丁寧につくられた映画でした。
気持ちよく最後まで観られました。
ただ、話が話なので辛かった。
戸田秋谷(役所広司)は、藩主の側室との不義密通および小姓を斬り捨てたということで、
10年後の切腹とそれまでの間に藩の歴史を書くよう命じられる。
それから7年後、刃傷沙汰を起こしてしまった檀野庄三郎(岡田准一)は、幽閉中の秋谷の監視役を命じられる。
監視の内容は、藩の裏側を知る秋谷が7年前の事件を家譜にどう書くか報告し、
秋谷が逃亡しようとしたら妻子ともども斬れというものだった。
これ以降の詳しい内容は書くことを遠慮します。
これから映画を観る人のために…。
戸田秋谷という人が魅力的ですね。
ただ、どうしてだろう。
小説を読んだときには彼の生き方を納得していたのに、映画ではがまんができなかった。
最後に藩に逆らって大立ち回りをして死ぬなんてことを心の隅っこで考えてしまった。
原作を読んで結末は知っていたのにです。
むかし、「切腹」という小林正樹監督、仲代達矢主演の映画を観た。
ストーリは↑をクリックするとあります。
映画の最後に仲代達矢が大立ち回りをして死ぬ。
あんなのがよかったな、となんかそんなことを思ってしまった。
役所広司がいいですね。
岡田准一も素晴しかった。
他の役者もよかった。
2012年4月1日に小説「蜩ノ記」の感想を九想話に書いています。
私は、とても武士のような生き方はできそうにもないが、武士というものに憧れます。