ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

春日の杜で学ぶ・おん祭と大和士

2013-11-29 17:18:43 | 春日大社
おん祭りと大和士(やまとざむらい)の講座に参加しました



大和士は「おん祭」で流鏑馬を奉仕して来られた方々です

流鏑馬の稚児



大和士については、天理大学の幡鎌(はたかま)先生がかなり綿密に
調査や研究をされていて、その発表が約1時間ありましたが
聞きなれない言葉や古い地名・・・
退屈で、とても眠くなってしまいました・・・
でも、この後、とても後悔することに。。。

大和士の子孫の方々も来て下さり、座談会もありました。



蔵に保管されていた、江戸時代の衣装
これを来ておん祭りに奉仕されていたのですね



大和士は、村の中で特別な立場や地位を持ち、家紋や苗字まで
許されて、「おん祭り」に奉仕するというという格式をお持ちでした。

ところが、明治政府に「おん祭」の有り方を大きく変えられてしまい、
今まで、守ってきたプライドや想いが保てなくなった事で
大和士の方々は、「おん祭」から身を引かれたのです。

座談会の最後、岡本権宮司が
「明治から、今まで約100年、お付き合いが途絶えていましたが、
これからは又、春日大社とのご縁を宜しくお願いいたします」と
話されて、胸が熱くなりました。

春日大社では、明治維新後、途絶えてきた所作や行事を毎年復活させて
います。
今年、大和士の子孫の方々との交流が始まったのは、大きな意味を持つと
思いました。

幡鎌先生のお話は、この岡本権宮司のお言葉に全て繋がった事に
気づき、退屈に思った事を反省・・・
幡鎌先生、ごめんなさい。。。

江戸時代、大和士が奉納した燈籠
若宮さんと金龍神社の間にあります



奈良町にあるイチョウの木
一度、枝を切られた為、この角度から見ると、ハートに見えるような。
実はこの木、歩道を半分ほど占拠しています
道路拡張工事の時、切られずに守られていたのですね。


大仏池~二月堂・紅葉

2013-11-25 21:49:44 | 東大寺
大仏池の大銀杏が見事でした
数年前までは、瑜伽神社も大仏池も、穴場だったのに・・・
信じられない程の人出・・・・



風も無く、穏やかな日でしたので、水面にも紅、黄色、緑・・
そして青い空



正倉院へと続く並木は、黄色い絨毯



講堂跡



二月堂





夕暮れ、4時頃
大湯屋の大銀杏は二月堂の舞台からは良く見えます
近くに行くと、大きすぎて、見上げるばかり。



さざ波のように美しい甍。



一日かけて、奈良公園の銀杏をメインに見て回りましたが・・・
まだまだ、見ることの出来なかった銀杏の木がたくさんあって
心残りです。
また、来年ですね。

瑜伽(ゆうが)神社・紅葉

2013-11-25 21:23:24 | 奈良公園
奈良公園の南、奈良ホテルの近くに瑜伽神社があります
紅葉が見事な神社です
モミジはあと一週間くらいでしょうか。
イチョウが見事でした。

御祭神は豊受大神の別名、宇迦御魂大神(うがのみたまのおおかみ)





小高い丘の上にある神社からは、遠く大和三山が見えます
飛鳥から平城京遷都に伴い、引っ越してきた人々が飛鳥の地を
懐かしんで「平城(なら)の飛鳥」と呼んでいたそうです

奈良から飛鳥は車で30分くらい。
歩いても3~4時間でしょうか。
でも古代の人々にとっては、もっと遠く感じたのだと思います



瑜伽(ゆうが)は仏教用語でヨガの語源だそうです

ユリノキ・ミヤマホオジロ

2013-11-21 19:53:53 | 鳥たち・魚たち
毎年、11月半ば頃、家から西の山を見ると、黄金色に色付く
並木が見えます
ユリノキです
モクレン科の落葉高木で花はどちらかと言えば、チューリップに似ているのに
何故か、ユリノキ。



あの木の下まで行きたくて・・・毎年チャンスが無くて・・・
今年は願いが叶いました!!

車で途中まで行き、徒歩で。
こんなに近くまで!



