ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

天竺へ・・・その後バサラ

2011-08-29 17:06:21 | 日々のこと

奈良国立博物館で開催されていた「天竺へ 三蔵法師3万キロの旅」
をやっと見てきました
予想外の混雑に驚きながらも、三蔵法師の旅の様子にわくわくします
日本で描かれた絵巻物なので砂漠や荒野もそれらしくありません
当時の日本人には草木が生えない荒野なんて想像出来なかった事でしょう
・・・重箱のスミをつつくようなアラ探しをしながらも三蔵法師の困難
な旅の様子に魅入ってしまいます

見終わる頃には気分はすっかり「西遊記」

帰り、薬師寺に立ち寄り、平山郁夫画伯の「大唐西域壁画」を鑑賞。
今まで、何度となく、鑑賞してきた障壁画ですが、この日はいつもと違う
気持。絵の前で自然に合掌。



奈良市内では、ちょうど、「バサラ祭り」が行われていましたので見物。
ついで・・・のつもりが楽しくて楽しくて!!
すっかり夢中になってしまい、来年は計画的に「バサラ祭り」を目的に
しようと思うほどでした。
神社やお寺の行事やお祭りが多い奈良では珍しい市民参加型のお祭りです
「バサラ」はサンスクリット語でダイヤモンドを意味するそうです
この日の為に一生懸命練習されてきたのですね
参加された方たちの汗はダイヤモンドのように輝いていて美しかったです





博物館では、10月末から開催される「正倉院展」も話題になってます

夏を象徴するミンミンゼミ、アブラゼミに替わり
ヒグラシが「カナカナ・・・」と涼しげな声で鳴いています
少し寂しげな夏の終わりを知らせる声
もう、夏も終わりですね


アトリエ・ラ・ヴィータ

紅花染め

2011-08-17 16:20:22 | 日々のこと
植物染めには色を定着させる為に「灰」が必要です
染めたい色によって、適した灰があるとの事です
(「灰」は陶磁器の釉薬にもなります)
科学の知識の無い昔の人の知恵には脱帽いたします
何かの偶然から色んな事を発見していったのでしょう。

紅花染めには藁灰で燻した「烏梅」(うばい と読みます)
を使います
梅に含まれるクエン酸が紅色を定着させるのに必要なのです
この天然の「烏梅」を作っているのが奈良の月ヶ瀬です
この月ヶ瀬梅林は「烏梅」を作る為の梅林です
大変な手間がかかるため日本で、唯一つの場所になってしまいました

人工的なクエン酸でも染まるそうですが、風合いが全く違うそうです

奈良の月ヶ瀬梅林といえば・・・
ガラスの仮面 紅天女の梅の里はここを舞台にしたそうです
確かに「秘境」という言葉が似合う渓谷ですね
美内すずえ先生、どうか最終回を執筆するまでご健在でいらしてください!


写真は「染司よしおか」さんからお借りいたしました





これが「烏梅」
月ヶ瀬に行ったとき、観光案内所で撮影させていただきました




アトリエ・ラ・ヴィータ

千年の彩

2011-08-14 00:03:26 | 美術館・博物館

京都・伏見の「染司 よしおか」の「日本の色 千年彩」展
に行ってきました

この吉岡家、かの宮本武蔵と深~い縁があります
剣術の道場を営んでいた吉岡家とはライバルだったそうです

自然界の植物の花、実、根、樹皮などから色を汲みだし
糸や布を染めるという技術は、手間がかかります
簡単な科学染料を使うのは仕方ありませんが、一度途絶えた
技術は、取り戻すのが大変。
それを大事に守り伝えておられます

染色の技術、奈良時代が最高だったといわれています

染色の中で一番好きなのは「紅花染め」
赤い染料の紅花は山形の特産ですが
実は、奈良でつくっている「あるもの」が無ければあの
美しい紅の色は産まれないそうです

このお話は次回・・・








アトリエ・ラ・ヴィータ

なら燈花会(とうかえ)

2011-08-11 20:55:02 | 奈良公園
奈良公園に向かう途中、平城京跡の葦原に集まるツバメのネグラ入りを
見に行きました

今年は、近所でも巣が少なく、心配していましたが、毎年と変わらない
くらいの数が居るようです(安心しました!)
世界遺産として開発が厳しく規制されている場所ですので、いつ見ても
変わらない景色に感謝です
日没後、7時を過ぎると、ツバメの大群が雲の中から湧き出てきます
次から次へと、空からゴマが降ってくるようです
この日は約2万羽近いツバメが集まったとの事です(どうやって数えたのか?)
これから越冬地の東南アジアに渡って行きますが、来年の春、無事に戻って
来られるのは3割程度。
一羽でも多く、日本に戻って来てほしいものです



うちの子どこ??と首が痛くなるくらい空を見上げていました



平城京を後にして、奈良公園へ。
今年のキャッチフレーズは・・・
「宇宙から見たら、地球でいちばんやさしい灯りかもしれませんね」


写真は猿沢池
興福寺・五重の塔がライトアップされていて幻想的です





アトリエ・ラ・ヴィータ

On Gold

2011-08-06 10:17:31 | ポーセリン・ペインティング
オン・ゴールドは
金をベタ塗りして焼成。
その上に絵の具で絵を描く技法です

小さな部分でオン・ゴールドを利用した事はありましたが
岸田先生のご指導で素晴らしい作品が完成しました。
ラスターや魔法の砂(ジルコンサンドのこと)を使ったり・・

信じられない程、金の値段が高騰していますので節約の為
ブライト金を使ってもマットな感じに仕上がって満足~
・・・お値段高い金は、塗りむムラがあっても仕上がりはキレイな
ものですが、ブライト金は塗りムラがそのまま焼き上がってくる
のだという事も学習できました!!





アトリエ・ラ・ヴィータ

睡蓮と蓮

2011-08-03 20:49:46 | 日々のこと

睡蓮と蓮

その違いは、水面に花が浮かんでいるのが睡蓮
茎が長く伸びるのが蓮
私が知ってるのはこれくらい。

睡蓮が描きたくて、実物を見たり、調べたりしているうちに
葉に切れ込みが入っているのに気付いたのです




鑑真和上が唐から伝えたとされる「唐招提寺蓮」
珍しい八重咲きの蓮です



雄しべも雌しべも全然違いますね。
睡蓮には温帯睡蓮、熱帯睡蓮があり、熱帯睡蓮の花は蓮のように
茎が長く伸びることもわかりました
英語では「Water Lily」なのに、「水蓮」でなく「睡蓮」
昼間開いた花が夜、閉じる事から「睡眠する蓮」→「睡蓮」だそう

肝心の絵を描く前に、色々調べすぎて、なかなか取り掛かる
事が出来ないのは毎度の事。

たぶん完成は冬・・・?
・・・それとも来年の夏?


アトリエ・ラ・ヴィータ