◎埋立地は海に還る
世界的に徐々に海水面が上昇し、やがて世界の相当数の大都市群は、海水中に没し、人類はそれまでに主に集中的に低地に投資が蓄積されたことを嘆くだろうというのは、ダンテス・ダイジ予言の一節。原因が地球温暖化だったとはね。世界的な海水面の上昇は、火力文明の帰結である。
またこれを見越したのか、出口王仁三郎は、『日本は艮の金神様のご神体だから、埋立地などはいかぬ。元の通りになる。
(昭和19年12月12日)』
(新月の光 下巻/木庭次守/八幡書店P243から引用。)と述べている。
ダンテス・ダイジは、そもそも土地は神のものであり、土地売買は神にそむく行為であるというニュアンスのことを言っている。土地売買は合法だが、本来神が許し給わぬのだ。この延長線上に上記の出口王仁三郎予言がある。
合法だが神が許し給わぬ行為というのは、他にもある。そういう視点は、核戦力を支配力の源泉とする現今の国際政治や国家群にはない。
20年ほど前の冬の夕方、六甲の山から神戸を眺めたことがあったのだが、埋立地は盛大に広がっており、想像以上に日本の埋立地の規模は大きいものだなと感じさせられた。この時上述2本の予言が脳裏をよぎり、ぞっとしたことは言うまでもない。
バブル時代の地上げの弊害が大きかったことなどから、最近は高層タワーを立てる開発が中心となったようだが、ウォーター・フロントの名で埋立地の利用は、依然着実に増加している。30年50年の採算を考えるのであれば、海水面の長期的上昇も踏まえ立地場所の選定はよくよく考えねばならない時期になっているのではないか。
そもそも何が神の許し給う生業で、何が神の許し給わぬ生業かというのも冥想してみるべきだろう。
現代は、善と悪、真と偽、嘘とホントが複雑に入り混じり過ぎて、何が正しくて何が正しくないかほとんどわからない時代になってしまった。