ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

春日祭(申祭)

2013-03-23 17:12:31 | 春日大社
3月13日は春日祭が行われます

天皇陛下のご名代である勅使が宮中より派遣され、
国家の安泰と国民の繁栄を祈願する勅祭です
京都の葵(あおい)祭、滋賀の石清水(いわしみず)祭と並ぶ三大勅祭の
一つです
関係者以外、非公開なのですが、華麗な行列は拝見できます

今年は遠くから知人がお水取り見物に来て下さり、「春日祭」も見たい!
とリクエストがあったので、出かけることが出来ました

春日大社二の鳥居前に9時前に待ち合わせ
ちょうど、神職の方々の行列を見ることが出来ました



天皇陛下の勅使ご一行は10時頃、ここを歩かれます
その間、玉砂利絨毯を整えたりされていますが、早速鹿が座り込みます
他に場所あると思うのですが、この特別な道が好きみたい。





いよいよ、勅使ご一行の行列





真ん中の黒い衣装が勅使の方



二の鳥居をくぐり、左手の祓戸神社でお払いを受けられ
着到殿での儀式後、回廊内に入って行かれます。
一般の人が見られるのは、残念ながらここまで。
この後、回廊内の建物でいろいろと重要な神事が行われます。

今年の勅使の方、藤原氏一族の方では無いので、南門を通られて・・・
お付きの方2名は藤原氏一族の方なので、一族専用の門から入られます。





午後1時までは、南門から先は拝観できません




お水取り・食堂作法

2013-03-23 17:11:48 | お水取り
お水取りの練行衆の方々のお食事の作法を垣間見る事ができました
無駄が無く、整然と並んだ器が美しいです





食事の前に、長い祈りが続きます
法会に志を寄せた方々の名前を読み上げ、祈りが繰り返され
食事とはいえ、行の一つなのだと、改めて感じました
祈りが終わる頃、味噌汁、漬物、煮物が運ばれてきて、
堂童子さんが柄杓を三本構えて、くるり~と一回転。(これが見たかったの!)
これを合図に、食事が始まります
私達が拝見できるのは、ここまで。
静かに扉が閉められます。

食事の最中も祈りの声が聞こえてきます
最前列で写真を撮っていた方々が、後ろの方もどうぞ。
と席を替わって下さいました
有難うございました。

この日(14日)は、数取懺悔が行われる日です。
食堂作法で、席を替わって下さった方に特等席を教えて頂き
その場所で、声明を聞いていました
数取懺悔が始まる前に、西局の格子戸が少し開けられ(襖1枚くらい)
礼堂の中が見える場所です。
女性は、決して立ち入る事のできない場所。
仏の住まう世界と俗世の扉が開かれたような・・・
何とも不思議な感覚に包まれます。
夢を見ているようなひととき。
締めくくりの大導師の祈願と堂司の合図で、ハッ!と我に返ります

この日、お世話になった方々に感謝致します
貴重な経験をさせて頂き、本当に有難うございました

(数取懺悔が行われる日だけ扉が開かれるそうです)





古川ひろ先生の展示会

2013-03-20 21:43:32 | ポーセリン・ペインティング
神戸・らんぷミュージアムで開催されてる美しいポートレイトの
展示会に行く事が出来ました

全てポートレートの作品です。
こんなにも多くの人物画を見たのは久しぶりです
古川先生に師事している東京から来てくださった知人に先生を
紹介して頂きました
快くいろんな事を教えてくださり、有難うございました
素晴らしい作品を拝見すると、またポートレートを描きたくなるのです。
沢山の刺激を頂いた、素晴らしい展示会でした




HP アトリエ・ラ・ヴィータ はこちらから


正倉院正倉整備工事・第3回現場公開

2013-03-17 22:13:31 | 東大寺
東大寺境内にある、正倉院正倉の瓦の葺き替えと各部所の補強工事が
平成23年秋に始まりました
工事の様子を公開する見学会が行われ、今回で3回目となります
1回・2回と応募し続けていましたが、抽選に外れ・・・
3度目でようやく願いが叶いました
当選ハガキを神棚に奉り、今日の日を楽しみに待ちました
今回は運よく、近くに住む妹と甥の分も当選です。

すっぽり、素屋根(工事現場の足場)に覆われた正倉院
あの校倉が見えない・・・



中に入ると、建物を支えている柱が見えます
世界最強の免震構造と言っても差し支え無いでしょう。
自然石に乗せているだけの柱
石の形状に合わせて木の断面を加工してあります



