ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

仏生会・東大寺

2014-04-10 10:39:49 | 東大寺
4月8日はお釈迦様の誕生日です
「仏生会」より「花まつり」の呼び方が一般的かもしてませんね

大仏殿の前の花御堂
杉の葉で覆われて、椿と馬酔木で荘厳されています



釈迦誕生仏 可愛らしいですね
(オリジナルは、あべのハルカスで展示されています)



大仏様もこの通り









子どもの頃は「花まつり」が「仏生会」の事とは知らずにいました
考えてみれば、イエス・キリストの誕生日であるクリスマスは盛大に祝う日本人ですが
どうして、お釈迦様の誕生日はあまり一般的ではないのでしょうか?
(商業ベースに乗らないからね・・・)

正倉院正倉整備工事 第5回見学会

2014-02-11 16:51:18 | 東大寺
今回が最後となる、正倉院正倉整備工事の見学会に行ってきました

3回目見学会の様子・・・
4回目見学会の様子・・・

一番大好きな柱と礎石を目に焼き付けて、先に進みます



伊藤博文がドイツからガラスを購入して造ったガラスケースが
戻されていました(中倉)



いつもは「触らないで下さい」と書かれている各時代の瓦
今回は、触れるコーナーがありました
(一番手前が天平時代の瓦)
風雪に耐えて、建物を守ってきた瓦に「ご苦労さん!」と
心の中で声を掛けながら、触らせて頂きました。



四隅の鬼瓦 全て顔が違うのです
隅一(下・大きい方)隅二(上・小さい方)それぞれ、口の
空け方も阿吽になってます。

北東隅



北西隅



南西隅

南面には、天平・鎌倉・室町時代の古い瓦が再利用されてます

素人考えでは、一番紫外線の当たる南面にどうして?
と思ったのですが、湿気が多く、冬は凍ったりする北側ほど、
環境が良くないそうです



南東隅



最後の見学会、と言う事で、妹家族、実家の両親の分も申し込み・・
結果・・全員当選!!
嬉しいけど、一年分の運を使い果たしたかも?とちょっと心配。。

そんな小さな心配より、
修理の時期に巡りあった事が、何よりの幸運なのです。
次回の修理は約100年後との事。
今と同じ形で100年後の人達に見てもらえますように・・
それが一番の願いです!!

東大寺・修正会

2014-01-15 21:09:41 | 東大寺
1月7日は大仏殿で悔過(けか)の法会が行われます
お正月に行われるから「修正会」



青空に幡が翻ります



1時から約1時間半にわたり、法要が行われます



大仏さまに「笠餅」と呼ばれる独特の積み方をした壇供(餅)
が供えられています。
これは修正会特有の供物で、三本の柱状に積まれた小餅の上に
傘が覆うように大きな餅を乗せることからこのように呼ばれています。



東大寺の声明は、一般的なお経らしくなくて、心地良いのです
(檀信徒が居ないから・・・?と思います)
袈裟も白、黒、紫と地味ですが、東大寺らしくて好きなところ。
悔過法要なので、お水取りの声明と同じです。





大仏様、今年も平穏に暮らせますように・・・



東大寺開山忌

2013-12-26 21:32:32 | 東大寺
12月16日は、東大寺創建に尽力された、東大寺初代別当良弁僧正
が遷化された日です
その良弁僧正肖像彫刻が安置されている開山堂が公開されます
同時に、法華堂の執金剛神・俊乗堂も公開されるのです

2月堂の黒板(気合が入ってます!)



パンフレットより



彩色を復元した執金剛神



良弁僧正像の後には二月堂の修二会(お水取り)を始めた実忠和尚像が、
祀られておられます
まるで、二月堂を見守っているようです。



これが、あの、「糊こぼし」(椿)
咲いている姿は、見ること出来ないのが残念・・・



開山堂も法華堂も一日中、長い行列が絶えなかったです。
並んでいる時、周囲の会話を聞いていると、この日の為に
遠方からお見えになられた方が多いのに驚きました



また、来年もお参りできますように・・・

東大寺の「らっぱイチョウ」

2013-12-05 15:27:02 | 東大寺
今年は、モミジよりイチョウの黄色がとても気になります

東大寺の境内には、葉が漏斗状になる、イチョウの木があって
「らっぱイチョウ」と呼ばれてます



全部の葉がラッパ状になる訳ではなくて、ごく一部。
数年前から、探していたけど、見つからない。。。
東大寺の境内は広すぎるし、イチョウも大木が多いから、
双眼鏡で見てみたり・・・

ある年、おおよその場所を教わり、探し始めて・・・
やっと出会えたのです
今年は、落葉の時期に間に合いました!

