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ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

2014 薬師寺・花会式

2014-03-30 15:36:44 | 花会式
「奈良に春を告げる」と言われている薬師寺・花会式(修二会)
今年から、日程が3月25日~3月31日に変わっています

2012年の様子・・・
2013年の様子・・・ 


28日、初夜と半夜の行を拝観できました

夕方、5時には全ての門が閉められますが、6時半に開門してくださいます。
とても美しい日没後の空の色



薬師寺は、女性も入堂でき、一緒に祈る事ができます
お経の本を入り口で受け取りました



席につく前、お薬師様・日光・月光様にご挨拶。
昼間の照明とは違う表情のお顔に、思わず胸が熱くなるのです
(幻想的で神々しくて・・・言葉になりません)

二十一打の鐘の音が初夜の行が始まりの合図

お薬師さんの前に設えられた台に、時導師役の練行衆が上がり読経が始まります
薬師寺の僧侶は皆さん良いお声です
普段からマイクを使わず法話をされておられますから、自然とオペラ歌手のような
発声になるのでしょうね。

「南無薬~(なむや~)!」と絶叫にも近い叫びが始まると
有り難い気持ちが、心の底から湧き出て来ます
そして、一緒に「南無薬~!!」

初夜の最後、大導師作法が行われ、その間、お香水を授与してくださいます
(とろり、と甘いお香水)

そして・・・
昨年、よく見えなかった、「咒師作法」と「咒師走り」 今年は良く見えました
堂童子さん、「貝鐘~」の合図で「咒師走り」が始まります

堂内の明かりが消えると、太鼓、法螺貝、鐘、鈴が鳴り響き
(わかっていても、何度経験しても、この時はビックリします)

咒師帽をかむって両手に刀を持って堂内を三週します
一週目は刀で天(上向き)を、二週目は地(下向き」)、三週目は天地(上と下)を差し、
腰を落として摺り足で行道されます
右の刀は反っていて、左は真直ぐなのですね。

半夜が終了したのは9時半頃

昨年は土曜日に拝観したので、お堂は満員でしたが、今年は金曜日ということも
あって、予想外に空いていたのです
散華も自然と手元に舞い降りてきて・・・3枚戴きました

仕事を終えて大急ぎで駆け付けた夫は大変だったみたいですが・・・

女人禁制で内陣を見ることが出来ない、東大寺・二月堂の修二会
女性も拝観できて、一緒に声明を唱える事ができる薬師寺の修二会

それぞれに魅力的なのですが
薬師寺の方が、見られる事を意識した演出があるのは事実です。
照明の明るさを変え、お堂が割れんばかりに鳴り響く太鼓や銅鑼の音。
より高く花弁がはらはらと落ちるように舞いて下さる散華・・・
演劇を見ているような気持にもなるのです


境内の薄墨桜、満開です
山田法胤館長ご出身の岐阜県梶尾村から寄進されたそうです







辛夷も満開


薬師寺・花会式

2013-04-05 21:20:11 | 花会式
友人が薬師寺・花会式に行きたい!と言ってくれたので、案内しました
この日は、未生流 家元の献華と南都楽所の舞楽が奉納されます

金堂の注連縄



左方の振鉾(えんぶ)
舞台を清めます



右方の振鉾



迦陵頻(かりょうびん)
胡蝶(こちょう)の子供達が舞台に上がります

舞は胡蝶だけでした



蘭陵王(らんりょうおう)



一時からの日中・日没の法要と平行して献華や舞楽が奉納されます
その為、お堂への出入りが多く、とてもざわつきます

第一日目に行った夜の法要が印象深かっただけに、残念。

南都銀行・本店の展示です




薬師寺・花会式

2013-04-01 18:43:27 | 花会式
3月30日から薬師寺で修二会(花会式)が始まっています
初日、夜7時から始まる初夜と半夜の法要に行ってきました
昨年の記事・・・

6時半に門が開かれます
(夜は入山料も駐車場も無料)



初夜・半夜の法要は一般の私達も一緒にお経を唱えて参加できます
金堂の入り口でお経の本を受け取り、席に着いて練行衆の入堂を待ちます

昼間の薬師寺金堂は、キラキラと耀き、とても美しいのですが
夜のお堂の荘厳さは言葉では表現できません。
色とりどりの花々に囲まれた薬師如来さま
お釈迦様がお生れになったというルンビニの花園はきっとこんな様子
だったのでしょう。

お堂の雰囲気にぼやっ~としてると鐘の音!(二十一打の鐘)
緊張が高まります
練行衆の入堂後、この行を進行する「時導師」が、
本尊薬師如来像前に登壇します。
柄香炉を持ち、一度反り返るようにして行う特徴的な立礼。
見ていて、落ちないかな?とハラハラ。

大声で唱える声明も圧巻!

