昼休み

2009年06月13日 | 健康・病気
12時半過ぎ、近くの福祉施設にいる
ダウン症のTくんが遊びに来る。
彼の年齢は40歳を過ぎていると思われる。
身長は私の肩ぐらいでちょっと太っている。
どちらかというと無口だ。
ときどき独り言をいっている。

私とTくんは、いつも野球をする。
野球といっても、
彼がいつもバッターで、私はピッチャーだ。
私が下手投げでテニスボールの硬球を投げると、
3度に1回ぐらいTくんが打つ。
空振りやファールになったときは、Tくんがボールを取りに行く。
Tくんが打ったときは、私がボールを拾いに行く。
彼が調子いいときは、
私は球拾いにしょっちゅう走るので疲れる。
でも私は、できるだけ彼が打てるような球を投げる。

空振りしてボールが後ろの植木の中に入ると、
しばらくボールを探しているTくんは、
見つからないと、探すのをやめてしまう。
私が行って探すことがよくある。

彼は、ヒットを打つと横のほうへのんびり歩く。
まるで1塁に行くように。
そして打席に帰ってくる。
そのとき何かしゃべっている。
右手の人差し指を前に突き出して叫ぶときがある。
どうもそれで1点入るようだ。

12時55分に野球を終える。
Tくんは、事務所に戻ってA4の紙に、
自分と私の名前を書き、その下に点数を書く。
彼の名前の下にはいつも「3」とか「4」とか書いてあり、
私の名前の下は、ゼッタイ「0」だ。
そりゃピッチャーの私は点数が入らないよ。
たまにはバッターをやらせて欲しい。
お願いだTくん。

私は彼といると所沢の作業所にいたときのことを思う。
Tくんのことを見ていると心が洗われる。
明日もまた野球をしようぜ!!
また、負けてやるよ。
いや、日曜日は福祉施設が休みで来ないんだな。
さびしいね。

コメント
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