トロカデロ・デ・モンテカルロ バレエ団

2000年07月02日 | 家族

 通称「トロックス」と呼ばれてるバレエ団のステージを、本日女房と、新宿
厚生年金会館で観てきた。

 1974年、トロカデロ・デ・モンテカルロ バレエ団は、オフ・オフ・ブロ
ードウェイのロフトでのレイト・レイトショウで産声をあげる。伝統的なクラ
シック・バレエをパロディ化して、楽しく、娯楽性の高いパフォーマンスを提
供したいという、バレエに情熱を燃やすグループによって旗揚げされる。すぐ
にトロックスとして親しまれ、ニューヨーカー誌やニューヨーク・タイムス、
ビレッジ・ボイス誌等に取り上げられて、その芸術と大衆性を認められた。1
975年半ば頃になると、フランスやイギリスの雑誌でも取り上げられ、わず
かのあいだに、ニューヨークだけでなく、国際的にその名を知られるようにな
った。

 このように、2000円で買ったプログラムに書いてある。
 トロックスは、男性だけのバレエ団です。男が、除草、いや女装して伝統的
なバレエを踊るんです。
 以前テレビで紹介されたのを観て、女房は観たいと思っていたらしい。私は、
ダンスというものにあまり興味がないので、忘れていた。いや、そのテレビで
観たときに、すごいグループがアメリカにはあるんだな、と感心したことは覚
えている。
 実は、女房は2ヶ月ほど前に、しっかり今日の公演のチケットを買っていた。
最初に「チケットを買ったよ。7月2日の日曜日、新宿だよ」と聞いたときに
は、またフラメンコの公演か、とたかをくくっていたら、よく聞くと「この前
テレビでやっていた男だけのバレエ団」ということを知った。
 ああ…、あれか、あれだったら観てみたい、と私は思った。いえ、フラメン
コは観たくないという訳ではないんですが…。
 私は、あまり“踊り”には興味がありません。そのあまり興味のないものに
お金をかけるのはちょっと…。なんたって、今日のチケットはS席で8000
円なんです。2人で16000円、私の薄給には不似合いな金額です。女房1
人で行けばいいものを、私の分まで買うなんて…。
 でも、トロックスはよかった。しっかりとしたバレエの技術に裏打ちされた
踊りに、“笑い”がトッピングされていた。バレエの本物を知っていれば、よ
りパロディが理解出来たろうに、私にはその知識がない。それでも笑えた。
「瀕死の白鳥」なんて、サン・サースの曲をバックに踊るのだが、これは理屈
抜きに笑えた。やせ細ったバレリーナ(とうぜん男)が貧相に出てきて踊る。
あのフリルのかたまりのスカートをなんていうか知らないが、踊るそばからそ
こから羽が抜け落ちる。最後に、彼女?は倒れてしまう。感動的…!?でした。
 女房は観ているときも、観終わってからも「今日はよかった」を連発してい
た。「ファンクラブに入るんだ」という。入会金4000円だ。それを聞いて
心の80%は(よしゃいいのに)と思ってるのだが、あいつは、専業主婦にな
りたいのに、私の収入が少ないばっかりにイヤな仕事を毎日我慢してしてるん
だ、好きなことやればいい、なんて心をコントロールして、「いいじゃない。
どんな特典があるんだ?」といってしまう。情けない亭主です。
 家に帰って、息子たちにトロックスのよさを女房は喋るのだが、UもKもど
こ吹く風だ。「息子たちの子供には、絶対バレエを習わせる」と女房はいう。
お気持ちは分かるが、息子たちの嫁さんの承諾を貰ってからにして欲しい。

コメント
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