終わり、締め。
追ったとして、キリがない。
キジ、鹿、イノシシ、ブタ、ワシ、鶴、コウノトリ、ガン、紀州犬、シバ犬、秋田犬、猫三種、ウサギ、タヌキ、リス、ネズミ、猿の肉、内蔵、脳、フクロウ、イルカ、鯨、シャチ、マンボウ、魚はイワシから全種、だが牛肉は高価で置かれず。
泉州の餐館の料理長の手際の良さ、讃岐うどんの出店、博多の高級チャンポンの出店、和歌山産の梅酒、試飲立ち呑み場、青森産の純正青りんご飲料試飲立ち飲み場、博多産の焼き明太子試食場、濃度五割なる岡山産葡萄飲料の試飲場、館山の港、名古屋経済経由であったとろサーモンの寿司、試食場、静岡産の茶、試飲場、上海のフカヒレ料理と似る鯛料理、調理実演場は火がぼーぼーと鍋から猛る、赤福と似る和菓子無料入手場、長崎産の天婦羅料理全部調理実演かつ試食場、熊本産朝鮮飴全種とキンツバ系和菓子試食場、松坂牛の先祖肉の串焼き状態なら在ったが、これを試食場、日本中の焼いた餅の試食場には味噌、醤油、カラシ、ワサビ、ホタルイカ、カラシ味噌、その近くにはあらゆる魚の刺身とその銘柄表示名札とエラ呼吸中の当該魚、タコとイカは全種が安いし多いから無料で喰って消してよ場、(この歴史の中に存命中のタコがしょっちゅう混じっとってから大いに笑徳判定だった、これをどうしろと言うんだこの割箸と醤油で)日本中のうどんのダシだけ試飲場には和紙とノリ製の紙の器、名古屋の鍋料亭のダシの味競争評価場、手羽先全種試食場、奈良の公家の会席向けにゅう麺全種とダシ試飲場、日本酒と焼酎、泡盛計五十七銘柄、日本中の名産陶芸の器での試飲場、紹興酒全種、白酒バイチュウ全種、杏露酒シンルチュウ全種、北朝鮮産マッコリ、これらを土間から上がった座敷での檜製木マスにて試飲会、ピーナッツと鳥の皮混在を火であぶった上海伝来のツマミを座敷で試食会、鴨の丸焼きを座敷で試食会、レタス囲まれのアヒルの丸焼きを試食会、台州料理試食会。
卸屋の陳列品目の正式素性は、取り合えずはここと関係の在る各地との間の距離、苦労を、見事に、美化しようと試みようと、無言で今在る、指標だった。
喰って下さい、では、なかった。
しかし、指標を堂々と在らしめている、製造時間、距離疾走時間は、さっさと溶けて良しなる、安価な氷なのか、との侮辱的疑義が当時の多様な、指標識別法へ圧力をかけていく。
そこら中で氷は霧を沸かせている。
肉はその上で寝ている。
訪問者は肉のその後の運命は知らず。
実際は、高級な牛、豚、イノシシのエサに資されていく。
これとの物流に、大勢、多国籍なる指標識別法は、抵抗していっている。
識別法とて、大いに生育は難儀なるが、これへ仕えし我が肉体の大部分体積は、林の下の喰えぬ間抜けな苔か。
長崎の出島往来の物流の品格を、上昇させた品目が陳列されていたのは、みやぐりん卸屋の方だった。
出島で難波経済をすぐさま知る事になったオランダ人が、一度本国に帰国し、詳細を所属する船舶団たるオランダ領域、完全支配の帆の下、甲板かんばん、人に伝える。
海外交易による、品目融通が主権の源泉らしき、つまりは賊属性。
甲板の上で、高度な判断は編まれてはおらず、以降の行為の帰着先は不明で在り続けても構わぬとの風と帆、いずれを問わずつもり続けらしかった。
とにかく、さっさと、難波湾に、自前開発の海洋航海技術を載せる大船舶団を遣わす。
その主語は、当該大船舶団にして、これとはオランダ国会。
何かを、難波から得ようとした目算は、無し。
難波の財界人と翻訳成功率七割程度な会話を済ませると、次は出島を無視し、スペインの商船が無数に難波の港を訪れるようになる。
ここら推移とは、難波の公家の思考が、俯瞰上統御していた。
オランダが、難波を訪れる。
こんな奴らがここらに居るらしいで、会いにいったまで。
後は知らん。
すると、スペイン船籍との関係は存在すら全く知らんが、オランダが二百年以上かけて築きし海洋権益が、難波へ納入されゆく果汁へ、溶け出していく事となった。