10人の錬行衆による「散華」
天上界から蓮の花びらがヒラヒラと舞い降りて来るような優美さ。

いよいよ「称名悔過」
「な~むやー!(南無薬=南無薬師瑠璃光如来)」と絶叫!
東大寺のお水取りは「南無観!」
国立博物館の西山厚先生のお言葉を借りると
「お堂の中で愛を叫ぶ」ですね。

「大懺悔」が終わり、錬行衆が須弥壇の周りをまわり始めます。
三周目になると堂内の明かりが消され、鐘と太鼓が打ち鳴らされ、
法螺貝も加わり、「牛玉加持(ごうおうかじ)」
の文言が大声で唱えられます。
何回経験しても、この場面は驚きます

あの驚天動地の空間に居ると、体の中の悪い物は全部出て行ってくれる
ような気分になるのです

約1時間ほどの「初夜」の行が終わり、「大導師作法」へと移ります。
この時、お香水を授与して下さいます
お香水に気をとられてると・・・
咒師が「咒師帽」をかむり、2本の剣を持ち、「咒師走り」が始まります
(堂内を清浄に清める作法です)
腰をかがめ、すり足で須弥壇の周囲を周ります
そうとう体力を必要とする姿勢です。
この時も灯りが消され、鐘、太鼓、法螺貝が鳴り響き、神秘的。

続いて「半夜」の行が始まります
終わったのは9時半頃でした。






三月は、東大寺の修二会(お水取り)に始まり、薬師寺の修二会(花会式)
で終わります
春を呼ぶ「お水取り」
春を告げる「花会式」
三月という季節の移ろいを法会で感じる事ができる事に感謝致します



薬師寺・花会式

2012-04-03 14:46:56 | 花会式
薬師寺で行われている花会式(はなえしき)に出かけることが
できました

花会式(修二会)とは 国家の繁栄と五穀豊穣、
万民豊楽などを祈る春の行事です。

「奈良に春を呼ぶ」行事といわれている
東大寺修二会に「お水取り」という通称がついているように、
薬師寺修二会は「花会式」と呼ばれ、
「奈良に春を告げる行事」として親しまれています

花会式が終わると本格的な春の訪れです。

ご本尊に「梅・桃・桜・椿・山吹・牡丹・百合・杜若・藤・菊」
の10種類の造花(つくりばな・と読むそう)をお供えすることから
「花会式(はなえしき)」と呼ばれています
(日本で造花を作った起源との説も)

金堂の前に設えられた舞台がより一層、華を添えてます



午後1時頃、雅楽の演奏を伴い、中門から入堂されます

東大寺の修二会(お水取り)と違い、とても開放的です
女性だって金堂に入る事ができますし、読経も大音量!!
(境内にはスピーカーで流しているみたい)
絶叫に近い読経だけでも圧倒されるのに
法螺貝、鐘、太鼓などが鳴り響き、荘厳な空気に包まれます



日中、日没の行が終わると、大蔵流の狂言「伯母ヶ酒」が奉納されます



その後、観世流の「半蔀(はじとみ)」が奉納されます
(源氏物語「夕顔」を題材にした内容)



昼間は、まったりと法要が行われますが、夜は別世界だとのこと
鬼気迫る迫力に魅了される人も多いと聞くと、うずうずしますね。
一度、拝見してみたいものです

時間調節の為、広~い境内を歩き回ってりると修学旅行の高校生に
法話が行われていました。
後ろ半分は、興味がないのか、携帯をいじったり、話に夢中。
そんな子たちもそのうち、話に引き込まれたのか、楽しく話を
聴き始めるようになります

この薬師寺はいつもどこかで、若い僧侶がお話をされています
きっと聞き手に飽きさせないよう研鑽を積んでおられるのでしょう

ここにも鹿がいたら、もっと楽しいのに~!!


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