美しい校倉
釘を使わず、木材を井桁に組んでいく工法
大学生の甥、「バームクーヘン」とつぶやきます(笑)



建物・北の端から見える杉本神社
水の神様をお祭りしています
鎌倉時代、落雷で燃えた時、ここに祭られている龍神が水を吐いて消し止めた
と言われています
ご神木の杉の木、相当傷んでいたらしく、切られていました



そして・・・宝庫の内部
ここは北倉
聖武天皇の遺品などはここで保管されていました



中は二階構造になっていて、ガラスの陳列棚があります。
この陳列棚のガラスは明治時代に伊藤博文がドイツから取り寄せて
日本で作られたそうです
当時の日本には、大きな板ガラスを作る技術が無かったのですね
今回は陳列棚は解体されていて、資料を撮影しました



瓦が全て降ろされた屋根
広い~!美しい!!



作業する時の命綱を付ける金具だそうです
瓦を葺くと見えなくなるとか。



一番見たかった景色
遠くに見える、大仏殿
手前は、聖語蔵(経蔵として建てられた校倉)
外からは見ることの出来ない建物です



現在、宝物が保管されている西宝庫(東宝庫もあります)
毎年秋に天皇陛下の勅使によって開封されるのです



取りおろされた瓦は目視及び打音検査により
再用・不再用の選別を行なうのだそうです。
新たな補足瓦の文様は天平時代の瓦を参考にされ
約3万7000枚の瓦を制作されるということです。

今回の瓦工事は、私の近所の瓦屋さんが担当されています

見学を終わって感じた事は、正倉院正倉は東大寺境内に有りながら
宮内庁の管轄です
その為、宮内庁の方々の説明、警備は皇宮警察。
なんだか、正倉院正倉はとても遠い処にあるのだと寂しくなりました

薬師寺東塔や唐招提寺金堂の修理見学会の時は、県庁の職員に説明
して頂き、地元の文化財なんだと嬉しかったのですが・・・

平家の焼き討ちや戦国時代の兵火からも奇跡的に難を逃れ、
素晴らしい宝物を守って来た建物をこんなにも近くで見学できた
事は本当に嬉しいです

後2回見学会があるそうなので、楽しみです
応募時期、方法などは宮内庁のHPに掲載されます



無防備な・・・小鹿ちゃん

2013-03-16 14:11:16 | 鹿
暖かな日とはいえ、
あまりにも無防備な寝姿ですね

この姿だと、危険な事が起こっても、すぐに立てないのでは?小鹿ちゃん。
春日大社参道にて。
(すぐ1メートル横を人が通ってもこの調子)



いつもはこんな風にお母さんに甘えてます。
もうそろそろ、乳離れですね。


奈良公園・片岡梅林

2013-03-11 19:09:08 | 奈良公園
3月8日、奈良公園の片岡梅林では、白梅が見ごろでした
親子鹿(手前は小鹿ちゃん)
暖かくなって芝が伸びてきました

「梅林に鹿」きっと他では見ることができない組み合わせ。





春日野園地
夕暮れの、のどかな風景です



春日大社 一の鳥居
もうすぐ春日祭



二の鳥居
勅使が歩かれる道に玉砂利が敷かれてました
こんなに早くから準備しているのですね(玉砂利絨毯と呼ぶそう)
・・・でも鹿が蹴散らしてる・・・
座り心地、良いのでしょう。


お水取り・お松明

2013-03-10 14:55:01 | お水取り
修二会の行で一番有名なお松明。
今年は、3月8日に出かけました
信じられない程、暖かな日です
籠松明が出来上がってました
(70キロもの重さがあるそうです)



5時過ぎ、二月堂に到着
舞台下の芝生は少しだけ余裕がありました
大仏殿の屋根に夕日が沈んでいきます。
日が暮れてもまだコートが要らない。
大勢の人を入れると危険なので、6時過ぎにはロープが張られ
入場出来ないようになりました




7時、境内の大鐘の音と共に1本目の松明が上堂します
こんなに炎が上がって、大丈夫?といつも心配。







待ってる時間が退屈だったことも、お松明を見たら、吹っ飛んでしまいます
今年も来て良かった!
2本目、3本目・・・と、松明が上堂する間、堂内では、練行衆の沓の音が
高らかに響いています
これは「観音様、参りましたよ」と合図している音だとか・・・

7時半頃、10本の松明の上堂が終わり
この夜の声明を聞く為、局に入ります
夫は、事前に許可を頂いていたので、内陣へと入って行きました
(この時ばかりは男性が羨ましいです!)

