「除(除寿輝、じょじゅき、紅巾(こうきん)の乱の一派の長)への支援者の素性が判明しました。
皇族との距離が近い、京の地下公家の嫡男の孫娘です。
周囲に残している商品志向、人間関係描画記録の音韻が示す快楽志向波形は大陸人との異常な彼我、及び日本の京人のそれとの細微にわたる一致を示しており、娘の家系は日系との断定が可能です。
宋代に日本から地下公家の嫡男は渡来し、絹織物で貿易商として身を立て、高麗の月人権勢を認識しつつ宋のちんぴら属性の商人権勢への籠絡を意図的に試行していた、とする運命の描画率は忸怩無様(じくじぶざま)、明瞭知性、純朴感動の三観点の緊張から見て、誤差率は0厘でした。
また分析に当たった“竹竺(たけじく)”(紫禁城地下の縦十センチ、幅十メートルの木製の卓の月技術)への投入漢字量による龍(麻雀のロン)率は使用履歴中、最高の数値を記録しております。(お前の認識力では世の中は生きていくにはどうしようもないのだが、お前はそれでそれを知りに至らしめられている、龍の概念でどうにかしろ、と無が無であるが故、それを分かるに至らない者が言う)
異常です。
嫡男が形成せし家系の意識資源、資本色、経営手腕への息子、その娘による継承ぶりも同様です。
振る舞いは何ら加減乗除せずのそのままの模倣で、“奇形純朴”と出ております。
それも倭語圏の通商官吏に見える、京の化粧品会社権勢へのおもねりによる脳内快楽波形との相似形、ならぬ始原波形の極小式です。
この連中は、非意図性を装い、何かを糸で縫おうとする際に、必ず始原波形欲望、奇形純朴が、“通風”(外交会議の際に茶を注ぐ女中を、密談の為に追い出す言語指示に含まれる、女中心理へのいたわり的発音の漢語音声)の終わりを待たず、早く露出します。
欲望の為に和みを利用しようとする者(日本人)の、糸を縫おうとする相手が、緊張を経て至る和みの終わり際への嫌いは、本心からであり、そして地下鬱積していたこの策謀完遂への付随悪貨の隠蔽を、この時、言語上の制限から倭語操者は実行出来ません。
曹(そう)の、除への支援資金の与え方は過度露出の相です。
通風の外郭一層目は指示であるが故、緊張ですが動乱期が故呼ぶ会議室に満ちる同類の緊張色により、会議室の事前予約者は過度の通風の使用を嫌います。
結果、一度通風があるならば、次回までの一定期間の無存在を確信可能となるのが動乱期の時代相と言え、その期間中に曹は除に大量の資金を遠慮無く投下した模様です。
除には会議室近傍での馬蹄(ばてい)の音を意に介した運命波形が見えません。
通常は長期間かかる除の愛妾(あいしょう)意識階層への乗っ取りを、除の人間関係構築波形を考慮すると、あまりに短期間中に成功しており、また除がこの短刀の鞘のもろさを意に介した運命波形も見えません。
除が支援者の女の素性を知らずのまま密通していた、日本の武家、足利義詮(あしかがよしあきら)が父親の尊氏(たかうじ)に対し、元での動乱情報を上奏した結果と見なすべき緊張量の明白な反映、四季の豊かさを装っての、和み式典開催の一方的要求が、日本との勘合貿易の出だしでした。
初期の勘合には日本からの謎の一方的ごねりの筆跡が表れております。」
“明代初期の月との不明朗な異星人契約への謎の疾走の原動力は、紅巾党の、陽、表の政治利益満願に向けての、月、影部分、密殺資金の七割以上の割合に存在すると、論理的断定は済んでおった。
足利家、勘合貿易はただの後発の、推進力じゃ。
除への支援者、京の地下公家の末裔の娘、曹紅瞥(こうべつ)が密殺資金、異星人契約の真の財源じゃ。
