千手観音菩薩

仏教は宇宙各地で更新をし続け、原典への跳躍ぶりを自ら主張中だが、歴史を無理矢理数えるとして、千七百万年。
“ファッスァゥ”
輩出せしはあまたの、観音、如来、明王、菩薩。
では、地球、天竺地上での、不動明王、口語説法の時から、仏教の歴史を起算するとしましょう。
崑崙よりある日地上へ転送、自らの意思にて奔出せしこの作務坊主の法力は、胎蔵教の巻物、三点をファッスァゥ語で暗唱。
魂よりひれ伏すは、地球人。
この二行が、仏教の始まり。
在る無量なる法力、ひれ伏す衆生。

ファッスァゥ星人が総合格闘技で寝技で硬直状態に至ったら、下になっている相手にまくしたてる鼓舞と真言の詠唱が凄いと聞いたんですが教えてもらえませんか。
「さぁーさぁーさぁー私の霊力充填の壇上伽藍が瞑想を望む時ではありません。
私のこの手刀警策があなたを木魚が如く敏打したとしても聴衆たる立座曼荼羅は私への霊力を油送しないのです。
そういうわけでこの極楽涅槃大往生願、仏陀横臥流柔術の武徳に過度に茫然となるのはもう許しませんよ。
その間にあなたが非意図的に霊力と聴衆曼荼羅からの同情の念の確保を成功せしめんとしているその算段、この私の天眼通に見抜けぬとでも思っているのですか。
“ヴィーグァー”
“ッパァーイ”
“プィカァウス”
“リュウリュウ”
おお、私の仏口から唾液たるあなたへの愛情ある叱責が飛んでしまいました。
あなたの非意図的な霊力吸収算段に屈した形ですが、違います。
わ・た・しパァーキーが自らの意思で不要な霊力の吐き出しに成功したのです。
それを見抜けぬあなたが自らの意思で今や聴衆の不満の声を浴び続けているのはもはやただの割れた木魚。
手淫も知らぬ童貞。
立候補せぬまま座禅にうつつを抜かす無能議員。
己の抜け殻を食らった後、かまきりに食わるる蝉。」

ファッスァゥ星人の総合格闘技が凄まじく発展していると聞いたんですが、念力で相手を中に浮かせて吹き飛ばす技はどうやって習得するんでしょうか。

遍くの人の内に潜む仏性の答え:五十平米との木の壁で囲われし、動乱四肢中仏性具現場が武闘場と呼ばるるとして、ただ、親指、人差し指、中指で顎の前で崩れた三角を描き、残る四本の指を曲げゆく、言わば学理上の逼迫を、印契に唱えせしめる。
さすれば、例えば真言、“アアアアルズ”、“ドゥウ、アウフ”は狂乱して全力突進してくる他方、ただの割れた木魚を、そうとの強認ごうにん、へいざなう博学泰斗、無謬なる法典索引が我。
割れた木魚、法典索引の御前での狼藉とあらば、武闘場中央から、端の木の壁まで、緩やかな投擲放物線を描き、虚空を飛ぶべし。
十四米を飛び、木の壁に突き当たり、失神する木魚。
木の壁を、割りし程の不遜度、勢いにて。
・・・・・・仏はただ、無謬なる法典索引との、仏の白毫びゃくごう、の日々を過ごしていたまで・・・・・。
不遜なる割れた木魚はしかしある日、狂乱突進。
法力無礼な事ですねー。
無謬なる法典への、新たな索引の上納へ、全くうろたえず、ただ供物としてそこに籠りし仏性を眺めていれば、新知見の内で活躍せし僧兵の名、“アアアアルズ”やこれに仕えし境内近くの売店名“ドゥウ、アウフ”は、純正なる仏性の発露の時に仕える筈と、己が仏性が確信し切っていたとして、自らの意思にて割れた木魚はいずれ必ず、世の仏性の前で吹き飛ぶ他は無いのです。
以上の指摘、これ人の仏性と、供物周りの虚ろなる木箱の相関を明かす、仏性具現学理曰くの、“枯れ”との合致は、人に明かさずが当然。
人が至る“枯れ”で、狂乱する境内が、仏が舐める甘露生る、廊下の跳ね板の下から、真上になってしまうのです。
明かしてはなりませんよ。
許されませんよ。
内蜜、にしておくのです。

“因縁”の起源はファッスァゥ語だ。
原義は“論外共を束ねし樹木の葉”だ。
この原義は、ファッスァゥの多くの同胞にも真意が明かされなかった。
もし知れば、必ず愚か者が不要な輪廻を紡ぎ出すに至ると見たからだ。

宇宙の存在の倫理的乱暴さはどの程度なのか。
かなり高い。
強欲設定だ。だから、基本的に危険が多い。
肉体を持つ人間が存在可能な、宇宙以上の危険な世界はあるのか。
幾らでも、ある。そこへの降臨は大抵は目出度い事ではない。
そこは、この世界に降臨してくる、人間の出身世界ではない。
強欲の更なる満足を目的とする連中の世界だ。
ある国を異能力で危機に陥れた異常人間が住まう。
ファッスァゥの祖先の一派は、この属性の世界から来た。真の強者だった。
爆裂の強欲さだ。強欲の定義を嫌う。人生の狭まりを察知するからだ。

蓮華座は既に解脱せし生き仏にあらせられます。
ご利益(りやく)は恐らく“民に生きる力強さを与う”と思われる。
ちなみに自らの意思の笑的波動の大瀑布霊術と解脱は関係が無い。
既に、卒業済み。方々のお気に入り。
“陽一”

禁断の波動科学への参入によりある異星人が霊術を編纂した目的とはひとえに仏欲満願が為です。
この連中は死後、座している曼荼羅への宇宙中の笑的波動の流入により開闢してしまう新たな霊的世界の伽藍に座す笑徳如来として成仏した後は、そこからこの世界へ発する霊的波動により参詣無き衆生にも自らの意思で笑徳のご利益を惜しみ無く永遠に広めて下さるのです。
“ファッスァゥ”


右側が、瞑想区画で、左側二カ所は、物資の保管区画を指す。
口伝を頼りに探検家が発見に至りし崑崙への入口風体なる門状の構造物、及びここへ至る岩の隙間は、発見後十四年後に、異空間技術により消滅措置を受けている。
岩の隙間へは、大量の砂が、開かずの門へは音波での爆破措置が、そして崑崙へは、真言、“ソォォォォゥ”の法力との雲上高僧が訪れている。