ちなみに出島滞在のオランダ人は、電源無尽蔵の、電報発信機を所有していた。
使用頻度は年に一、二度。
インド据え置きの同種機を経由し、本国への情報連絡速度は、五分十秒。
内容は、現代人が知る電報文字と同質。
月技術のこれは、今回は使用せずだった。
電話と異なり、電報発信機の存在個数は少数だった。
オランダ、四十機で甲乙二者には、二か三機を要し、回線は十七程度在った。
殆どがインドとオランダ間。
イギリス、十八機。
千七百七十年台から、約百年。
月からIvybridge地下へ転送され、ここから地上の森の奥の野原へ、再度転送。
携帯端末を持つ月人が支配する仕事人が確保に向かう。
乙機、据え置き先はチリ、のみ。
アメリカの建国動態へは、全く関係せず続け。
固定、携帯電話となると、話が、女の雑談、霧状拡散の相に至る。
欧州の殆どの国に在った。
存在密度、なんだが、開示はダリ。
アメリカの建国動態へは、全く関係せず続け。
十七世紀後半から十八世紀、千七百年台、ドイツのデュッセルドルフ、フランクフルト・アム・マイン、シュトゥットガルトには、五十五個から七十個在った。
全て月技術製。
電磁力駆動のこれは、健康に害があると、知られていた、おらず、それぞれだった。
使用者は財界人。
出島との、全く堂々とした経済関係が始まり、暫くすると、難波湾にスペイン船籍がこれらをもたらし始めた。
難波からの支払いは、始終何も発生せず続けだった。
オランダ政経の配下として動いている俯瞰上事実を、スペイン船とオランダ政経二者は共に、知らず続けだった。
スペイン船への積載と難波への出航は、形としては、オランダ政経による指示が、属性であった。
しかしとにかく、オランダ政経は一切指示を下してはいなかった。
難波湾への入港船籍は当時はスペインとオランダのみで、清はいちいち数えずべし、が常識らしい。
積載物資を、スペインのバレンシアからカルタヘナにかけて搬入していたのは、複数の船舶群でこれらの仕事はどこへの服属をいちいち自己識別せずなる、日常作務が自己捉えだった。
難波への入港頻度は月に四度。
天井には電灯が二十米おき。
木の箱が無数に並んでいるが、毎日なる物流発生頻度を鑑み、風体は意図的に雑との、物流風への挨拶選び。
陶芸品の陳列に向く長屋、土間続きが卸屋。
ひたすらに、長方形へ長い。
花乃井公園の卸屋の訪問星籍、国籍は、月の三管区人、百四十名、ヌァンウァン管区人九割女性が三十名、フランス、ポー地下居住の男女半々な金星人、九十名、天王星てんのうせい、圏異空間文明人、女性のみ十四名、清、上海の財界人、千七百名、福州から香港にかけての海運商社、財界人、金融業者、女性九百名を含む三千名、博多の国際海運業の重役、九百名、九州の北半分、四国の二藩、西日本殆どの藩の若年寄等、目付役の訪問は二名や二十三名、これが三カ月に二度。
台灣での在住期間が長きであった、近隣の港を往来する海運業者、年の取引額百九十億円、重役が九十名。
これで終わり、締め。
月人の移動法はこの卸屋近くの物流倉庫への瞬間移動。
金星人はフィリピンのタンダグ空港近くへ、フランス、ポー地下発の宇宙船で着陸し、ここからは宇宙船に積載していた駆動機搭載のヨット状の船で南港なんこう、へ。
これが主要経路。
台灣の墾丁コンテイ、国家公園の近海へ宇宙船で潜航し、潜水艦に乗り換え、難波湾から安治川あじがわ、を昇る様、夜間に潜水艦の黒い光沢のある上半分を月光に晒し、昭和橋の西岸に例えば、五名上陸。
朝まで、終日開いている、と知る無人居酒屋でのんびり過ごし。
持参なる柑橘類混じりのスポーツ飲料ごたる味、気分が欝らんように調整すべくな携帯迎夢。
厠を利用せず時間帯を肉体備え、らしきにて、当日の三時まで卸屋で検分。
帰路は、隠密身分向けの馬車に乗り南港の奥で姿を晒して待機している潜水艦へ定刻通りに。
