ふたつの青空

2001年11月28日 | テレビ

工場の前に、坐るとこがブルーのよくあるベンチがある。
他の人と時間がずれた休憩時間にひとりで坐って、
煙草を吸いながら空を眺める。
左側には工場の建物があり、
右側にはウィンドウガラスの製品を入れる
台車が高く積んである。
その間に空はあるので狭い。
道路の先には、自衛隊の広い敷地がある。
ときどき若い隊員たちが訓練をしているときもある。

このところ天気がいいので、
よく澄んだ青空です。
こんな狭い青空ですがいいですね。
仕事でこころがすさんでいても、
青空に煙を吐いてるときは、
少しおだやかな気持ちになる。

4年前の今頃、私は山梨にいた。
資材部の倉庫の前にベンチがあって、
そこで、甲府盆地の上に広がる青空を見ていた。
左を見れば、“腰巻き富士”が見えた。
なぜ“腰巻き富士”なのか、これは私が名付けた。
富士山の下半身を甲府盆地の山々が、
腰巻きのように隠しているからです。
あの頃、山梨暮らしを早く終わりにしたい、
と願っていて、“腰巻き富士”も憎かったが、
今となっては、また会いたい。

山梨の青空は広かった。
遠くには八ヶ岳や穂高連峰があり、
“腰巻き富士”もおだやかにそびえていた。
なんなんだろう、
あの頃が無性になつかしい。
釜無川の土手で、またケーナを吹きたい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一本歯のヒビさん | トップ | 睡眠不足 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。