後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

家畜たちの魂

2009年01月10日 | Weblog
肥育豚舎火災(昨年の1月9日)から一年が経ちました。
猛熱によって黒焦げになり、毒ガスで窒息死した
900余頭の豚たちの無念の思い
農場長が唇を強く噛み締めた痛恨の大参事は、
目に焼きついて一生忘れられないことでした。

生協職員さんたちの素早くまた労苦を厭わない後片付けのご協力
生協組合員さんからの温かい励ましのお言葉とカンパ金
日ごろの、目には見えない関係性が、
強い絆となって目に見え、耳に聞こえ、
心に響いて立ち顕われました。

本日午後1時、真言宗のお坊さんをお招きし
厳かにまた鄭重に豚たちの霊を鎮める鎮魂の儀式がありました。

司会が「ただいまから獣魂祭を執り行います」と案内した途端
一天俄かに雪雲が厚くなり、
横殴りの吹雪が吹きつけ始めました。
お念仏の最中、雪は止む間無く激しく振り続け、
頭や肩や膝は白くなりました。

お念仏が半分を過ぎ、私も会社をを代表して弔辞を捧げました。
そのころからあれほど激しく降り続いた吹雪が止み、
陽射しが僅かにこぼれ始めました

まるで、豚たちの魂が、この儀式の間、
周りに集まったかのような時間と空間でした。

私たちの食を支え、健康に寄与してくれている豚たちは
家畜としての定めを背負ってこの世に生を受けています。
その使命を全うすることなく焼け死んだ豚たちの弔いに
私は迷わず「皆さん」と呼びかけました。

山から下りて振りかえると
また雪雲が厚く立ち込めていました。

平地でも時折雪がが横殴りに振り
底冷えのする阿波の里です。

今夜は2年ぶりの会社の新年会
そしてお別れの会を兼ねています。
キルギスのアサンベク君と
そして私と