自己嫌悪

1998年09月25日 | 健康・病気

 今日、5時前、工場長に「帰ります」と怒鳴って、事務所を出てきた。
 あまりにもバカなことを私にいうので、呆れてそういうことになってしまった。
 ロッカールームでさっきまでのことを反芻していたら、製造の副課長があわ
ててやって来た。私をとりなそうとする。私は、あんなやつがいる会社なんて
辞めてやる、と心で思っていた。
「あの人のことは無視して付き合って下さい」
 と彼がいう。
 私が、この会社に就職出来たのは、生産管理の前任者が辞めたからだ。
 その人は8月に辞め、製造課長は7月に退職した。素晴らしい人たちだった。
 入社して5ヶ月めになる私は、彼らがなんで辞めたか、やっとさっしがつい
た。
 しかし、車で家に向かっているとき、「辞めて、次はあるのか」と考えはじ
め憂鬱になってきた。月曜日に会社に行くことが辛い。
 行くつもりでいる。しかし、こととしだいによっては辞めるかもしれない。
私という人間がこれから生きていくためには、あんな奴とは付き合ってられな
い。
 これを、なんて女房にいうか…。
 家に帰ると息子たちはいなかった。
 私は、ブルースハープを吹いた。しばらくして、シャワーを浴びた。その後
も、ブルースハープ、クロマチックハープ、ケーナでいいかげんに自分で作っ
たメロディーを吹いた。
 ビールを飲み、日記を書いた。
 書いてるうちに、女房が帰ってきた。
「Sさんが死んだ」
 家に上がってくるなりそういった。ついに亡くなってしまったか、と思った。
 女房が勤める会社の50歳くらいの男の人で、女房が、これまでいろいろな
人に会ってきたが、一番尊敬出来るといっていた人だ。これまでも、女房がな
んどとなくその人のことを話してくれていた。
「会社に殺されたといっても、いい過ぎじゃないわ。いつも笑顔で仕事をして
いた。なんであんないい人がこんな会社にいるのか不思議だったわ」
 女房に、会社であったこといおうと思っていたが、いえなかった。
 Sさんのこれまでの人生はどんなだったのか。
 私は、自分の忍耐力のなさに自己嫌悪した。


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