ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

2014 お水取り 達陀帽子いただかせ

2014-03-17 15:54:17 | お水取り
二月堂では、子供さんの健やかな成長を願って「達陀帽子いただかせ」が
始まっていました(10時~3時頃まで)

泣き出す赤ちゃんや、笑い声・・・お水取りの本行が終わった翌日の
二月堂は和やかでした
健康に恵まれた一年になりますように・・・







1時半過ぎ、二月堂で涅槃講を済ませられた練行衆が開山堂へ参拝されて
その後解散となります
晴れ晴れとした表情です





四月堂から背伸びして撮影した「糊こぼし」


縁側には咲いた「糊こぼし」が一輪
本当に、糊をこぼしたみたい。



閼伽井屋の榊
やはり鹿が食べてました。。。



二月堂 北茶所

2014-03-14 15:57:20 | お水取り
3月12日~14日は北の茶所で、観音寿司(巻きと稲荷)
二月堂うどん、ぜんざいなどが戴けます
名前、素敵ですね。



流し台は、懐かしいタイル張り
私が育った家は同じような台所でした。



楽しみなのが、この竈とお釜
こんな立派では無いけど、竃もありました。





この湯釜のお湯を使ったお茶が飲めて、幸せ。
「おぶう、どない?」って・・・
懐かしい奈良言葉を久しぶりに聞きました。
(お湯、お茶の事です)



お稲荷さんを戴きましたが、灰と煤が降ってくる!降ってくる!!
避けるのは難しく、一緒に食べたり、飲んだり・・
観音様のご利益を頂戴してると思えば、有り難いです。

若い頃は、この茶所で、わらび餅や甘味を食べていた記憶があるのです
通年の営業なのか、決まった日だけなのか、覚えていませんが、
懐かしい思い出です。


2014 お水取り 神名帳

2014-03-13 16:56:10 | お水取り
お松明の後、初夜の行はざわざわと騒がしいのですが、
五体投地が終わる頃には、帰って行かれる方も多く
神名帳が始まる頃には、静かになります

この頃には、足も痺れてきて、痛いのですが・・・
そんな痛さも吹き飛ぶような法螺貝の音!!

「南無観」が終わると、法螺貝が吹き鳴らされ、堂内は、神々しい空気に
包まれます
同時に、須弥壇の燈明の全てに火が灯され、煌びやかです

尾切、小鷹、水鶏という、銘がついている法螺貝があるそうです
どの音が・・・?と毎回、気になるのですが、わかりません。
小さい法螺貝だそうですので、高い音?でしょうか・・・

神名帳の読み上げが始まると・・・拍手を打つ音。
神社のように、揃ってなくて、ぱんぱん、ぱん・ぱん・・・と。

独特の節回しが耳に残ります。
身近な神社な馴染みのある神社の名前が聞こえてくると、ハッと
するのです。

一番は吉野、金峰の神様
最後に、早良親王、長屋王、菅原道真、大津皇子・・など
非業の最期を遂げられた人達の名前が読み上げられます。

本当は最後まで聴聞していたいのですが、帰宅する事に。。



(ギィ・・と音の出る)重い扉を開けて、外に出ると・・・
局って、「あちら」と「こちら」の狭間なのでは?と錯覚します





名残惜しくて、振り返り、振り返り・・・



本当は真夜中まで聴聞したいのですが、
それは夫の定年後の楽しみという事で!!
(でも、体力残ってるか、心配・・・)

お水取りの記事、こちらにまとめてあります・・

2014 お水取り お松明

2014-03-13 16:54:20 | お水取り
今年のお松明見物は、3月8日
土曜日と言う事もあって、大混雑。

籠松明が出来上がっていました
約60㎏だそうです(普段のお松明は、約40㎏)


今年は、お堂の上で見たいから、慌てて上堂。
5時半には、お堂からの移動が出来なくなります

水色から、群青へと変わっていく空の色
燈籠の灯りが美しいです





三度の案内の後
7時に大鐘が鳴ります
下に居ると、騒がしくて鐘の音が聞こえにくいのですが、
上では、良く聞こえました

先に上堂されてる処世界さんが「承って候」と返答。
礼堂の鐘を搗きます

目の前を、走っていくお松明
大迫力!
・・でもあっという間に通り過ぎるから、写真は難しい・・

練行衆の差懸の音も高らかに響きます
(お相撲さんが四股を踏むような格好で)、
観音様に「只今、参りました」との合図だと、教わりました。

お松明の上堂と同時進行で、二月堂では数々の事が行われます
毎年少しずつ、場所や時間を変えて、違う角度から修二会の法会
に係わっていけたら・・・と思ってます





どれだけの人が集まったのか解りませんが、99%の人は
お松明が終わる7時半には、帰って行かれます
勿体無いなぁ・・・
と思うけど、聴聞するのは、静かな方が嬉しいので・・・・

初夜の行を聴聞する為に
夫は、礼堂の中へ、私は、局へ。

まだまだ、騒がしくて困るのですが、次第に静かになり・・
五体投地が終わると・・・満足した方々は帰って行かれます。

いよいよ、神名帳!!