お松明の後、初夜の行は参拝の方の興奮冷めやらず・・・で
賑やかなのですが、金曜日という事もあって、特別騒がしいです。
局でも、女性同士の私語。携帯の着信音。レジ袋の音・・・
脱帽しない男性・・・マナー違反多し!

それでも、南無観の宝号が始まる頃には、少し落ち着き・・
五体投地の「ダーン」の音で静かになっていきます。
でも、相変わらず、携帯の着信音!
神名帳奉読が始まると、帰っていく人が増えて、終わる頃には
最前列の人が残るのみ。

神名帳奉読は独特の節回しに聞き入ってしまうのです。
周囲が静かになった事もあり、本当に神々が堂内にいらして下さった
ような荘厳な空気が満ちてきます。

神名帳奉読の前、法螺貝が鳴り響き、須弥壇のすべての燈明に灯りが
ともされます。
揺らぐ炎。戸帳に映る練行衆の影。
幻想的でとても煌びやか!
これだけでもテンション、上がりますね。
そして・・・「例に依って大菩薩大明神等、勧請じ奉らん・・・」

内陣に入った夫の話では、練行衆の内々陣は少し垣間見えるだけですが、
音・灯明の灯りに揺らぐ僧の姿はとても神秘的だったそうです
間近で五体投地が見える場所に居たそう。

この後、半夜の法華懺法・後夜・晨朝と続きますが翌日の予定もあるので
残念ながら、お堂を後にします
自然と南無観コーラスと神名帳の節(春日の大明神♪布留の大明神♪)
を口ずさみながら家路を急ぎました。
それにしても・・・
「南無観自在菩薩」と唱える処を、「南無観!」と省略するばかりか
時には「観!」と最大限の省略。不謹慎ですが・・・楽しいです

そういえば、薬師寺の花会式では「南無薬師如来」を
「なむや~!」でした。それも絶叫~!
月末は、「なむや~」を聞きに行きます。

今年もお松明を見ることが出来きて感謝します。
多くの人々の協力があって、修二会は成り立つ事にも感謝。
全ての人々が幸せに過ごせますように・・・

お水取り・昼間の声明

2013-03-06 21:05:15 | お水取り
昼間の声明を聞きたくて、出かけました
3月5日は、数取懺悔(かずとりざんげ)が行われます
今日は下7日のお供えの御餅を搗く日に当たりますので
食堂作法が30分繰り上がります(11時半)

練行衆といえど行中に戒律を破ったり、過ちがあったりするので
それを懺悔します
立ったまま、お辞儀して、のけぞって・・を3千回繰り返すのですが・・
数え方にカラクリがあり、位が上がると、飛ばしていくようです。
あくまでも厳しい戒律を守ることを求められるのです。

数取懺悔は礼堂で行われますから、西局での聴聞。
(五体投地の様子も見えます)

上堂する練行衆(12時半頃)



下堂する練行衆(3時前)



赤いコーンが・・・邪魔・・



昼間の声明は初めてでしたが、やっぱり夜に比べて、周囲がざわつき
落ち着きません。
中学生ご一行様や女性の団体は賑やかですし。
でも「南無観」の宝号が始まると、周囲が気にならなくなるのです。
やっぱり、「ナムカン」を聞かないと春が来ない!

それにしても、数取懺悔、
私だったら何回しなければならないのでしょうか・・?

今夜は、過去帳奉読の日
混雑することでしょう・・・青衣の女人・・

相変わらず、藤蔓を食べてる鹿(モグモグ・・)


お水取りを待つ東大寺・二月堂

2013-03-02 23:13:26 | お水取り
3月1日は夕方から土砂降りの雨
2日は大変風が強い一日でした

お水取りは、天狗が悪戯をしに来る事もあるそうです
きっと今日の風も天狗の仕業?




境内には結界の注連縄が張られて、神聖な気持ちになります
仏教によく使われる樒と神道にかかわりの深い紙垂
修二会の注連縄にはその両方の要素を含んだ独特なものなのだそうです。





練行衆の食事を作る湯屋
電気・ガスなどは一切使わず、江戸時代と同じ作法で用意されるそうです





練行衆、其々の家紋が付いた櫃



帰りは、やはりこの和菓子
南無観椿