曹の人格の成長係数、成長済みの人格規模を“天徽(てんき)”(紫禁城地下の縦七メートル、幅十二メートルの全木製の算盤(そろばん)、中央部に組み上がる直径五メートル大の地球儀状の球体から成る異星人技術、球体内部には七センチ大の四角の積木構造が存在しており、これは使用者の良心を問う目であると、紫禁城への搬入時に霊視で清は気付いたが、この動態の源泉とは処刑文化にあり、この二つの気付きを天徽に投入すると、清の文化、歴史に算定が馴染むようになった。力への血行。)に投入すると、この公家の血脈の外套(がいとう)は日本の表の宗教権勢の頂点に立つ。
天皇の不義理の私生児が、地下公家一世目の正体じゃ。(十八の二条天皇が不義理を責めて地下皇族の十七の娘を押し倒して泣かしつつ強姦して生まれた)
現在、我が国、清の密殺資金十割の出所は、明の異星人契約の悪臭の鉄筋基礎部分、民への誘拐への明の同意事実、及び“鬼の跋扈、市場の婦女子への人肉の喰い散らかし”の記録自体(つまり記録の閲覧忌避が不可能な職権の官吏の恐怖)であるが、これへの清による隠蔽目的の壮麗なる幕が、金星、ダイモス、木星、水星、プァスナフク星、大派閥の宇宙社会学研究連盟を月人から御紹介頂いた後の、我が国の民間人象限へも含めてのお相手様方への御招待の御提案を経ての異星人契約の結実、清廉、剛健、質実たる我が国の通学の日々也。
そして、じゃ。
我が国の知、血、義の結晶、清の脳髄意識の潔斎計画の最奥、異星人契約の返礼典礼時の金刺繍の天幕、金星人への絹織物の譲渡、により我が国が真に期待する国富の増大、官吏意識の高揚の八割をな、京の公家との交際で収奪されおるのじゃ。
意図的ではないようじゃ。
しかしとにかくしこたま喰う。
京からの返礼は我が国の対日交渉族の伸張と京への留学希望の増加ぐらいじゃが、上の国富への直接の還元は皆無也。
曹と言い、交際中の京の公家と言い、純朴の弾を撃って来るが、鞭のような空気の破裂が酷いのじゃ。
思いやり、とやらの通風への補填を撃たれし側に求める。
叶わんならわめき出す。
和菓子の微に入り細に入りの重量包装は自慢気な悪意ではないのは知っておるがな。
天徽での算定に誤差報告は未だ、無い。
試行結果全ての正解を我が国、李朝語、倭(わ)語圏で確認済みじゃ。
血みどろの極致が明の異星人契約じゃった。
ここから紅巾党が遠かった。
党から除は更に、除から曹は清から金星よりも遠い。
難儀した、ぞ。
曹から京の公家は近かった。
演算は一週間で済んだ。
倭語は馬鹿だから、じゃ。
皇族の手足を切る為に儂が一人で全構想を担った竹竺、天徽を含めた五つの科学機器の購入が目的の異星人契約はな、明のそれとは無関係の清の単独資金、阿片で京の民間通商権勢を焼灼しまくって出来た金、(現代の日本の円換算で七兆円)を元手に清国債を発行して金を借り(追加で十兆円)、明代発の異星人契約での相手様方の御粗相(ごそそう)、(音波銃での誤射、殺人)を大目に見る事で、これまた金を沸かせ(追加一兆円)、まだ足りん金は、高麗に阿片の種を融通して意欲を見る事で工面した結果、二年後の契約対価の到着を見たのじゃ。(順治五年、西暦千六百四十八年)
一大事業じゃったぞ。
特に天徽は高かった。
清が月に支払った契約対価の七割を占めた。
着陸した宇宙船(夜間、天を覆う程の、京都府の半分大(約二千三百平方キロメートル)の大きさの白銀の船から無数に伸びる脚部、下降階段)からの搬出荷台の大きさを見ると、さすがに官吏同士での義理阿片会に久々に顔を出したくなったぞ。
対価は送金済みじゃ。
好きなだけ吸っていいぞ。
階段近くでの月人の金髪さんとの会話も軽妙に弾んだ。
京の公家と皇族の間には、異界の者による口降ろしが、中間から下級にかけてのへっぽこ公家の女があまりに下品な劣情を隠さず、むしろこれを推進意欲としたまま、口降ろしだけでは飽き足らず、足場の抱き込み、専横宣言を図りつつ、火傷被害への綿布役指定を順に民間の上流富裕層、中級士族、通商官吏を経て、高麗の異星人契約に帰着させておるが、報告では今や現場では叱責となっておる。