2014 お水取り 日中の声明

2014-03-09 20:23:13 | お水取り
お松明見物もまだ・・・でも、わくわく、そわそわします。
日中、日没の行を聴聞したくて、3月4日出かけました



食堂作法が終わって、生飯(さば)なげが始まってました
閼伽井屋の屋根に投げられる鳥獣への施しです
屋根の上に落ちた物は、鳩やカラスが、地面に落ちた物は鹿が
戴いてます



1時前、練行衆が上堂されます



日中・日没の行を聴聞して3時過ぎ、練行衆が下堂されました





出番を待つお松明



飯道神社の紅梅も咲き誇り、春はすぐ近くまで!と感じます



明るい昼間、西の局で聴聞していますと、
戸帳を巻き上げて内陣の掃除や、準備されてる時は、須弥壇も
良く見えるのです。
差懸(さしかけ)もまだ、綺麗な状態!

また、五体投地の様子は、今から始まる。とわかっていても
その迫力と音にドキッ!と。

夜、お松明の後の勤行に比べて、練行衆の方達もリラックスされてるみたい
に感じます。
熱心に聴聞されてる方以外に、たまたま、二月堂にお参りされた方も
多く、昼間も行があるのを驚いておられました。
ただ、もう少し静かに、願います☆

お水取り・食堂作法

2013-03-23 17:11:48 | お水取り
お水取りの練行衆の方々のお食事の作法を垣間見る事ができました
無駄が無く、整然と並んだ器が美しいです





食事の前に、長い祈りが続きます
法会に志を寄せた方々の名前を読み上げ、祈りが繰り返され
食事とはいえ、行の一つなのだと、改めて感じました
祈りが終わる頃、味噌汁、漬物、煮物が運ばれてきて、
堂童子さんが柄杓を三本構えて、くるり~と一回転。(これが見たかったの!)
これを合図に、食事が始まります
私達が拝見できるのは、ここまで。
静かに扉が閉められます。

食事の最中も祈りの声が聞こえてきます
最前列で写真を撮っていた方々が、後ろの方もどうぞ。
と席を替わって下さいました
有難うございました。

この日(14日)は、数取懺悔が行われる日です。
食堂作法で、席を替わって下さった方に特等席を教えて頂き
その場所で、声明を聞いていました
数取懺悔が始まる前に、西局の格子戸が少し開けられ(襖1枚くらい)
礼堂の中が見える場所です。
女性は、決して立ち入る事のできない場所。
仏の住まう世界と俗世の扉が開かれたような・・・
何とも不思議な感覚に包まれます。
夢を見ているようなひととき。
締めくくりの大導師の祈願と堂司の合図で、ハッ!と我に返ります

この日、お世話になった方々に感謝致します
貴重な経験をさせて頂き、本当に有難うございました

(数取懺悔が行われる日だけ扉が開かれるそうです)





お水取り・お松明

2013-03-10 14:55:01 | お水取り
修二会の行で一番有名なお松明。
今年は、3月8日に出かけました
信じられない程、暖かな日です
籠松明が出来上がってました
(70キロもの重さがあるそうです)



5時過ぎ、二月堂に到着
舞台下の芝生は少しだけ余裕がありました
大仏殿の屋根に夕日が沈んでいきます。
日が暮れてもまだコートが要らない。
大勢の人を入れると危険なので、6時過ぎにはロープが張られ
入場出来ないようになりました




7時、境内の大鐘の音と共に1本目の松明が上堂します
こんなに炎が上がって、大丈夫?といつも心配。







待ってる時間が退屈だったことも、お松明を見たら、吹っ飛んでしまいます
今年も来て良かった!
2本目、3本目・・・と、松明が上堂する間、堂内では、練行衆の沓の音が
高らかに響いています
これは「観音様、参りましたよ」と合図している音だとか・・・

7時半頃、10本の松明の上堂が終わり
この夜の声明を聞く為、局に入ります
夫は、事前に許可を頂いていたので、内陣へと入って行きました
(この時ばかりは男性が羨ましいです!)

お松明の後、初夜の行は参拝の方の興奮冷めやらず・・・で
賑やかなのですが、金曜日という事もあって、特別騒がしいです。
局でも、女性同士の私語。携帯の着信音。レジ袋の音・・・
脱帽しない男性・・・マナー違反多し!