天王星圏異空間文明人の移動法も、物流倉庫への瞬間移動。
他星籍と卸屋の接点しつらえ力は、一、京、ねお、これのみ。
ねおで難波の公家が月人に卸屋の実相の紹介の様、熱誠籠る声量と構成情報との果実への轍わだち、の在り様、長らく無数の誠実職務への知的統御続き判定を容易確信につき。
断定、この公家の思考近くの庭に、近隣には稀なる果樹園の生育場在り。
そこでの検分の必要性は、以下詳細。
果樹園に行きたいわ。
機械囲まれなる一室で目を瞑る。
数瞬後、月から難波に移動後なる自己が目を開く。
近くにある卸屋への移動法は、頭部が直感で得ゆく。
金星人がここを知った経緯は、別動隊であった大阪城近くでの滞在班の仕事にあり。
記録に、炸裂中の花火の色共を、残したとして、一瞬ならず永続するは、嫉妬との目の裏に籠りくすぶる火傷。
この痛みが、藩との巨大四肢の頭部から発する指令とは、功利にて贖われぬ、空中での四肢のあがき仕草。
幼児が、判断を経ずのままの時の過ごし方との同義がこれ。
何故、一連を見抜けぬか。
尾張、名古屋はかなり注視していた。
延伸済みの物流神経が恒常的に強いて来る負荷の、確実な霧散銘柄は現在、何かを。
政経倫理上、堂々剛毅なる笑みを露呈しての味見を許す果実は何か。
これとの、取引という人の首を縛り、立てる成文が無き。
ならば、果汁とこれを味わう前の人の憶測、呆けで、卸屋は液状化しゆくが必定。
大阪江戸堀三丁目の花乃井公園の半分面積、新今宮のみやぐりん、を無理矢理正方形にした全域に、内実が突出せし卸屋が在った。
名は無し、と記号羅列。
花乃井は非人間性を厭わずらしきであった、権勢簒さん奪花火玉志向果実の籠。
ここの棚は、ほぼ日本全土産の果物全部が毎日生っている果樹園。
色が、この時代にあって、自己中心的突き抜けなる、CG火力満載PV、常時放映中なる大画面、無数配列、秋葉原の電気店。
赤の多様、無数種、薄い緑、紫が目を飽きさせず、ここを来訪出来る権能者たる公家の婦人は常時、股の季節は春。
山梨産のサクランボ、佐賀産のスイカ、僅か個数な岡山産メロンとスモモ、イタリア原産、長野栽培のラズベリー、オランダ伝来のフランス産マスカット、青森産のリンゴ、鳥取産の梨、大分産のカボス、宮崎産の柑橘類、長野産の葡萄、団子は日本現存の種が全部、緑な高級い草の籠、納豆を入れる藁と似る、に収まりし蜜柑、まだ青い蜜柑、フランス伝来で岡山産プラム、山梨産で小型化成功なる桃、岩手産の野イチゴ、愛媛産のポンカン、スペイン、フィリピン、奈良なるキウイ、山梨産葡萄酒。
卸屋の床は、光沢感のある薄い灰色な高級コンクリ、月伝来素材。
藁苞わらづと、これを左右に広げた中央に蜜柑を入れる、握り易さ、安価さ、製造の容易さ、投げやり気運、拡散力をまとわせる際の容易さ、上下を絞ると得られる収納性が、これ、藁苞の拡散性の所以
イチゴ、伊予柑、柿、金柑、すだち、すもも、ゆず、がどこか産。
スペインの酒、シェリーとモストが年に十五本、四十本。
出島を無視し、難波の公家が、オランダによる野放図収奪銘柄との文字を、出島とオランダの間の透明なる横暴頭部から、救済した、との成文の顕現結果、同時に在る、銘柄姫のご感激。
フランスの沿岸に偏在していたスコッチは年に千百本。
ベルギーのワッフルと酷似する正方形状の菓子、フランスとの国境地下の工場で製造されし月技術製ビニール袋入り、四から八個入りが冷凍版で年に五十から九十袋。
フランス産の青リンゴ酒、アルコール度数は三%程度が年に二本から五本。
これは高級品と見なされ、公家間の会席に立ち会っていった。
フランスの料理研究所発、冷凍されし、ニンニクの各種おろされ済みが年に四度到着。
ドイツ産の高級サラミ、直径三・五糎、長さ四十五糎、冷凍中が年に五十本から二百四十五本で、太さ四・五糎、長さ三・二米との頭抜け殿が十本ぐらいお混じり。