儂はまだ姿を知らんが、他星籍の完全異人種形象が宇宙船を宮廷の屋根部分に夜間に着陸させて王族を叱責しておるようじゃ。
分析では京の公家の倭語を借りると、一連への京の把握は“風流で意図的、意図的で風流いずれを問う者は実に下世話、明の街路の労夫”じゃと。
認識、利益認識、危険認識、人倫全てが奇怪に溶解しておる。
もうこの世の者ではない。
算定結果、“人間の意識が、自然、常識により終(つい)える先への推移の直線上座標を狙うべく、狙っていたならば、狙っていく際への盲目の賛同者はいずこか”、“死後の人間達の力の介在”、“向こう六百年規模の近隣国の出血量を求めねばならぬ、とする死後への閂を開く労力への欲望が既に存在”。
京の下級公家は一部の落武者を除いてのほぼ全てが高麗から渡来したならず者に乗っ取られておる。
京は聡い。
断じて気付いていた筈じゃ。
しかし厭わなかった。
京上層部が意図的に洗練、選択せし正装意識の結果と見る。
連中としても厭う、を厭わざるを得なかった先の帰結利益がそれ程大であった末路、いや過程のようじゃ。
高麗での叱責を知り、ここの死に体について調べた後に、ここを足場としつつ大阪、京の官民の外交神経の健全度を探った。
天徽への投入情報を濃密にする為じゃ。
京の上層部は“霊術で鬼を使役する着物女”也。
この警戒感をわが国の政治知見として包装し、異星人に通報すべきか否か。
(悪鬼指数甚大なる山賊権勢の三カ月以内の完全沈黙、瓦解を明、清の公安記録は伝えていたが、閲覧者に可能な憶測は脳への盗聴が等高線。
通報相手は金星人、火星人、月人。
国家間騒乱への介入依頼は、無い。)
国の歴史に大きな穴、足りぬ力を知った後に、力の補填だけのままではずっと足りぬままであるをまずは、まだ多くが知らずとなる、力への血、涙、義をどう集めるか。
穴が空きつつを知りつつ、力をかき集める京の真似となる。
二十六の時に高麗での若手の上級官吏候補者研修会に参加した事があったが、あの時のムカつきは忘れん。
“日本代表の京の上流公家の子息”とやらの二人の男、一人の女が儂に絡んできおった。
あいつらはこいつらより優秀な成績を残しとった異星人顔丸出しの高麗代表を女が押しのける際は、近隣国随一であろうの過剰洗練、金、銀、紫、青、赤、緑の刺繍で縁取られた、昇り立つ鯛(たい)、秋刀魚(さんま)、龍の着物をひけらかしてつまりはこいつらに成りきっとった。
ゆっくりの倭語じゃった。
「ねえねえ、きみね、きがつよいひとだよねぇーーーーーーーーー。」
語尾を伸ばす。
何じゃこいつら。
周りは関わりたくはないと身を引く。
意図的に脳を攻撃しおったんじゃ。
「何の用ですか。
身分の高い人達のようですね。
私は違います。
成績に関係の無い話なら出来かねますよ。」
無理やりさをわざと晒した笑顔じゃ。
あっちへ行け。
「えぇーーーーーーー。」
三人は目を合わせながら、声を揃える。
共同謀議の開始と見た。
何じゃこいつら。
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
「な・か・よ・く・し・よ・う・よぉーーーーーーー。」
合唱最後の語尾の際、女が儂を意味深に見やった。
悪意の含蓄と見る。
「どうして、そんなに大勢で何度も変な詩の一部を思い出したりする前に、俺の態度を忘れたりするんだい。
身分の高い話は出来ない、と言ったよ。」
「もっと、心の底から、相手を温かく受け入れようとする、本当の笑顔が、見えなかったから、京の遊びに誘ったんだよ。
これはね、心を開かせる為の子供の歌なんだよ。
分かるかな。
すぐに分からなかったかなあ。
今なら分かるかなあ。
温かな相手に子供の笑顔を返さないから、こんな風に心の貧しさについて笑われるんだよ。」
「何の求めなんだい。
