ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

春日大社・お田植祭

2014-03-19 08:12:15 | 春日大社
3月15日は、春日大社で「お田植祭」が行われます
穀物に感謝しつつ五穀豊穣を祈願する祭事です



10時からご本殿で神事が執り行われ、若宮社でお祓いを受けられた後
林檎の庭→榎本神社→若者社の三ケ所で田舞の奉納があります

八乙女さんが所定の位置に座られた後、田植えの所作が始まります。
田主が鍬を使って耕す所作を行い、牛面をつけた牛男が唐鋤や馬鍬を引いた後、
神楽男の歌と楽器(笏拍子・銅拍子・神楽笛)に合わせて八乙女の田植舞が行われます。
松葉を早苗に見たててます

牛さん、「もぉ~モォ~」って鳴いてくれます♪
後ろの、棒を持った方(田主さん)が「ちょい、ちょい」と掛け声で牛をあやしてます。
















奉納される三ケ所のうち、一番良く見えるのは、榎本さんのお庭。
参道に面してる事もあって、大勢の方が集まっておられました。

今年も、豊作でありますように・・・

春日大社・移殿檜皮葺き替え見学会

2014-02-09 21:25:41 | 春日大社
春日大社では、平成27~28年度第60次式年造替(しきねんぞうたい)
に向けて、各社殿の修築が行われています
今回は、移殿(うつしどの)の檜皮の葺き替え見学会に行きました

移殿は、ご本殿の造替や修理の時、神様を奉安申し上げる大切な建物
だそうです。



工事現場に入る前に神職さんのお話があり、それがとても楽しくて!
寒い場所で立っているのも苦になりません。

・・・西面の屋根の葺き替えが終わっていました
日曜だったので、職人さんはお休み。
平日は、作業風景も見られるそうです。



檜皮は全て、竹釘で留められています(長さ3センチ位)



内部も全て塗り替えが行われてます。
移殿には御本殿・若宮社と同じ最高級の朱を使うそうです。
朱は神様の色。



ここは・・・神様を奉安する場所
気軽に写真を撮れるのは今だけ。
・・・というより、内部は非公開なので、無理!



このような貴重な機会に恵まれて感謝いたします。

昨年、幣殿の葺き替え見学会に参加したときの記事・・・

年越の大祓

2013-12-31 22:45:30 | 春日大社
大晦日・午後3時に春日大社 二の鳥居横
祓戸神社で年越の大祓が行われます

人は生きていく中で、知らずに、罪や穢れを重ねていくものです
それをお祓いするのが、半年毎の大祓です






岡本権宮司の大祓詞の奏上が行われた後、御贖物(みあがもの)の麻・綿を
裂いて罪や穢れを祓います



なんだか、一年の穢れが取り去られたような気持ちになりました

皆様、良いお年をお迎えくださいませ。

春日の杜で学ぶ・お旅所見学

2013-12-25 15:52:02 | 春日大社
一般には立ち入る事のできない、お旅所の御假殿の見学会です



約1時間の講義の後、お祓いを受けて、お旅所に向かいます



おん祭り当日、篝火を焚いていた場所!



御假殿の前に若松が2本植えられています。
(鹿に食べられてボソボソ・・)
これが後に門松になっていったそうです



松葉で葺かれた屋根



床は蒲鉾状の材を使っています



長押(なげし)の下には、何故かモミの枝
柱・屋根、全て松材を使っているのに、どうしてなのでしょう?
はっきりした理由はわからないそうです。



横から



後ろから



壁に白土で付けられたの三角の模様は、若宮様が水の神様(白巳)なので
・蛇や龍のウロコを表現してると言われてる説
・あくまでも旅の宿なので、漆喰で全面を塗るところを、軽く塗り、
 あえて、仮である事を強調した説
様々ですが、真意はわからないそうです