ほのかに湾曲せしこれらは、表面の光沢と相まり、婦人の頭部の中の、受け判定能力を、堂々とパイセし、深い混濁の表情に至らしめた。
スペインの唐辛子が乾燥しての房ふさ、生り状が年に百から二百房。
これは辛さが非倫理判定にて、性風俗街の入口の看板の飾りに登用されていった。
しかし、この赤みは、ここでは頭部をたぎらせるべし、との頭部直接納入用香辛料との捉えを、住人に強いていった。
フランス製のロウソク用燭台、真鍮製が年に二十本から四十五本。
イタリアのヴェネツィアで、大麻捉えであった葉巻の葉くずが靴底の裏に隠された靴が年に三十足から百足。
いかがわしき、にて全部焼却措置。
イタリアの高級料亭用果物、アレクサンドリア、梨の冷凍版が年に三十個以下。
これらは公家と金星人の会席に出されていった。
“この果物の品格は・・・(無言)”、高い評価を与えてあげるわ、とは云わんで、つまりは出会ったところで咀嚼法は無言。
イタリア産の貝、冷凍されし四十五個が、年に二千単位。
パスタ料理が四角状に冷凍保存版、ビニール袋入りが、年に二百個。
これらは全部、料亭行きで、ここは外国人向けでから、ほぼ全てを世から消したのは上海人だった。
イカスミパスタ、明太子パスタ、ハーブとミント、タイムが乗るオリーブパスタ、トマトパスタの解凍法は蒸気で時間をかけて。
冷凍ボロネーゼは年に三百袋到着で、これらは殆ど月と往来していた映画監督の御用達ようたし、料亭行きだった。
僅かが金星人と公家の会席へ。
卸屋、地球突き抜け判定の所以は、納入される果実の種、鮮度、頻度、毎日これら条件と、関係藩から納入される、指標物たる、油揚げ、魚の天婦羅、かまぼこ、魚のすり身、の質。
難波政経へのすり寄り意思は全く籠らず、ただ各藩の民度、精髄の発揮結果であったこれらは、現代の東京、銀座、京都の奥の料亭をも、非常識印象で目を背けさせる。
人間国宝の御手製の高級和菓子品格が、月に二度、各藩から大量。
花乃井果樹園、ここは毎日が春。
京の宿とは違い、秋の終わりや冬は無視。
縦七十五糎、横三十五糎、深さ九糎の桜、竹、カエデ、檜、製材な木箱が、長屋の区分けごとに、例えば七十箱斜め立ちで並ぶ。
これらは一つ残らずが、必ず当たるパチンコの筐体の傍に立つ、が俯瞰上正鵠指摘。
花乃井果樹園、こことは真の奥義伝承店。
青森産の一等級リンゴが、二十五箱、春の木の実。
傍らには、途中から“コ”の字に湾曲した杉製爪楊枝を無垢に待つ受け、既に裁断されし一等級と、それ純正飲料の受けたる紙の器、透明プラスチック製、現代の販売用水が満ちる七升容器に収まる、純正一等級リンゴ果汁。
上から見ると八角形で、これらの点を斜め上に向かう辺で、束ねる頂点が中央に一カ所。
底も同様構造。
全ての角は、丸みを帯びており、全ての表面には無作為意匠染みた、やおらなるざらつきがある。
これは現代にも透明プラスチック容器にある。
容量は、十一リットル。
南京市郊外、十五カ所の畑の奥で人間は滅多に接近しない土手やらが、四角形の溝を地表に湛えていた。
ここら地下の月人が働く小、中規模工場で製造され、月人の外貨は難波へ海洋輸送。
洗浄法として、完全別派で難波に到着せし粉末薬品と水を用いていた。
薬品は現代文明なら製造可能だが、フィリピン北方のLuna,台灣南端の墾丁コンテイ国家公園地下の有人工場は死後科を駆使していた。
これとの茶室、年中開設事実。
長屋に並ぶ木の箱と、純正飲料給水器、無数の据え置きが平行。
立ったまま、取っ手を押下おうか、したら紙の器に出る勢いは、現代で言うと、細い蛇口から突如、全開設定。
激しく跳ねる、さくらんぼ飲料、濃度百、完全純正。
加減は全然出来んでから、すぐさま器の底に、びゃちぃーーっ。
取っ手辺りは死後科構造でから、加減は聞かん。
書道家、童観氏の達筆が如くが一つずつ、全ての容器の表面に乗る筈。