ギンナンを拾ってるのですか?
と、観光で来られた方に聞かれて、お見せしたら、
「大仏様のお力は凄いですね!」と驚かれました

ホントに・・大仏様のお力・・・かもしれませんが・・・
奈良県内にも「らっぱイチョウ」は数本、確認されています

だいたい、どの県にも数本は有るようですが、やはり珍しいですね。


東大寺西大門跡のイチョウも見事でした(11月30日)
(らっぱイチョウではありません)



昔話に出てくるような、藁葺き屋根の茶屋
水谷茶屋です
・・・カメラマンが多すぎて・・・
どこから撮影したら良いのやら・・・




大仏池~二月堂・紅葉

2013-11-25 21:49:44 | 東大寺
大仏池の大銀杏が見事でした
数年前までは、瑜伽神社も大仏池も、穴場だったのに・・・
信じられない程の人出・・・・



風も無く、穏やかな日でしたので、水面にも紅、黄色、緑・・
そして青い空



正倉院へと続く並木は、黄色い絨毯



講堂跡



二月堂





夕暮れ、4時頃
大湯屋の大銀杏は二月堂の舞台からは良く見えます
近くに行くと、大きすぎて、見上げるばかり。



さざ波のように美しい甍。



一日かけて、奈良公園の銀杏をメインに見て回りましたが・・・
まだまだ、見ることの出来なかった銀杏の木がたくさんあって
心残りです。
また、来年ですね。

正倉院整備工事・第4回現場公開

2013-09-02 09:48:56 | 東大寺
平成23年秋に始まった、正倉院正倉の瓦の葺き替え工事。
いよいよ終わりに近づいてきました。

瓦を葺く為の下地が取り付けられ、平瓦を葺く途中の経過を見学できます

前回の記事はこちら

今回、2回目なので、前回ほどの感動はないだろう・・・と軽い気持ちで
出かけましたが、いえいえ、感動・感激しまくり!!
・・・そして、少しの失望も・・・



東面の屋根(建物正面)
大正・明治・江戸・室町・慶長時代・鎌倉、各時代の瓦が再利用されています
とても美しくて広~い屋根!
瓦が乗せられると、その重厚感に圧倒されます





奈良時代の瓦も健在です
南面に使われます



ずらり、鬼さん達(パンフレットから掲載)



再現された勅封(南倉)



嬉しくて舞い上がっていた前回と違い、今回は、専門家の方達に
疑問に感じた事を質問してみました

千年以上も健在な正倉院
きっと当時、最高の材料を使って最高の技術で建てられた。
と・・・ずっと思っておりました。
ところが・・・材料はあまり良い物を使ってないそうです。

正倉院は今でこそ、宝物のような固有名詞として使われますが
奈良時代は、東大寺の倉でした。
東大寺以外、どこのお寺にも正倉院という倉は有り、
その中で偶然、残ったのが、東大寺の正倉院だというわけです。

改めて、校木をよ~く見てみると、節の有る木も多く
木芯の位置もばらばら。
太さの違う木を使っていた証拠です。
これは、歪や反りなどの危険性を持っています。

千年以上経過した現代はもうそんな心配はありませんが、
普通の材料を使った建物でも、人々が手入れをしてきた事で
今の私達に受け継がれて来ました。
先人達に感謝すると同時に、未来へも引き継いでいかなければ
なりません。



大仏殿の屋根をこの場所から見ることができるのも、あと1回
来年2月に最後の見学会が予定されてます
また、ご縁がありますように。

大仏殿は2度、焼けてます(平家による焼き討ちと戦国時代の兵火)
正倉院はその都度類焼を免れて来ました。




唯一失望したのは。。。

水の神様をお祭りしている、杉本神社が正倉の北にあります
鎌倉時代、落雷で燃えた時、ここに祭られている龍神が
水を吐いて消し止めたと言われています
ご神木の杉の木、相当傷んでいたらしく、切られていました。
また、植えて欲しいな、と思っていたので、この事も
伺ってみたところ、「植えません!」と断言されてしまいました。

ちょっぴり、残念・・・でした
龍神さま、きっと暑いよね。。。
でも、小さいけど、池が側にあります。
きっとこの池にお住まいの小さな龍神さまなのでしょう。
末永く、正倉院の建物をお守りください。






聖武天皇祭・奉納雅楽

2013-05-02 21:16:17 | 東大寺
今年の聖武天皇祭の奉納舞楽には
友達のお子さんが出演されるので、とても楽しみでした。
胡蝶と迦陵頻(かりょうびん)の童舞を拝見するのは
今年2回目ですが、知っているお子さんが出演!と聞くと
テンションあがりますね!!