小道を抜けたら・・・







気がついたら、もうこんなに日が傾いていました



歩くと、色々楽しみがあります
十月桜(4月と10月の年二回花が咲きます)



そして、何より、一番感激したのは、ミヤマホオジロに会えた事。
学名を Emberiza elegans
「elegans」と名付けられるほど、エレガントで優雅な小鳥。

4~5羽の群れを2箇所で見かけましたので、今年はミヤマホオジロの
当たり年かもしれませんね♪

クリスマス・一日講習会

2013-11-20 14:35:23 | ポーセリン・ペインティング
11月7日 バラの専門店 Heguri Rose
様でクリスマスの一日講習会を開催致しました

転写紙を使ったり、手描きして頂いたり・・・個性溢れる作品が
沢山出来上がりました。
どれもこれも可愛くてラッピングしながら、
ずっと手元に置いておきたくなる様な、気持ちに・・



皆様のお手元で末永くお使い頂けると幸いです
素敵なクリスマスをお迎え下さいますように・・・☆

もう一つの・・漆金薄絵盤

2013-11-19 20:35:55 | お寺・神社
11月9日・春日大社と薬師寺の見学会の間に
法華寺へ。

目的は、ご本尊の十一面観音様と・・・もう一つの
漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)

平成22年光明皇后1250年遠忌に合わせ、前の門跡の発願により
約8割の大きさで2年の歳月をかけて復元されたそうです。

故・久我高照門跡は、明治天皇の后・昭憲皇太后を大叔母に持つ深窓の姫君。




        

こうして比べてみても、1300年近い時が経ったとは思えないほど
正倉院のオリジナルは色鮮やかです。

この漆金薄絵盤は対になっていて、同じ物がもう一つあるそうです。
いつの日か、両方を見てみたいものです。

薬師寺・東塔保存修理見学会

2013-11-16 22:16:54 | 薬師寺
11月9日は午前中、春日大社で檜皮葺き替えの見学会に参加。
午後は、3回目の薬師寺・東塔修理見学会に行ってきました

第1回目
第2回目

今まで、2回、見学会に参加できましたが、今回が一番ワクワクしました!
本当に、バラしてる!!





一番上から、順に解体して、現在は二重主屋まで進んでいます。



解体された、各部材が整然とならんでいる様子は圧巻!!
巨大なジグソーパズルのようです

漆喰の壁材なども、全て保管され、使える物は再利用されます
春日大社の檜皮とは違い、創建当時の瓦も使います
それにしても、材木や瓦・・・千年以上も使えるなんて、
日本の技術力は自慢できますね!





全てのパーツには、通し番号が付けられて、管理されてます



宮大工さんが、いろんな道具の説明や実演をして下さいました。



夕暮れの西塔




春日の杜で学ぶ・檜皮葺

2013-11-15 21:46:11 | 春日大社
春日大社では、現在第60次式年造替(しきねんぞうたい)
に向けて、様々な造替工事が行われています

今回は、幣殿・舞殿の屋根を葺き替える工事の見学と、講義を
受けてきました



一番気になっていたのが、この「林檎の木」
木の上の屋根を空けて、雨が掛かるようになっていました
大切にされてますね。



檜皮(ひわだ)の整形過程を展示してあります



本殿側の屋根の葺き替えがほぼ、終わっていました



瓦屋根と違い、柔らかな曲線が魅力です
年月が経つほど、味わい深くなっていくのです。
苔が生え、草木が育ち・・・良い雰囲気になってきたと思えば、葺き替です。
(痛んできた証拠なので、困るそうですが。)



飛火野のナンキンハゼ
奈良公園では、ナンキンハゼが一番初めに紅葉します




式年造替・・・伊勢神宮の式年遷宮と同じく、20年毎に建て替える事ですが、
       春日大社は国宝や世界遺産に指定されている事から、
       完全に建て替える事ができません。
       その為、痛んだ箇所の修理を行います 


国内で、檜皮を剥ぐことの出来る檜が少なく、毎回、材料の調達が
大変だそうです。

文化の日・万葉雅楽会

2013-11-08 21:05:26 | 雅楽
11月3日、文化の日
春日大社では明治祭と万葉雅楽会がおこなわれます

この日は、朝から雨模様・・・
残念ながら、室内で行われました

明治祭・奉納舞楽
貴徳(きとく)・・右舞
白い面・太刀を佩き、鉾を持って舞う姿は気品高く、勇壮です





管絃の演奏

平調音取(ひょうじょうねとり)
衣更(ころもがへ)
陪臚(ばいろ)

音色・楽器の容・奏で方・・琵琶が大好きです



振鉾(えんぶ)左方



振鉾(えんぶ)右方



北庭楽(ほくていらく)・・左舞





狛桙(こまぼこ)・・右舞

交易の船が五色に彩色された棹であやつられ、
港に入る様を舞いにそたそうです



舞人が並列に並ぶのは珍しいです



最後は、還城楽(げんじょうらく)・・右舞

コミカルなリズムに合わせて舞う姿は何度みても楽しいです
還城楽は、左舞・右舞があり、装束や面は同じですが
小道具の蛇の巻き方が、それぞれ左巻き、右巻きになっています





室内での演奏は、楽器の音色が良く聴こえて音響は申し分ないのですが
やはり池に張り出した舞台の雰囲気には敵いません。
風で舞人の衣装の袖がひるがえり、落ち葉が舞い、刻一刻と移り行く
日差し・・・これ以上は望めない、舞台装置。

次回は、良いお天気になるといいですね。