ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

第63回正倉院展

2011-10-30 23:58:48 | 美術館・博物館
奈良国立博物館で開催中の「第63回正倉院展」に行ってきました
第60回から毎年お祝い事
(天皇陛下ご即位20年、平城遷都1300年など)
が続いて普段より豪華で壮麗な宝物が出陳されてきましたので、
何もお祝い事が無い、今年は・・・
いえいえ、それでも十分満足でした



毎年感動するのは1300年もの年月が経っているのに色が残っている事
今年は美智子皇后様が育てられた蚕から紡いだ絹糸を使って復元された
布類も展示されていて、比較してみても保存状態の素晴らしさが
伺えます。
この蚕の名前は小石丸という可愛い名前です



これが香木「欄奢待(らんじゃたい)」
1メートル以上ある大きさに驚きました
織田信長、足利義政、明治天皇がそれぞれ切取った跡に付箋が付いています
時の権力者が力を誇示する為に、強引に勅封を解き、
切り取ったと伝えられていますが、
今でも香りが残っている香木ですから、その魅力に魅せられたのでは・・・
と感じます

日曜日なので家族連れも多く、少年達がこの香木の前で、戦国武将が残した
痕跡に興奮して食い入るように見つめている姿が印象的でした




(写真はポスターを撮影いたしました)

低反射・高透過のガラスを使った展示ケースのお陰でより臨場感が感じられます
あちこちでおでこをぶつけてる人が・・(私もです!)
まるでガラスが無いみたいなんです。

毎年、初日の夕方5時頃に行っていましたが、今年は2日目の同時刻
やはり日曜日の夕方というだけあって快適に見る事ができました!
これから、行かれる予定の方、11月4日までの平日の4時以降に
お出かけください。
11月6日の日曜美術館は正倉院展の放送ですから
翌週からはいっそう込む事が予想されます
また、最終日14日(月)の午後3時以降は毎年快適に鑑賞できます

私が以前正倉院展のお手伝いをした時も同じような傾向でした

アトリエ・ラ・ヴィータ

礒江毅=グスタボ・イソエ 

2011-10-27 11:34:13 | 美術館・博物館
~マドリード・リアリズムの異才~

大阪出身で30年あまり滞在したスペインで認められ、日本での活躍を期待された
まさにこれから・・という時に急逝した 礒江毅さんの絵を見たくて
奈良県立美術館に行きました

これほど時代を超えた写実があろうか。礒江毅は夭折した。だが、絵は残った。--佐伯泰英(作家)

礒江の言葉です。
「リアリズム絵画とは、実体とはフィジカルなものだけど、徹底した描写によってメタフィジカルな世界が見えてくるのを待つ哲学です」

展覧会場には、礒江毅の重厚な世界が広がっていました。
存在と時間を丹念に描き込んだ、表現への恐ろしいほどの根気と執念。
「物は見ようとしたときにはじめて見えてくる」
という作者の言葉・・・






(写真はチラシを撮影いたしました)

どの作品も実物より、リアルなのでは・・?
特に裸婦の美しい事!!
アングルの描く女性の背中より魅力的でした

多くの男性が絵の前で動けなくなるほど魅力的です

作品は作者自身の言葉で解説文が付けられているのが嬉しかったです


アトリエ・ラ・ヴィータ

ミシュランガイド・奈良

2011-10-23 20:15:03 | 奈良公園
東大寺ミュージアムに行った帰り、近鉄奈良駅近くの本屋さんで
ミシュランマンに遭遇



ちょうど、奈良公園で開催されているCu-Cal(クーカル)奈良を
見てきましたのでタイムリー!

今年のテーマが ~拝啓 志賀直哉様 おいしい奈良、できました~



文豪も罪作りです
奈良が好きで、そこに棲んでいながら随筆「奈良」で
「 食い物はうまいもののない所だ」と書いた為、その言葉が独り歩き
してきました

事実、奈良時代にも地方に赴任した役人が海の近くで新鮮な魚を
食べたりしていたのでしょう。都に戻ると食べ物が・・・
など書いた資料が見つかっているそうです

盆地で新鮮な魚介類が手に入らなく、保存食が中心だったのでしょう

奈良県民は古く奈良時代から「奈良にうまいものなし」という
言葉に呪縛されてきましたが・・・
今年からは自身を持って「おいしい奈良のお店」を紹介できそうです

でもフランスの方・・奈良公園の鹿を見て「美味しそう」
と言わないで下さい!!