“春”
加減せんで、左脳から、何遍でも果汁ば飛ばせ。
使い捨てなる、向こうが透けて見えそうな程薄い紙が、そこら中、目の高さから生えている。
銀色、ステンレス製の月技術製の給紙器は、幅三十八糎程、丸まり直径九糎な、言わばトイレ紙構造を装填している。
下、膝の高さを必ず走るは小川。
深さ二十七糎、幅七十糎、円形な底を、一米、三・五秒と、素早い勢いの水が走っている。
竹製、または濃い水色の厚いビニールシートで竹を覆い中、杉製。
別室据え置きの月技術製駆動機が水流を回転させ、増幅していた。
水は循環せず、近くの川へ。
水は、神戸六甲山、湧出水。
毎日、樽積載の馬車団が往復。
ここでは手がべたつくだろうが、だったらすぐさま洗え。
駆動機の電源は内臓式で、ほぼ無尽蔵。
他の部品の経年劣化可能性を無視すると、向こう、十万年以上稼働可能。
当時、地球に類例発生市は、無か。
飾りである緑のマスカットが瞳孔の立ち止まり、呼吸を許すべくわざと五房ふさ、混じる一箱には、長野産の葡萄が満ちる。
これが四十三箱並ぶが、四箱おきに、一粒か五粒ずつ丁寧置かれなる純白の紙の皿、ガラス瓶入りの純正葡萄飲料、舞い踊るは果肉、傍に佇むは紙の器、爪楊枝、吟味用の虫眼鏡。
かくなるしつらえは、あらゆる果実に、平等に配られており、箱の数は果実に応じ七から、五十三箱。
時折混じるは、直径二十三糎の球体、透明なガラス玉で、中を泳ぐは金魚ならぬ、蜜瓜みつうり、メロンの果汁に浮かぶ種、果肉、光度が高い蛍光灯の下で。
現世うつしよ、に在らざる、人の想像、蛍光未来を望もうとする願望そのもの、液状段階はこれか。
頭部深奥からにやつきし婦人は両手で水槽を揺らしつつ、大勢が詠唱を選んだ。
難波の頭部、揺れかんざしの輝き、何者も非統御が常識、との非常識の姫踊りは、今のあにや。わたし
縁起作法に拘っての盲信事態ではなく、当時の民度では、万象、満願叶いいきの確信を、せずでは居られず時が例えばこれだった。
砂利氷を底に敷く箱は、飾りのシダ植物の下から霧を沸かせる。
山梨産のイチゴ、サクランボ、キャベツ、赤キャベツとは一体。
二十箱並び、十五箱並び、四箱埋まり、七箱からこぼれ飛ぶが如く。
あにやが注視する。
どこで、どうやって千切られた首がそこに満ちて、吹く霧のしつらえの所以を知らずままか。
あにやの、千切られておらずの頭部の周りには、闘気が如く、霧が沸く想像を強いられていくが、これを毎瞬認め呑むこそが、あにや何たるかの所以。
こうなったら、しつように喰って良しとは、あにやとは、誰か、と頭の中で、問わせ来る、やかましい注文聞き役定義を遂には、無視する力。
自己の頭部を、そうとして、毎瞬、定義してくる、頭部輪郭の色、線、あらゆるの材料の注文票をいちいち知らずのまま在る、あにやの頭。
一連の詩編を、取り合えず知っている者がある時至るとなった、外界への喰い、邁進するは頭部輪郭の材料について、もはや、識別を注文されずでも是となった自己。
それはどこの秒に、在るのか。
どこにも、居ないのではないのか。
注文票をもはや、無視しているのだろう。
いいや、居る。
詩編をかつて知って、そして喰いに向かって佇む自己。
実際にまだ、喰わずのまま、頭部にて、喰いに向かって佇む自己。
あにやはここに居る。
喰おうとする我を、忘れ、泣かさず、抱き続ける自己。
喰う自己を、知る自己。
イチゴの箱の前で婦人が頭部にまとうは霧。
爪楊枝で、今回は味わずべし。
得るは、喰い思考上の闘気。
新鮮なる、難波の一等品銘柄、これがあにやの頭部。
あにや、の発音は、下、上、下。
しかし、腹圧は常に、倫理的自縛状態への、目を見開いた、いやらしい微笑、“あたしがやったのよ”たるべし。
結果的に、手前が、呑みゆくが指向先なる、全部、低音響き。
それも、これも、あれも、あたしが後で、憎んで、喰い殺していくの。
あたし、あにや。