振鉾・・国土安穏、雅音成就を祈って舞台を清める為に舞われます

振鉾 (左方)



振鉾 (右方)



迦陵頻(左舞)



胡蝶(右舞)



納曾利 (右舞)



2時半頃終わり、この後3時から慶賛能が奉納されます
今日の演目の「羽衣」きっと風で袖が翻って美しいことでしょう。
野外舞台の醍醐味です。
残念ながら、帰宅・・・

お友達のお子さん、5日の春日大社・万葉雅楽会にも出演される予定~♪
夫共々、今から楽しみにしています。


東大寺・聖武天皇祭

2013-05-02 21:11:20 | 東大寺
聖武天皇のご命日にあたる5月2日は東大寺で大規模な法要が行われます



普段、非公開の天皇殿
(南大門のすぐ隣にあります)
8時から11時半頃まで、読経と論議が繰り返されるような内容です
(私には詳しいことは解らないのが残念・・)



途中、東大寺幼稚園の子供達がお参り
数珠を持つ小さな手が可愛らしいです



献華と献茶のお手前がありました
この後般若心経が唱えられ、終わります



この校倉は、経庫(国宝)



午後13時に「新公会堂」から練り行列が出発し、南大門を経て大仏殿まで歩きます
約300人の行列です



東大寺幼稚園、年長組のお稚児さん



僧兵・・・興福寺の僧兵の方が怖く見えます・・・



最後は筒井寛昭別当の輿



この練行列と同時進行で、大仏殿前の鏡池では舞楽の奉納が行われています

正倉院正倉整備工事・第3回現場公開

2013-03-17 22:13:31 | 東大寺
東大寺境内にある、正倉院正倉の瓦の葺き替えと各部所の補強工事が
平成23年秋に始まりました
工事の様子を公開する見学会が行われ、今回で3回目となります
1回・2回と応募し続けていましたが、抽選に外れ・・・
3度目でようやく願いが叶いました
当選ハガキを神棚に奉り、今日の日を楽しみに待ちました
今回は運よく、近くに住む妹と甥の分も当選です。

すっぽり、素屋根(工事現場の足場)に覆われた正倉院
あの校倉が見えない・・・



中に入ると、建物を支えている柱が見えます
世界最強の免震構造と言っても差し支え無いでしょう。
自然石に乗せているだけの柱
石の形状に合わせて木の断面を加工してあります



美しい校倉
釘を使わず、木材を井桁に組んでいく工法
大学生の甥、「バームクーヘン」とつぶやきます(笑)



建物・北の端から見える杉本神社
水の神様をお祭りしています
鎌倉時代、落雷で燃えた時、ここに祭られている龍神が水を吐いて消し止めた
と言われています
ご神木の杉の木、相当傷んでいたらしく、切られていました



そして・・・宝庫の内部
ここは北倉
聖武天皇の遺品などはここで保管されていました



中は二階構造になっていて、ガラスの陳列棚があります。
この陳列棚のガラスは明治時代に伊藤博文がドイツから取り寄せて
日本で作られたそうです
当時の日本には、大きな板ガラスを作る技術が無かったのですね
今回は陳列棚は解体されていて、資料を撮影しました



瓦が全て降ろされた屋根
広い~!美しい!!



作業する時の命綱を付ける金具だそうです
瓦を葺くと見えなくなるとか。



一番見たかった景色
遠くに見える、大仏殿
手前は、聖語蔵(経蔵として建てられた校倉)
外からは見ることの出来ない建物です



現在、宝物が保管されている西宝庫(東宝庫もあります)
毎年秋に天皇陛下の勅使によって開封されるのです



取りおろされた瓦は目視及び打音検査により
再用・不再用の選別を行なうのだそうです。
新たな補足瓦の文様は天平時代の瓦を参考にされ
約3万7000枚の瓦を制作されるということです。

今回の瓦工事は、私の近所の瓦屋さんが担当されています

見学を終わって感じた事は、正倉院正倉は東大寺境内に有りながら
宮内庁の管轄です
その為、宮内庁の方々の説明、警備は皇宮警察。
なんだか、正倉院正倉はとても遠い処にあるのだと寂しくなりました

薬師寺東塔や唐招提寺金堂の修理見学会の時は、県庁の職員に説明
して頂き、地元の文化財なんだと嬉しかったのですが・・・

平家の焼き討ちや戦国時代の兵火からも奇跡的に難を逃れ、
素晴らしい宝物を守って来た建物をこんなにも近くで見学できた
事は本当に嬉しいです

後2回見学会があるそうなので、楽しみです
応募時期、方法などは宮内庁のHPに掲載されます