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ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

仔鹿物語

2013-07-31 13:17:58 | 鹿
昨年末、産まれて間もない仔鹿を春日大社境内で
見かけました。

一般に仔鹿は、6~8月に産まれますが、どうみてもこの仔鹿は
産まれて一月くらい。
夏毛のまま・・・冬を越せるのかしら?

母鹿も新鮮な草を食べてないから?
お乳の出が良くないようです
心配・・・

1月26日


寒さで耳が凍傷になっているのでしょう。
先が傷ついてます。。。
どんどんボサボサになっていきます

2月3日



同じ群れにいる、甘えん坊の仔鹿
毛並みが全く違います
この仔は5月頃まで、お乳を飲んでいましたが、、、
夏になりようやく乳離れ出来た様子。
男の子でした!ちっちゃい角が生えかけてきてます



2月9日




2月24日


3月に入り、無事に冬を越せた事を確認でき、嬉しかったです。
傷ついて縮かんでいた耳も治りました。

4月28日



ところが・・・連休が明けた頃から、全く会えなくなったのです
心配で、お参りの都度、あちこち探しましたが・・・
もしかしたら、他の鹿達と区別が付かなくなるくらいになったのかな?
それが、この仔鹿にとって安全で幸せな事なのです

7月21日、旬祭の後、流鏑馬の稽古を見に行くと・・・
居ました!!

足を骨折して、鹿苑で保護されていて、最近、元の群れに戻って
きたそうです。
きれいな夏毛になっています。
・・・どうやら、後左足を痛めた様子
庇いながら歩いてますが、大人鹿に負けず、鹿せんべいを
観光客から貰ってる姿は逞しいです



ただ、自然界では冬に産まれた仔鹿は冬を越せません。
まして、骨折してしまうと、その鹿の運命は・・想像できますね。
この仔は奈良公園の、それも春日大社で産まれた事で多くの人に
可愛がられ、気に掛けられ、冬を越す事ができました。

目立つ事で、悪気は無くてもお菓子や農薬が散布された
野菜などを与える人が居ないか・・・心配でした。

鹿は草食なので、人間の食べるスナック菓子、せんべいなどは
消化できません
特にチョコレートは草食動物にとって劇物です
毎年、チョコレートを食べて、命を落とす仔鹿が居るそうです

でも今年産まれの仔鹿の方が丈夫そうに見えます。
しばらく、目が離せませんね。
一日も早く、他の鹿と区別が付かなくなってくれるのを願います。


春日大社・旬祭

2013-07-30 13:30:30 | 春日大社
春日大社では、毎月1・11・21日と1のつく日に
旬祭というお祭りがご奉仕されています。
このお祭りは他の神社の月次祭に相当するもので
900年間一度も欠かすことなく連綿と奉仕され、皇室のご安泰、
国家の繁栄と国民の隆昌を祈る大変格式の高いお祭りです。
(春日大社HPより)

この旬祭の中で、毎月21日は一般の参列もできるのです。
事前の申し込みが不要で、当日の朝9時30分頃までに
春日大社「感謝・共生の館」に集合です

ちょうど日曜日と重なり、大勢の人が参列されました

10時前にはご本殿が間近に見える場所に移動します
合図の太鼓の音と共に、神職の方々や御巫が入ってこられ
神官による祝詞の奏上、そして参列者も一緒に大祓詞を唱和します
その後四柱の神様に神饌がお供えされます

食器やお盆、神饌の説明をしてくださいます

奉納される御巫の神楽は所作が流れるように美しく、長く正座して
足が痛いのも忘れるほどです。

お祭りは約1時間ほどで終わります

「感謝・共生の館」に戻り、神職による講話を聞きます。
この日は、御巫と神楽のお話
みこ・・・・巫女と書くのが一般ですが、春日大社では
みかんこ・・御巫 と呼びます

神楽は「神が楽しむ」もの

1時間のお話の後は神米粥の昼食を皆でいただきます。
食前と食後に感謝の言葉を斉唱、一拝一拍手していただきました。



冷やし粥です。
暑い季節にはぴったり。

春日の杜で学ぶ

2013-07-29 20:05:15 | 春日大社
春日大社では毎月、様々な講座を開いてくださいます

7月は「鎧講座」

この鎧は年末の「若宮おん祭り」で実際に使われている物です
平安時代の大鎧
戦国時代以降の胴丸
使用する武器が違う為、鎧や冑の構造が大きく違います



小笠原流の流鏑馬の練習日でもあり
流鏑馬の見学もさせていただきました
和弓と洋弓の違い、動きの説明などを受けます



二の鳥居近くの車舎(くるまやどり)で練習が行われてます
木馬に乗って練習。

無駄が無く、理にかなった、流れるような動きに目が釘付けです
的に当たり、落ちた矢を拾う動作にも、作法があるのです
また、練習でも挨拶、歩き方など、礼儀作法を美しく、
自然に行われておられます
ほとんどの日本人が堅苦しい、と避けて、忘れていた礼儀作法。
そんな事を見つめなおす機会でもありました。





2~3週間毎、ここで練習が行われているとの事
また、拝見できる機会があれば、と思いました

夏越の大祓

2013-07-28 21:20:26 | 春日大社
6月・12月の末日は宮中や主だった神社で大祓式(おおはらえ式)が行われます
人は、生活の中で、知らないうちに罪を重ね、穢れていきます
それを半年毎に祓う祝詞が「大祓詞(おおはらえことば)」です

 大宝律令によって定められたこの行事は
 朱雀門前の広場に親王、大臣・官僚が集い
 大祓詞を読み上の罪や穢れを祓ったもので、
 藤原京の時代より続く伝統の行事であるようです。

春日大社では、「大祓詞を唱える会」が開催され、参加してきました

神職の方から、大祓の意味や作法などを説明して頂き、参加者で「大祓詞」
を練習いたします
練習しながら・・・仏教で言うところの、「般若心経」みたい?

千早(ちはや)を受け取り、肩に掛ける事で、気持ちが引き締まります
だって約100名の参加者が全員、千早を着けて移動してると
目立ちます。一般の方達に注目されますから。

人形(ひとかた)に切り抜いた和紙に生年月日・氏名を記入し
水谷川に流します。



その後、若宮神社の神楽殿、ご本殿前の御廊に上がらせて頂いて、
その場所でも大祓詞を奏上します

普段、お参りに行っても外から見るだけの場所。
特にご本殿の近くまで立ち入る事ができるだけでも、嬉しいことです

二の鳥居近くの祓戸神社(はらえど)前に設置された茅の輪



3時から大祓式が執り行われます
ちょうど、日曜日と重なり、約100名の参加者に加えて、
一般の方達も多数参列されます
大祓式に興味の無い方もお参りされますので、参道の通り道を
明ける為、神主さん「皆さん、三尺お下がり下さい~」
ここで笑いがおこりますが・・・
参列してる人達、疑問に思わず、1メートル下がります。
神社ではまだ、尺貫法を使っているのですね。
また、その意味がわかる人達にもおどろき!

その後、直会殿に場所を移し、御巫(みかんこ・巫女の事)さんの神楽を
見せていただき、その後解散。

日々の穢れや罪はこんな事では贖うことはできませんが、古くから
執り行われている、お祭りに参加する事で、「気持ち」や「意識」を
持てたらいいな、といつも思っています