それでも、南無観の宝号が始まる頃には、少し落ち着き・・
五体投地の「ダーン」の音で静かになっていきます。
でも、相変わらず、携帯の着信音!
神名帳奉読が始まると、帰っていく人が増えて、終わる頃には
最前列の人が残るのみ。

神名帳奉読は独特の節回しに聞き入ってしまうのです。
周囲が静かになった事もあり、本当に神々が堂内にいらして下さった
ような荘厳な空気が満ちてきます。

神名帳奉読の前、法螺貝が鳴り響き、須弥壇のすべての燈明に灯りが
ともされます。
揺らぐ炎。戸帳に映る練行衆の影。
幻想的でとても煌びやか!
これだけでもテンション、上がりますね。
そして・・・「例に依って大菩薩大明神等、勧請じ奉らん・・・」

内陣に入った夫の話では、練行衆の内々陣は少し垣間見えるだけですが、
音・灯明の灯りに揺らぐ僧の姿はとても神秘的だったそうです
間近で五体投地が見える場所に居たそう。

この後、半夜の法華懺法・後夜・晨朝と続きますが翌日の予定もあるので
残念ながら、お堂を後にします
自然と南無観コーラスと神名帳の節(春日の大明神♪布留の大明神♪)
を口ずさみながら家路を急ぎました。
それにしても・・・
「南無観自在菩薩」と唱える処を、「南無観!」と省略するばかりか
時には「観!」と最大限の省略。不謹慎ですが・・・楽しいです

そういえば、薬師寺の花会式では「南無薬師如来」を
「なむや~!」でした。それも絶叫~!
月末は、「なむや~」を聞きに行きます。

今年もお松明を見ることが出来きて感謝します。
多くの人々の協力があって、修二会は成り立つ事にも感謝。
全ての人々が幸せに過ごせますように・・・

お水取り・昼間の声明

2013-03-06 21:05:15 | お水取り
昼間の声明を聞きたくて、出かけました
3月5日は、数取懺悔(かずとりざんげ)が行われます
今日は下7日のお供えの御餅を搗く日に当たりますので
食堂作法が30分繰り上がります(11時半)

練行衆といえど行中に戒律を破ったり、過ちがあったりするので
それを懺悔します
立ったまま、お辞儀して、のけぞって・・を3千回繰り返すのですが・・
数え方にカラクリがあり、位が上がると、飛ばしていくようです。
あくまでも厳しい戒律を守ることを求められるのです。

数取懺悔は礼堂で行われますから、西局での聴聞。
(五体投地の様子も見えます)

上堂する練行衆(12時半頃)



下堂する練行衆(3時前)



赤いコーンが・・・邪魔・・



昼間の声明は初めてでしたが、やっぱり夜に比べて、周囲がざわつき
落ち着きません。
中学生ご一行様や女性の団体は賑やかですし。
でも「南無観」の宝号が始まると、周囲が気にならなくなるのです。
やっぱり、「ナムカン」を聞かないと春が来ない!

それにしても、数取懺悔、
私だったら何回しなければならないのでしょうか・・?

今夜は、過去帳奉読の日
混雑することでしょう・・・青衣の女人・・

相変わらず、藤蔓を食べてる鹿(モグモグ・・)


お水取りを待つ東大寺・二月堂

2013-03-02 23:13:26 | お水取り
3月1日は夕方から土砂降りの雨
2日は大変風が強い一日でした

お水取りは、天狗が悪戯をしに来る事もあるそうです
きっと今日の風も天狗の仕業?




境内には結界の注連縄が張られて、神聖な気持ちになります
仏教によく使われる樒と神道にかかわりの深い紙垂
修二会の注連縄にはその両方の要素を含んだ独特なものなのだそうです。





練行衆の食事を作る湯屋
電気・ガスなどは一切使わず、江戸時代と同じ作法で用意されるそうです





練行衆、其々の家紋が付いた櫃



帰りは、やはりこの和菓子
南無観椿


今日からお水取り

2013-03-01 16:37:50 | お水取り
今日、3月1日からは、修二会の本行が始まります
2月28日は、練行僧の方達が別火坊から二月堂境内の参籠宿所に
入られる日です

春が来たような穏やかな日

出番を待つお松明用の竹・壮観~



午後、3時過ぎ、戒壇院近くの別火坊から二月堂まで登って来られる
練行衆の方々
和上さまを先頭に一列に無言で歩いてこられます



参籠宿所前では、娑婆古練(しゃばこれん)の方々がお持ちです。
北河原別当初め、長老方のお姿が有ります
無言で一礼して宿所に入って行かれました。 





この後、夕方6時から 大中臣祓(おおなかとみのはらえ)が行われますが
帰宅しなければならず、残念でした。
御幣を振り、祓い清めの儀式を行うのですが、神様と仏様は切り離せない
奈良の地らしい儀式だと思います。