松材をふんだんに使っているのは、松がお目出度い木だと言う事
、手に入りやすいから、との事でした。

たった一日の旅の宿ですが、本殿に習った春日造。
若宮様に楽しんで頂きたいという気持ちがあちこちに工夫されています。

普段は見ることの出来ない場所・・・
いくら神様がいらっしゃらないとは言え、近くまでズケズケと
土足で上がりこんでしまった事を、後から後悔しました。

奥が深いですね。。。おん祭・・・

春日の杜で学ぶ・おん祭と大和士

2013-11-29 17:18:43 | 春日大社
おん祭りと大和士(やまとざむらい)の講座に参加しました



大和士は「おん祭」で流鏑馬を奉仕して来られた方々です

流鏑馬の稚児



大和士については、天理大学の幡鎌(はたかま)先生がかなり綿密に
調査や研究をされていて、その発表が約1時間ありましたが
聞きなれない言葉や古い地名・・・
退屈で、とても眠くなってしまいました・・・
でも、この後、とても後悔することに。。。

大和士の子孫の方々も来て下さり、座談会もありました。



蔵に保管されていた、江戸時代の衣装
これを来ておん祭りに奉仕されていたのですね



大和士は、村の中で特別な立場や地位を持ち、家紋や苗字まで
許されて、「おん祭り」に奉仕するというという格式をお持ちでした。

ところが、明治政府に「おん祭」の有り方を大きく変えられてしまい、
今まで、守ってきたプライドや想いが保てなくなった事で
大和士の方々は、「おん祭」から身を引かれたのです。

座談会の最後、岡本権宮司が
「明治から、今まで約100年、お付き合いが途絶えていましたが、
これからは又、春日大社とのご縁を宜しくお願いいたします」と
話されて、胸が熱くなりました。

春日大社では、明治維新後、途絶えてきた所作や行事を毎年復活させて
います。
今年、大和士の子孫の方々との交流が始まったのは、大きな意味を持つと
思いました。

幡鎌先生のお話は、この岡本権宮司のお言葉に全て繋がった事に
気づき、退屈に思った事を反省・・・
幡鎌先生、ごめんなさい。。。

江戸時代、大和士が奉納した燈籠
若宮さんと金龍神社の間にあります



奈良町にあるイチョウの木
一度、枝を切られた為、この角度から見ると、ハートに見えるような。
実はこの木、歩道を半分ほど占拠しています
道路拡張工事の時、切られずに守られていたのですね。


春日の杜で学ぶ・檜皮葺

2013-11-15 21:46:11 | 春日大社
春日大社では、現在第60次式年造替(しきねんぞうたい)
に向けて、様々な造替工事が行われています

今回は、幣殿・舞殿の屋根を葺き替える工事の見学と、講義を
受けてきました



一番気になっていたのが、この「林檎の木」
木の上の屋根を空けて、雨が掛かるようになっていました
大切にされてますね。



檜皮(ひわだ)の整形過程を展示してあります



本殿側の屋根の葺き替えがほぼ、終わっていました



瓦屋根と違い、柔らかな曲線が魅力です
年月が経つほど、味わい深くなっていくのです。
苔が生え、草木が育ち・・・良い雰囲気になってきたと思えば、葺き替です。
(痛んできた証拠なので、困るそうですが。)



飛火野のナンキンハゼ
奈良公園では、ナンキンハゼが一番初めに紅葉します




式年造替・・・伊勢神宮の式年遷宮と同じく、20年毎に建て替える事ですが、
       春日大社は国宝や世界遺産に指定されている事から、
       完全に建て替える事ができません。
       その為、痛んだ箇所の修理を行います 


国内で、檜皮を剥ぐことの出来る檜が少なく、毎回、材料の調達が
大変だそうです。

春日の杜で学ぶ・春日祭

2013-10-29 21:42:10 | 春日大社
毎年、3月13日に執り行われる「春日祭」
嘉祥2年(849年)に始まったと伝えられ
宮中より天皇陛下のご名代である勅使の参向を仰ぎ、
国家の安泰と国民の繁栄を祈るお祭です

関係者以外には非公開の為、その内容は、時折、報道写真などで
見ることしか叶いません。

ところが、春日大社で「春日祭」を学ぶ講座が開かれる!
というので早速申し込みました。
花山院(かさんのいん)宮司がお話して下さるというのは嬉しい事です
花山院家33代目の当主で、藤原道長の次男の家系だそうです。
勅使を勤められたご先祖様もおられるとか。