アトリエ・ラ・ヴィータ

東大寺ミュージアム

2011-10-23 20:04:31 | 美術館・博物館


東大寺境内に新しくできた「東大寺ミュージアム」に行きました
お目当ては東大寺の法華堂(別名、三月堂)
その本尊に当たる国宝「不空羂索観音」です。
ただ・・・パンフレットの写真を見て、一抹の不安が・・・

いつも暗いお堂の中で、懐中電灯で照らして、やっと見える程度
なので、イライラが募っていました
美術館の中なら、満足に見る事が出来る~と思っていましたが
仏教会一豪華な宝冠やウルトラビームのような後背が無く・・・
合掌した手の中にあるはずの水晶の宝珠もありません!!

これが宝冠(写真は博物館HPよりお借りしました)
水晶、真珠、珊瑚、翡翠、トルコ石など約2万5千個(!)
もの宝石を銀の糸で繋いでいて・・・
高さ3メートルの観音様の頭上にあるわけですから、ボリュームも
あります





がっかりしましたが、普段着の不空羂索観音様にお会いできたようで
それはそれで良かったと思います
やはり仏様は美術館や博物館ではなく、本来の場所に安置されている姿
が一番だと再認識いたしました


愛らしい鹿の親子

アトリエ・ラ・ヴィータ

第58回伝統工芸展

2011-10-19 22:10:57 | 美術館・博物館
毎年楽しみにしている「伝統工芸展」
今年も見てきました
(写真は協会HPからお借りいたしました)


受賞作品の中で特に印象に残っているのがこの3作品
「縄文」というタイトルの花かご
透け感のある竹細工なのに、縄文土器のようなおおらかさ
力強さがかんじられます

沈金の飾箱「緑風」
夏の強い日差しを避けて日影で羽を休める糸トンボ
シルエットなのに生き生きとしていました



一番好きな作品
截金飾箱「皓華」(きりかね飾り箱・こうげ)
細く細く切ったプラチナ箔を使って雪を表現されてます
作者は、なんと、4人のお子さんのママさんです
アトリエはリビングのテーブルだそうです。
截金細工の人間国宝でいらしたお母様の技を受け継いで
いかれることでしょう



どれもこれも素晴らしくて、気がついたら2時間以上
過ぎていました。
毎年、会期が短いので残念です。

アトリエ・ラ・ヴィータ

深まりゆく里山の秋

2011-10-16 19:52:52 | 日々のこと
昼間はまだ汗ばむ気温の日が続きますが、里山は
目に見えて秋の気配が深まりつつあります。

少し前まで、青い実だった「カラスウリ」
こんなに色付いていました



このカラスウリ、夏の夜、レースのように美しい花を咲かせます
朝日に照らされると、萎んでしまうので、なかなか見る事ができないのが
残念ですね・・
これから冬枯れの山にオレンジ色の実が彩りを添えてくれます




アトリエ・ラ・ヴィータ

宿題を片付ける

2011-10-14 13:17:45 | ポーセリン・ペインティング
中途半端にしていた作品を仕上げる時間が出来そうです
2回目の焼成が終わった所で、重大なミスに気づき・・・
嫌になって・・・お蔵入り・・・
焼成記録を見ると、5年前から手を付けていなかったのです。
何となくですが、今なら、失敗をカバー出来そうな気がするので、
頑張ってみます

(40センチX25センチの大きな作品です・重い・・)





お蔵入りの作品・・・人物画がまだ一枚残っているのです
頑張らねば~

アトリエ・ラ・ヴィータ

素敵なペンダント

2011-10-05 14:32:56 | ポーセリン・ペインティング
昨日のマスタークラブの展示会で、販売されていたグラスフュージングの
ペンダント。
色ガラスを組み合わせて、窯で焼き付けると、不思議な模様が
浮かび上がります
着ている洋服の色、光によっても微妙な色の変化が楽しめます

気に入って手に取った物が偶然2点とも岸田先生の作品でした!



こちらは以前、私が作った物





アトリエ・ラ・ヴィータ