俺と何の話をしたいのか分からないなあ。」
「もっとさあ、温かな笑顔を返してくれないと、このカゴメ遊びの真ん中から外さないよ。」
「何が欲しい。」
俺は立ち上がり、相手を真剣に見詰める。
“いい加減にしろ。
喧嘩を売っていると見なすぞ。”、漢語。
にやりと笑う女。
「もっとねえ、温かな笑顔を、返してくれないと、こちらの欲しいものは言わないわよぉーーーーーーー。」
「よぉーーーーーーー。」
語尾を上げつつ、しこを踏む関取の真似。
「よぉーーーーーーー。」
こいつだけは語尾を下げての間抜け狂言、顔。
ぶち殺すこのガキ共が。
何が欲しい。
それを先に抉ってやる。
「私達この身の丈でしょ。
実はね、椅子に座ってわざと調整したのよ。」
男はそれぞれ百六十三、百六十四、女は百七十一センチ。
「私達はね、威圧的外見の鐘の音からは遠く離れたの。
うるさいのよ。
そんなの遅れているわよぉーーーーーーーーー。」
「女はね、着物を着たり、お稽古事をしたり色々と風流に振る舞いたいのよぉーーーーーーー。
だから私はこの位の身の丈に・・・」
「何が、欲しいか、おい、言え。」
“二度と戻らないように脳を破壊してやろうかコラ”、漢語。
「温かな笑顔が、欲しいんだよぉーーーーーだ。」
挑発的な顔つきの男。
「話し合いでの、戦う刀みたいな切り口が、とっても野蛮だから、力を貰ってから僕達がね、京で鞘、袋、分かる、これ、をね被せて、清の未来のお鈴々(りんりん、男性器)を大人しくしてやろうとしたんだよぉーーーーーーだ、べぇーーー。」
「だ・か・ら・まずは温かな笑顔を僕達に早く返すべきであったと、まずは、僕達から笑顔を向けられてから、過ぎた時間について、きちんと謝るべきであったと、その唐辛子で興奮し易い頭でね・・・知っているかな、“きいに(唐辛子、異星人が美食の上限に気付かせるべく、乱暴に合成して与えたとの知見を京は霊視を経て採用していたが、その通りで無人走行の交配機、菜園の背後意思は美食による過剰陶酔への警報)”ってね、“もうあんか(“間違いのある人生を知るのに、物事を明瞭に捉えようとすると、過去の字の拙きが鞘としてまとう筈の筆を無視し、拙き字を筆に、学舎(まなびや)への道を字にするとの恐怖を仕向けてくる力を踏んで怒らせない縁側(えんがわ)領域、大脳辺縁系)”って部分をね、破壊するんだよぉーーーだ。
君達、清にはね、歴史では文化の面から長く劣っていたよ。
でもね、きいにの庶民向けの貧乏さ加減と、もうあんかへの破壊という医学知見があるんだからさ、ちなみにこれね、よその星の人から教えて貰った事でね、京の銀鈴(ぎんすず)人、はね、子供からみーんな知っているんだよぉーーーーーーだ。
だからね、足の淵たる、今や田舎の、くっさい清の、きいにの危険知識を知らない、着物破り野郎(強姦魔)、おきんきん(男性器の下品呼称)君の君が長として君臨するだろうの国はね、文化の成績順で逆転して、清からもう上になっている京様の銀鈴屑星(くずぼし)人、たる未来の京の全然仕事しなくて良くって、御苑の外戚(がいせき)と仲がいいこの・・・」
傍らで腕を組んで笑顔の、むかっ腹立つ女の目ん玉を狙ってまずは二本拳をぶち込む。
無言でその場で膝を折る二十三の女。
男を速攻の払い腰で背中を地面に着かせ、後頭部を地面に三度強打したら失神。
“もう一遍言ってみろ、ガキ。”、漢語。
“おい、さっきの低能京劇役者の阿片の後遺症みてーな路上寸劇の歌だ。
よぉーーーーーとか言っていただろう。
おい、言え、よぉーーーーーだ。”
「・・・・・・。」
男は唇を震わせつつ無言。
絶叫する血塗れ着物、膝立ちの女。
「おい、もう一遍、言ってみろよ、“よぉーーーーー”だ。」
声色を変えた。
ヤクザ属性長し、の通学期間、交友関係、職務、娯楽嗜好への推測が必ず相手に沈着する事を知る、学問がある。
