後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

副大臣

2010年06月09日 | Weblog
菅直人氏を総理とする内閣が発足した
夕刊をみると、農水副大臣に
篠原孝さんが就任していた
もともとシャドウキャビネットの農水大臣だった

篠原さんとの出会いは古い
もう20年近く前になる
有機農業のメッカの一つとされる山形県高畠町
農民詩人として名高い星寛治さんが
点から面に運動を広げる決意のもとに
自らの住まいの近くの農民に粘り強く働きかけられた
そして立ち上がった農民集団が
上和田有機米生産組合

縁あって、消費者団体として最初に賛同の意を示した
その話をするとまた長いので省略するが
映画「おもひでぽろぽろ」の主人公たちとの出会いだ
当時の糠目駅(現在の高畠駅)に降り立った光景は
昨日のことのように思い出される

その翌年のことだった
生産組合の総会に篠原さんが招かれていた
当時はまだ農水省の官僚であったが
「農的小日本主義」の著書で知られていた
早速、意気投合
その翌年には大阪の講演会を快く引き受けてくれ
さんざん飲み明かしたものだ

農水省の管轄範囲は広い
農業と言っても、米はもちろん
畑作物、小麦、大豆、果樹など多種多様だ
漁業問題も多岐の課題を抱えている
畜産業は不思議おじさんの前職だが
その業界の底辺にある問題は深くて難しい
不思議おじさんが暗い林業にしても
その不振は戦後ずっと続いている

京大農学部出身の農学博士だが
論じることと治めることは明らかに異なる
それは大学という場に職場を置く不思議おじさんは
毎日のように痛感している

さあ、篠原さんよ
権力の奮い場ですよ
批評して正論を吐くぐらい誰でもできる
100年の大計を作る時ですよ

そんな場が与えられたことを
存分に生かしてもらいたいと願っている
あなたは少なくとも現場を知っているはずだから