ゆっくりのんびり市町村廻り

何年かかるか、もしかしたらできないかもしれないけど、日本の全市区町村の制覇を目指して頑張ってみる!

140日目 ナマコで埋め尽くされた明治の薫り漂う町 

2015-12-26 23:59:02 | 東海
2015年10月11日(日)


今週火曜日に、ある税理士と先日の南房総に誘ってくれた中学の悪友と3人で飲んだ時の事。
税理士が突然「いい節税方法があるんだよ」と言い始める。
私「ふるさと納税くらいしか思いつかないなあ・・・」
税理士「それ、それ!」
私「ふるさと納税は知ってますけど、オマケが付いてくる以外知らんのです。何がいいんですか?」
税理士「まず、2,000円を超えた部分は控除となる、それとやっぱりオマケ」
私「納税したらその分余計に住民税を払う事になるんじゃ?」
税理士「いやいや、納税された役所から住んでいる役所に通知されて、納めた分が住民税から引かれるんだ」
私「全国あちこち趣味で行ってましてね、オマケは別にどうでもいいんですけど、肩入れしたくなるような地方の市町村が多いんですよ。」
税理士「納税したい市町村をたくさん知っているなんて羨ましい。ふるさと納税の本来あるべき姿だ」
私「でももう年末だし、間に合わないよなあ・・・」
税理士「クレジット払いができる所もあるから」

実際、ふるさと納税を考えた事があったのも事実(納税はしていないけど)で、今年行った中で「肩入れしたくなった」自治体の例として、高知県・馬路村北海道・歌志内市なんかがありまして。
税理士の話しを聞いてあまり損もなさそうだし、目下納税市町村をピックアップ中。
千葉市には悪いけどホンのちょっぴり泣いてもらうわ。

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↓一晩過ごした松崎町(まつざきちょう)・「道の駅・花の三聖苑伊豆松崎」のシンボル・花時計。

直径11m。駅名の由来となった「三聖」とは、江戸~明治時代に活躍した町出身の三人のお偉いさんの事。敷地内には町の歴史を物語る古い建物が移設されております。

市街地に行きイオンにて駐車し、昨晩から降り続く雨の中を散策開始。
↓イオン近くにある那賀川に架かる「宮の前橋」

橋にはその町の特徴や売りとなるものが描かれたり施されたりする事が多く、ここ松崎町の売りがこれを見れば分かるというもの。

(553)静岡県賀茂郡松崎町役場
史跡・古刹が多く、なまこ壁があちこちに点在する落ち着いた街並みが特徴の町。
なので映画・ドラマのロケ地として使われることもしばしば。
私はドラマ音痴の中の音痴なので全く知らないけど、例として「世界の中心で、愛をさけぶ」なんてものがあるようです。
温泉も多い「花とロマンの里」松崎町、人口約7,000人。

明治商家中瀬邸→
明治20(1887)年に呉服商家として建てられ、昭和63(1988)年に町が買い取ったもの。

なまこ壁とは、平らな瓦を壁に張りつけ、目地の部分は漆喰を盛り上げた形に塗ったもので、保温・防湿・防虫、火災・盗難防止に作られ、たくさんのお金と労力を要するらしい。
そもそもこれらがどうして「まなこ」壁と呼ばれるのか? 海にいる海鼠(ナマコ)と関係あるのか?
まさに由来は海鼠からで、姿かたちが似ているからだというのですが・・・。

↓では、論より証拠、Wikipediaからその海鼠にご登場願おう(閲覧注意)。

う~~ん、似ていますか? これじゃ名前の由来が全く分からんよなあ。
どうやら壁の漆喰目地の盛り上がった部分が、海鼠に似ているところからなのだと。

中瀬邸の横から商店が連なる→
左の建物は「広瀬邸」。二度と開きそうにない店入口上にある表記となまこ壁の古い建物が全くマッチしていない様がまたいい。

食の名物はこういうのがあります→
海に近いのに、海系のものはないんだな、これが。

商店街を一通り歩いたら海の方へ→
夏は海水浴客で賑わうという松崎海岸。

↓松崎港

カツオ・マグロなどの遠洋漁業根拠地となる港で、客船の発着はなし。右の神社は瀬崎神社


港の山側。ここで那賀川(左)と岩科川(右)が合流します。

那賀川の左岸側へ向かいます→
右の建物は「依田邸」。

↓町で一番厚いなまこ壁のある「伊豆文邸」
 
明治43年築の元呉服商で、現在は無料の休憩所となっており、庭には足湯もあります。
ちと休憩しようと入るも、中からラジオ(写真のこのボロい骨董的なもの)の音が聞こえており、事務員でもいるものと思ってましたが誰もおらず。非常に気味が悪い空間でありました。

↓伊豆文邸の正面は、天然掛け流し温泉旅館「山光荘」


町の観光情報はここで→

そのお隣は「近藤邸」→
東京帝大薬学主任教授で、アルカロイド研究に大きな足跡を残したという近藤平三郎博士の生家。
薬問屋を営んでいたそうで、やっぱりお金持ちの家はそれ相当の教育ができるんだな。盛んに言われている教育格差は今に始まった事ではなく・・・。

↓近藤邸の横は、町のシンボルともいうべき「なまこ壁通り」。

奥の赤で目立つお寺さんは「浄泉寺」。

これを奥に進んで行くと・・・→
垣根にこっそり置いてあった、外で用を足しているような(息んでいるようにも見える)この像、もうちょっと堂々と飾っていてもいいと思うけど。なまこばかりもつまらないのでオマケ。

那賀川の「ときわ大橋」→
分かりづらいですが、桜・燕が漆喰で描かれております。そして奥にあるのが最初に紹介した中瀬邸。

江戸末期の漆喰細工の名人と謳われた入江長八に関する「長八記念館」というのもあるのだけど、そこは申し訳ないけどパス。
でも、いいですね、松崎町。伊豆でシッポリと古えを味わいという方にはオススメです!
次にちょっと離れた町のもう一つの看板名所に行ったのですが、それは次回。

さて、今年のブログはこれにて終了です。
どうもありがとうございました、また来年お目にかかりましょう。
良いお年を。

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