この状況下では、こいつは自分の頭蓋を経ての声色に比し、俺の人生の広領域を自在に縦横していたであろう暴力の色調に敵わない、と闘争状況での駆動意識で感じる筈。
「・・・・・・あの・・・すいま・・・せん。
からかうつもり、と言うか・・・あの、自分勝手に一方的にまくし立てれば、困ったようになった、とこっちが見なしていいようになって、利益を手に入れられるだろう、という期待を確実視せずのふらつきが、話し方の強み、出だしでした。」
顔面をぶん殴る。
顔と体をのけ反らせるガキ。
「すいませーーーん、ごめんなさーーーい。
ごめんなさーーーい。
おかあさーーーん、御父上ーーー。
お助けーーー。」
「よぉーーーーー。」
顔面をぶん殴る。
「・・・・・・。」
「よぉーーーーー。」
顔面をぶん殴る。
「・・・よぉーーーーー。」
「・・・・・・・・・。」
顔面をぶん殴る。
「あ痛っ・・・。」
「・・・・・・・・・。」
顔面をぶん殴る。
「へぐっへぐっ・・・よぉーーーーー。」
女を蹴っぱぐる。
ぎゃーぐわー喧しい。
「へぐっへぐっへぐっ目がぁーーーーーー、目がぁーーーーーー。」
“お前も歌え、この阿片商人の愛娼声が。”、漢語。
三発、顔やら肩を蹴っぱぐる。
「・・・よぉおおおおおおおっ。」
(麻袋やら酒樽を担ぐおっさんかお前は。
何だこいつ・・・さっきの語尾を発する際に謎の気合か現場からの脱却欲か分からんが異様な腹圧に身を任せおった。
日常会話での行間腕力向上への欲望が酷過ぎた筈だ。
隠喩周囲の欲望を人間の言語、特に倭語は統御は無理と見る。)
もう一匹の男は寝とる。
歌えん。
ムカつく。
取り合えず唾を小京の銀鈴屑星人のそいつの鼻辺りに上納しとく。
“プッ”
こっちも面子があるんじゃ。
お前ら程度に格を下げたくは、ない。
漢語、“おい、てめーら二匹の間抜け鳥でな、歌え。”
相互に顔を見やる二人。
「「・・・よ・よぉーーーーー。
よぉーーーーー。
よぉーーーーー。」」
(ぶっ叩かれた後の意識でまだこれだけ歌への没入が早い。
公家やら上流階級の歌だ。
披露会か何かだろう。
そしてこのガキのこの状況の意識階層への浸潤と来た。
意図性ふんだんの京中の動員があった筈だ。
恐らく演技の悲喜劇、の演技か否かを問わず、の娯楽芝居、流行り言葉、噂の筈だ。
これで、問わず、芝居、の概念の洗練がなされる。
何なんだこいつら。
京が狭いのは知っているが恥知らずはここまでとはな。)
五分ぐらい歌わせる。
女は目をかばうな。
芸能に意識を専心しろ。
片目が潰れて血が黒く固まってのでか女は実に風流。
“北京(研修への港)に戻ったら詩にしたためてやる。
実に風流だぞ。
小京の銀鈴屑星人よ。”、漢語。
「は・はい、ありがとうございます。
清の雷公家、喝王子。」、漢語。
「よぉーーーーー、よぉーーーーー。」
適宜膝蹴り、前蹴りを腹にどぼ。
ビンタは三十発ずつ。
寝ている男の鼻には二本の筆を刺した。
「おまえの、のうに、さしてやろうか。
しょうきょうの、ぎんすずくずぼしじんよ。」、倭語。
「ふぇーーーーん。
よぉーーーーー。
よぉーーーーー。
よぉーーーーー。
小京大好きーーー。
小さな蹴鞠(けまり)があって、阿片が無くて、清よりずっと綺麗な道で、金髪の月人が高麗の公家を従えて道を歩いていて、未来が開けていて、和菓子を食べれば、姓名と星座を無視して運が良くなるってよその星の人が教えてくれて、腹を切らずに臓腑(ぞうふ)の絵を紙に映す光の術をよその星の人から教えて貰っていて医術が発展していて、風を石を通して冷たくしたり、綺麗にするからくり機が御苑に置いてあるらしくて、頭がものを考える際の袖が切れていて、国の政事(まつりごと)に誤りが無くって、国の上流詩人は死後の世界全てをよその星の人から教えて貰っていて・・・」