宮司になられる前は、県立高校で地理の先生をしておられました

めったに見ることのできない映像に夢中です。
解りにくい言葉がおおいのですが、さすがに元先生の宮司さん。
素人にも解るように、丁寧に言葉の意味や読み方を説明してくださいます



天皇陛下から下賜された、御幣物も拝見させて頂きました



酒殿

お祭に使うお酒は千年以上前からここで造られています



今年の春日祭の様子・・・

春日大社・旬祭

2013-09-23 21:55:23 | 春日大社
9月の旬祭に参列いたしました

神職さんのお話は「春日の磐座(いわくら)」
磐座は神が天から降臨された場所と覚えていましたが
他にも沢山の意味や謂れを持っている事を教わりました

中秋の名月は別名「芋名月」と呼ばれることから
9月のお粥は小芋が入っています
枝豆の緑色も鮮やかです



旬祭は毎月1日・11日・21日に執り行われますが
21日は一般の私達も参列させていただけます
朝、9時半頃に感謝・共生の館に集合
直会(なおらい)としてお粥をいただきますので、代金として
千円を納めます。

今まで遠い存在だった春日の神様が
少し身近に感じられるようになりました。

春日大社・旬祭

2013-07-30 13:30:30 | 春日大社
春日大社では、毎月1・11・21日と1のつく日に
旬祭というお祭りがご奉仕されています。
このお祭りは他の神社の月次祭に相当するもので
900年間一度も欠かすことなく連綿と奉仕され、皇室のご安泰、
国家の繁栄と国民の隆昌を祈る大変格式の高いお祭りです。
(春日大社HPより)

この旬祭の中で、毎月21日は一般の参列もできるのです。
事前の申し込みが不要で、当日の朝9時30分頃までに
春日大社「感謝・共生の館」に集合です

ちょうど日曜日と重なり、大勢の人が参列されました

10時前にはご本殿が間近に見える場所に移動します
合図の太鼓の音と共に、神職の方々や御巫が入ってこられ
神官による祝詞の奏上、そして参列者も一緒に大祓詞を唱和します
その後四柱の神様に神饌がお供えされます

食器やお盆、神饌の説明をしてくださいます

奉納される御巫の神楽は所作が流れるように美しく、長く正座して
足が痛いのも忘れるほどです。

お祭りは約1時間ほどで終わります

「感謝・共生の館」に戻り、神職による講話を聞きます。
この日は、御巫と神楽のお話
みこ・・・・巫女と書くのが一般ですが、春日大社では
みかんこ・・御巫 と呼びます

神楽は「神が楽しむ」もの

1時間のお話の後は神米粥の昼食を皆でいただきます。
食前と食後に感謝の言葉を斉唱、一拝一拍手していただきました。



冷やし粥です。
暑い季節にはぴったり。

春日の杜で学ぶ

2013-07-29 20:05:15 | 春日大社
春日大社では毎月、様々な講座を開いてくださいます

7月は「鎧講座」

この鎧は年末の「若宮おん祭り」で実際に使われている物です
平安時代の大鎧
戦国時代以降の胴丸
使用する武器が違う為、鎧や冑の構造が大きく違います



小笠原流の流鏑馬の練習日でもあり
流鏑馬の見学もさせていただきました
和弓と洋弓の違い、動きの説明などを受けます



二の鳥居近くの車舎(くるまやどり)で練習が行われてます
木馬に乗って練習。

無駄が無く、理にかなった、流れるような動きに目が釘付けです
的に当たり、落ちた矢を拾う動作にも、作法があるのです
また、練習でも挨拶、歩き方など、礼儀作法を美しく、
自然に行われておられます
ほとんどの日本人が堅苦しい、と避けて、忘れていた礼儀作法。
そんな事を見つめなおす機会でもありました。





2~3週間毎、ここで練習が行われているとの事
また、拝見できる機会があれば、と思いました