ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

司馬遼太郎記念館

2009-12-27 22:03:14 | 美術館・博物館
NHKのドラマ「坂の上の雲」に影響されて、東大阪市にある司馬遼太郎記念館に行ってきました。
安藤忠雄建築らしく、コンクリート打ちっぱなしの外観です。

  

記念館は司馬遼太郎の自宅敷地内に建てられています。
この書斎で数々の名作が執筆された、と思うだけで気持ちが昂ります




展示室に入ると、大書架に圧倒されます。整然と蔵書が並べられた様子は壮観!
約2万冊もの本が展示されています
ご自宅には6万冊もの蔵書が保管されているそうなので、ごく一部なのですね
思わず、同じ本を持っていないかしら?と探してみたり。。。

美術雑誌や工芸関係の本に度々、紹介されていた「白いステンドグラス」
色ガラスを使わなくても、とても美しく、穏やかで柔らかな光は間接照明
のようです。この光の元で本を読んだら目が疲れない、、と思う程。
雨の日は、濡れたガラスが一層美しく見えるそうです。

  

ドラマ「坂の上の雲」をテーマに、数々の資料が展示されています
渡辺謙のナレーションでお馴染みの「まことに小さな国が開化期を迎えようとしている・・・」
小説の冒頭部分の手描き原稿が展示してありました。
推敲を重ねた跡があり、この一節を産み出した瞬間が目の前に広がります
なんでもパソコンで作り出して行く今の時代は「結果」が残されますが、手書原稿は
製作過程を垣間みる事が出来、それがとても魅力です。
来年は「坂の上の雲」また読み返してみようと思ってます。

最後になりましたが、皆様、良いお年をお迎え下さいますように。。

アトリエ・ラ・ヴィータ

ボルゲーゼ美術館展

2009-12-08 15:51:45 | 美術館・博物館
京都国立近代美術館で開催中のボルゲーゼ美術館展に行ってきました



私にとってボルゲーゼ美術館といえば、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ。
彼の彫刻は大理石から掘り出しているとは思えないほど柔らかい人間の体を表現してます
日本で開催のニューズを聞いて、「 アポロとダフネ 』と『 プロセルピナの略奪』 どちらかでも
来て欲しい!と願っていましたが、想いは届かず、、、

  
  左がプロセルピナの略奪     右がアポロとダフネ

今回、来日したのは「枢機卿 シピオーネ・ボルゲーゼの肖像 」でした


シピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿。
最初はがっかり、という気持ちでしたがこの胸像の前に立つと体温まで感じられるような
生き生きとした表情に圧倒されました
今日のボルゲーゼ美術館のコレクションの基礎になっているのは、このボルゲーゼ枢機卿が
収集した素晴らしい古代彫刻の数々とルネサンス美術の作品群、
そして彼の生きたバロック時代の彫刻と絵画です。
「歪んだ」と意味を持つバロック。歪んでいるから焦点が定まらず、見る角度によって
様々な見え方が出来ます。
美術の世界と同じでバロック音楽も劇的でドラマチック。
(時には、笑ってしまう程、非日常的で芝居掛かっています)
とても濃厚な世界なので、時には飽きてしまうのですが、また、この世界に触れてみたく
なる魅力を持っているのです

やはりイタリアに行くしかないのね。。でもボルゲーゼ美術館って完全予約制。
大理石で飾られた白亜の館、是非訪れてみたいです

アトリエ・ラ・ヴィータ