今日、映画「そして父になる」(監督・脚本・編集:是枝裕和)を観てきた。
つらい映画でした。
そんなことは観る前から分かっている。
赤ちゃんを取り違えられた夫婦の話、と聞いただけで憂鬱になってしまう。
それでも観に行かないわけにはいかなかった。
6年間育ててきた息子が、他人の子どもだった。
そんなことを今さらいわれたって困る。
しかし、今のままでいいわけがない。
やはり自分の子どもと一緒に暮らしたほうがいいに決まっている。
でも、これまで6年間愛し続けてきた“息子”は可愛いし、今も愛している。
「血のつながりより、毎日暮らしてきたことのほうが大切だ」
「自分に似てないところがある“息子”と暮らすことに疑問がわく」
今ごろどうして、赤ちゃん取り違えなんてことが起きたんだ。
それはここに書けません。
映画を観て下さい。
映画を観ている間、私は自分の息子たちのことをずーっと考えていた。
(私の子どもは双子だから、取り違えなんてないと…思う)
あの息子たちが私の実の息子じゃなかったら…、私はどうなるだろう?
なんてことを想像した。
たまらないだろうな、私はまともな生活は出来なくなるのではないか?
私は、息子たちが産まれてから育児日記をつけていた。
8ミリフィルムで産まれたときから撮影してきたし、
幼稚園のときからビデオで息子たちの記録を撮ってきた。
写真は膨大な枚数だ。
それが、自分の息子じゃないなんて分かってしまったら、私はどうなってしまうのだろう?
「親と子」ということを真剣に考えさせられた映画でした。
私は今日、午後からの仕事なので、朝9時上映の映画を観た。
朝なのにそこそこ観客は入っていた。
映画を観終わってうしろを振り返ったら30人はいた。
平日の9時始まりの映画にこんなに入っていたなんて、私はちょっと嬉しかったです。