「おい、止めろ。
今、何と言った。」、倭語。
「・・・あの、詩人は死後を詳らかに出来ると・・・そういう人が居るのが自慢だと、小京の銀鈴屑星人として上級官吏候補者研修会の現場で未来に放とうとしました。」
「死後の様相は言わんで、構わない。
詩人が知っているとの流言(りゅうげん)を知ったのは事実か。
それだけを言え。」
「・・・はい、事実です。
父上からそのように聞きました。」
(何だこいつら。
京のこの未統御ぶり、この馬鹿ガキと言い。
もろ過ぎる。
そして早い。
俺も噂は知っているが、知見は最上級官吏の管理の内だ。
あの連中への接近となると、踏破せねばならぬ、認識階梯、要するに嘘の通じぬ、仕事の・・・ふう、アホかこいつら。
呆れる。)
「・・・おい、お前ら手で、股をまさぐれ。
手に入れるべくの快楽がそこにあると教えてやる。
お前ら図に乗り過ぎの鯛、秋刀魚、龍への学び、研修の為だ。」
女は泣く。
甘くない。
実行、しろ。
男もえぐえぐ状態。
一匹は寝たまま。
こいつの側頭部を足で踏みつつ煙草を吹かす。
「急げっ。」
「えぐっへぐっあぬっうぇぬっ・・・。」
黒血の片目が着物の前掛け部分を横にずらすと、褌(ふんどし)が見える。
生理中ではないな。
ふざけ過ぎだこいつは。
立ったまま手淫を始めるカファナ。
月人辺りにあやかった名だな。
俺がボコし過ぎて脳が揺れて立てんで座ったまましこり出すヒュウギ。
高麗の公家への難癖欲望がこだます名だな。
二匹共泣くばかりで達しが遅い。
ムカつく。
「おい、カファナ、小京の鯛人としてな、研修最後のお勉強がまだあるぞ。
お前はリインカに気があるだろう。
清の雷公家、喝王子がな、力で機会を与えてやるぞ。
お前は欲望を手で触る際、何をどう触るべきか事前に分からんまま、頭に入れていっただろう。
正直に口で、直接、リインカを喰ってしまえ。」
拳で五発顔面をぶん殴る。
すると寝ているリインカの下半身を脱がし、咥え出すカファナ。
「お前、股を触ってからのぶるぶるが緩いんだ。
ヒュウギはもう怖くて立たないからな。
お前が、頑張れ。
意味分からん文章だろう。
倭語では状況説明が緩くても相手に伝わる、凄く小京な所があって、清より早く綺麗な道になって医術も発展するんだ。
金髪が歩いていて和菓子を食べた、という噂があると、死後の世界が明らかになるんだ。
腹を切らずに臓腑の絵を紙に焼く光の術があって、これを何度も使うと、必ず学者が金髪の女の人のおっぱいを触った事になるんだ。
意味分からないか。
分からないでいいから、とにかくリインカを食べてしまえ。
お前が好きな男は喧嘩が弱くていざとなったら清の雷公家、喝王子にあっさりと倒されてしまうんだ。
だからな、もう、とにかく弱いように見える、つまりは清の汚ねー街路、リインカの股間を男への欲望で食べてしまえ。
そして小京の銀鈴屑星人の着物にリインカを加えろ。
今度は成績で堂々と高麗の代表に勝って俺に向かって来い。」
恐怖で震えながらリインカの漬物のように曲がりきった“男の未来への根源力”を舐め出すカファナ。
下半身は裸で、露出する陰部をしこたま濡らすカファナに、前から気があったヒュウギはいきり立つ。
「お、小京の銀鈴屑星人の龍、ヒュウギは元気になったなあ。
小龍。
何でなんだ。
おかしいなあ。
女の裸はもう見飽きたのではなかったのか。
清とは違い、子を孕むのを避ける月由来の下し薬はどこでも安く売ってあるから、男女の分かり合い法、時間量は明と清を足してももう小京に敵わないのではなかったのか。
元気の理由とは関係無いかもしれないが全部答えろ。
漢語でな。」
泣きながら「カファナの事を子飼いの栗鼠(リス)にしてやりたいと、満月になりそうな頃合いを見計らって、冗談のような歌を想像しつつ、恥ずかしい気持ちを誤魔化す事がありました。」と奇怪な歌の披露。
