後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

近景・遠景

2019年01月05日 | Weblog
「遠くにある」とは 取り敢えずは問題が発生しないということ
物患いすることもまずは無いということ
「故郷は、遠きにありて想うもの」とは犀星の箴言
日本という国が、遠くアルゼンチン等と戦うことを想像するのは難しい

「近い」ということは、「隣にいる」ということである
人類の歴史をさかのぼっても、150人程度の集団は
常に隣の集団と緊張関係にあり、大半の場合において殺し合ってきた
それがホモ・サピエンスの宿命である

もし人類に英知のいうものがあるなら
「隣にいる」ことについて寛容の心を持つことができるのではないか
そんな話を韓国の生協の若手にしたことがあるが
果たして通じたのだろうか

昨今の日韓、日中の緊張関係は、あえて「作られている」と思わざるを得ない
双方からである
作られた国民感情操作に、易々と乗せられている様子を見るのは
何んとも傷ましく情けなく、諦めにも似た気持ちになる


大阪から見える山に 見上げるような山は無い
標高40メートルほどの道田池3号古墳跡の公園から四方を眺めても
地平に張り付くように山並みが見えるだけ
これは西方面、よく見れば左に淡路島の島影
右に須磨の山が霞んで見える
天気の良い日は明石大橋(300m)も見えるときがある


これは北西方面 泉北臨海工業地帯
かつては、羽衣や浜寺などの高級住宅地が広がっていたが
戦後の産業開発によって工業団地が埋立地に作られ
今は数多くの煙突から湯気や石油の炎が終夜絶えることが無い
遠くには西宮から神戸にかけての六甲の山並みが眺められる


目を東に転ずれば、大阪府最高峰の金剛山が拝める
その左側のクジラ型の山がツツジが紅く燃える葛城山である
その左に二上山があるのだが、巨大マンションが建設されて今は見えない
「見えない」という心の喪失感を誰が補償してくれるのか!!!


南は紀泉山脈である 大阪と和歌山を隔てる
よく見ると右に台形の高鍋山が見える
この山の中腹を「高鍋トンネル」が2年前に貫通した
和歌山、高野山が一段と近くなったが、通る人は少ない


近景の話はまた明日以降にして
取りあえずは友人から頂いた鮒寿し


酒と言えば丹波の山名酒造さんの銘酒
「奥丹波」が高名であるが、今夜は「醪」
うっかりすると炭酸が溢れだすので要注意である

年末年始はわが身体も心も酒浸り
このまま死ねば たちまちミイラとして保存できるくらいである

それでも来週からの民謡講座に向けて
資料の整理と印刷、念のための練習は怠らない
せめてもの緊張感でいのちを保持している