「意味が分からん。
正直になれ。
お前の陰茎のようにな。」
「はい・・・カファナに気がありました。」
一方、涙に暮れつつリインカを舐め続けるカファナ。
「えぐっえぐっぬぁぐっ。
こんなのは嫌なのよぉーーーーー。
嫌なのよぉーーーーーー。
月の肌を気にする日にち(月経)への心配を正直に言ったのにーーー。
こんな事をおのこの前で言ったならば、操(みさお)が馬鹿になってしまうと言うのにーーー。」
今はカファナはどうでもいい。
「どういう意味だ。
ヒュウギ。
また、お前よく小京の道でカツアゲ喰らっていたような記憶を話させてやろうか。」
「カファナの事を好きでしたーーーよぉーーーーー。」
語尾だけは間抜けな声の抑揚。
失笑するカファナ。
「どう思うカファナ。
小京人の銀鈴屑星人の鯛として、こいつを着物に加えてやる気は無いのか。」
「まあまあ、嬉しい事でございます。
清の雷公家、喝王子。
着物に加えてやる気はございません、よぉーーーーー。」
語尾だけは間抜けな声の抑揚。
「どう思うヒュウギ。
小京人の銀鈴屑星人の小皇帝として、その未来の金髪の女、月の裏から来る、妾(めかけ)のおっぱいの大きさと、陰部の両側のふくよかさへの希望を歌う詩を今、歌え。」
「感想と致しましては、カファナの答えを聞いて池の鯉(こい)が滝を昇るような気持ちでございます。
詩は今すぐには歌う事は出来ません。
思い付きません。
清の雷公家、喝王子。」
「カファナよ、どう思う。」
「・・・嬉しい気持ちが更に高ましまってしまいました。
リインカも居ますので、しかし複雑な気持ちです。
清の雷公家、喝王子。」
そしたら、何とリインカが目を覚まし出した。
良くやったカファナ。
しかし、気持ちはもう揺れている。
「おい、ヒュウギ、リインカに状況を説明しろ。
この喝王子への恐れも含めてな。」
わななき出すリインカ。
「助けて下さい、助けて下さい。
うぎゃーーー。」
取り合えずこいつに“よぉーーーーー”を五分ぐらい詠唱させる。
「お前ら、誰が誰を好きなのか、正直になれ。
清の雷公家、喝王子が力で小京人に命令する。」
カファナはやはりリインカに気がある。
舐めとる時にしこたま濡れおった。
二十三にしてはかなり男を喰っとると見た。
リインカは驚きのままで気持ちは不明。
ヒュウギはカファナに強い好意がある。
カファナは嬉しい。
でもリインカは頭がいいから出世して未来を導いてくれそう。
全員を正座させ、全てを告白させる。
「おい、カファナ、リインカのおきんきんの感想を言え。」
「あ、はい、臭かったです。
でも体が活気立っていたから、仕方無い事だろうかなあ、と思います。」
「リインカ、何か言え。」
「・・・・・・“何でこんな事になったんだーーー”。」(李朝語で興奮)
「訳分からん言葉を使うな小京人が。
訳せ。」
「・・・・・・何も考えられません。」
「嘘を言え。
隠すなコラ。」
お前ら、おきんきんとおめなを一つにしろ。
ヒュウギとカファナは性交を始める事になった。
避妊はせん。
リインカは俺がボコしたらへたばって立てんようになっとった。
大人しくカファナのおめなを舐めれば良いものを。
「どう思うかリインカ、カファナのおめなを。」
泣きながら膝立ちのカファナ。
「・・・綺麗です。
まるで舞子の扇子模様の顔料のように紅く、巫女の装束の様にきめ細やかな緑色の素肌が、大福のようにふくよかと感じます。」
「どう思うカファナ。」
「え・・・かなり嬉しいです、よぉーーーーー。」
間抜けな語尾。
「カファナからの返信を聞いてお前はどんな恋文を繋げるのか。」
「・・・いや、あの、何と言うべきなのか・・・戸惑っていますよぉーーーーー。」
間抜けな語尾。
お前ら頭がいかれて死ぬぞ。
運命だ。
「四の五の言わんとおいリインカ、カファナのおめなを舐めろ。」
全くこの馬鹿が。
言う事を聞いてカファナを舐めてしっかりと震わせんから、お前の脳が再度揺れる。
状況からして自然に導かれる帰結だろうが。
これが見えんからぶっ叩かれるんじゃ。
お前出世出来んぞ。
四つん這いになるカファナ。
リインカの代わりにしごいて気合入れるヒュウギ。
無言での結合。
遅い動き。
いかん、急げ。
しごき、前振り以上の本番が当然じゃ。
棒でヒュウギの太股をぶっ叩く。
「よっ・・・よぉーーーーー。」
「急げっ。」
顔は無理強いによる罪悪感の疼痛を感じる、と言う仮定に耐え、疼痛を避ける顔直下の過去の仕事由来の高速疾走回遊意識、を匂わせつつ、適宜これを無理やり漏らす、つまりは無理やり官吏状況の義憤。
与える感慨はこれしか無くなる。
叱責。
カファナの白い尻をしこたま突くヒュウギ。
“パンパンパンパンパン”。
無言で泣きむせぶカファナ。
「気合入れろヒュウギ。」
「うおおおおおおおおおおカファナっ、俺はお前のおめなを本当に綺麗だと思ったんだが、お前は俺よりリインカの感想を気に入るなんて寂しいよぉーーーーーっ。」
“パンパンパンパンパン”。
失笑するカファナ。
「感想を言え、カファナっ。」
「こんなに強く思われてう・・・嬉しいですよぉーーーーーっ。」
「おい、ヒュウギっ。」
「あ、はいっ、清の雷公家、喝王子っ。
感想を述べまっうううおおおおおっ、よよよぉーーーーーっっっ。」
律動の変化、ヒュウギの発言に笑いを隠せないカファナ。
無言で二人を動きに任せる。
最後までぶっ放すべくの腰の押し付け、快楽の収奪に耽るヒュウギ。
顔を赤らめながら適宜腰をヒュウギに押し付けつつ、上下に揺らすカファナ。
(この女、意識を怪我しているな。
恐らく罪悪感だ。
引っかき傷の集積だ。)
「どう思うっ、ヒュウギっ。」
「羨ましいですリインカが・・・よぉーーーーー。」
笑うカファナ。
「カファナっ、どう思うっ。」
「・・・ヒュウギに求められていて嬉しいですよぉーーーーーおおお。」
(この女、やはり太過ぎる欲望を統御せん、行間への鞭のしなり、遊びを意図的に振るってきた利益を言語で眺望してきたな。
極悪だ。
階級からして真ん中より確実に上と見る。
喰い過ぎ、四季、和菓子、占い、かるた遊び、神道。
未来を読めん、と来たか。)”
カファナは高麗での滞在中に人脈を駆使し、事から三日以内に現代換算で二百万かけた下し薬を複数種服用しつつ、医師の診察を受けている回数の間、月経を見て安堵しました。
しかし以降の人生の片目は黒い眼帯です。
「本当に間抜けだったわ、あたし。」が研修への感想でした。
親が詩を聞かせて精神被害への無視を呼ぶ岩石階層意識を与えたようです。
高麗での研修現場では、ガラス張りの議論場があり、そこから討論を通し見ていた脳蘊(のううん)人、グレイは翻訳画面と声紋解析を経て、清の期の首席代表をこう評します。
“人生波形を恐らく顧みない程先鋭的な攻撃的知性資源を非隠蔽なるは以下の動態、及び敵への誘引目的に以下漏洩”。
“国家資源の攻撃的配備目的の線路敷設の推進者にして、枕木の材質は義侠心から半径は僅か”。
参加国、清、高麗、日本の生命波形の測定が目的でした。
明後期と清初期の上層部は脳蘊人と面会し、会談していましたが上の研修への清の代表が後に権力の頂点に君臨する前に脳蘊人は全ての公的な足跡の抹消を済ませています。
彼らは高麗各地での音波の盗聴を経て、高麗の宮廷に降臨するに至ります。
介入前に表示された翻訳文、“不可逆的変化を待つだけにある、人倫資源劣悪環境が稀代の・・・”の以下は翻訳ならずの雑音のまま、句読(くとう)点すら付されなかったのは、京都の異常腕力、言語化を常に嫌う、波動の様相の無遠慮の結果でした。
天徽
一万二千四百九十五青字